アメリカン・ヒーローのレビュー・感想・評価
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面白くはない。でも大好きな映画
だいたいレビューに書いてある通り。はっきり言って全然面白くないと思います。特にタイトルにある、ヒーローの大活躍みたいなことを期待している人には全くおすすめできません。
この映画が優れているのは、つねに客観視点でカメラが付いてきていること。セミドキュメンタリータッチで傍観者を貫きながら、主人公の行動に疑問も文句も言わない。ある意味冷たい観察者に徹底していることだ。
そして男の孤独とどうしようもない閉塞感を残酷に描き出す。見ている人を突き放すようなストーリー展開は、まるで男の友達としてじっと寄り添っているような感覚に陥る。男がダメであればあるほど、何かひとこと言わずにはおれなくなり、イライラが募る展開が連続する。お話としてはかなりのガマンが必要だ。
90分に満たない短い映画なのに、一人のダメ男の人生を見せられた気分になる。そして、もし、この映画にサイキックの要素がなかったらと考えてみるとわかりやすい。男は少なくとも自分の能力を人を傷つけることに使っておらず、見世物やいたずらに自分をなぐさめる程度のことしかしない。
VFXの描き方は大友克洋のマンガのようだ。どうしてこんな見せ方を思いつくんだろう。もともと日本発の表現技法なのに、どうして日本でこんな映画が作れないんだろう。さりげなく本当っぽく見せるにとどまり、派手な演出で空を飛んだり、何かを爆破したりするような見せ場はない。国を揺るがすような強大な敵も出てこなければ、逆らえないような陰謀に巻き込まれることもない。あくまでも手の届く範囲で起きる日常の機微をスケッチしているだけ。そんな日常に、それでも銃とドラッグは自分の家族と友人を脅かすようにはびこっている。
これは、自分では変えることのできない運命に、あきらめとささやかな抵抗を繰り返し、落ちるところまで落ちるダメ人間の物語だ。でも男が勝ち取る息子との幸せな時間は、何物にも代えがたい至福の時だ。それを美しく、あまく、爽やかに描き出したラストに、本当に感動した。私はこの映画が大好きになった。
2018.4.3
本当の幸せは力づくでは手に入らない…
世の中には他人から見れば羨ましい才能があるけど、本当に欲しいものは違ったりすることを超能力と言った分かりやすい形でまとめた良作。
あの人はあんな長所があるのに何でもっとそれを生かさないんだろう、という場面を誰しもみたことあると思うが、そういう人はそれを生かすために、必要な勇気を持っていなかったりする。
それを伝えたかったんかなと思った。
なんだこの男は
正直、どーしようもない超能力者で、笑えもしない。
泣けもしない。
人間再生しようと更正を目指しても、即頓挫する。
何をどう観ればよいのか?と途中投げ出しそうになりながら、観たけれどやはり投げ出しても良かったかも。
せっかくの超能力を使ったけど、ヤクの売人をやっつけただけってのもどうかと思う。
超能力など持たない身からすれば「なにやってんだよ?」なのだが使える身からすれば、別の面倒事があるのは世の常。結局意識的に心も体も研いていかなければならないのは、超能力者も普通の人も同じという事。
ドラッグやセックスの描写の印象付け映画
何の足しにもならない映画。
むしろ、酒やドラッグやセックスの描写が、見ている人間に潜在的な害悪をもたらす。
映像効果も大して効果的ではなく、ふわっとしたどうでもいい世界観がダラダラと続く。
もしこれを見て感動する人間がいたら、その理由を聞かせてほしい。
駄目ヒーロー
能力を活かした派手なシーンがあるようで実際は何も起こらないし中途半端!?
主人公に共感も出来ずにイイ歳して単に周囲に甘やかされているだけのダメ親父なダメ人間。
TV局が追っかけているドキュメントな流れも途中から無かったように霞んでく。
同じようなシーンが繰り返されている感じで中盤から飽きてしまう。
ヒーローの格好した冴えない太っちょな子供のシーンが笑えた!?
持ち腐れ
触れることなく物を浮かせたり飛ばしたり出来る強力な念動力と超回復の能力を持っているが、力を活かさず、クサとコークと酒に溺れてまともに働かずパーティー三昧の男の話。
元嫁に見限られ、子供にも近寄らせて貰えずショックを受けていてもパーティーに溺れてしまうダメなヤツ。
正義のヒーローとかいう器じゃないし、汚い言葉遣いと軽口の連続で、ダメなヤツらの日常をサラッとみせていく展開。
しかしながら友人や近所の人達との関係をみると消して悪人ではないし愛されているのが良くわかる。
超能力という突飛な設定だけど力を使って大活躍という派手なものがある訳ではなくて、サラッとみられる子供の為にちょっとだけ頑張る小さなヒーロー映画という感じ。
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