ベイビー・ドライバーのレビュー・感想・評価
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ハードル上げすぎ
常にミュージックが鳴り響き、日常の音や発砲音までもが音楽にシンクロしており、確かに革新的かもしれないが、それはもう『ラ・ラ・ランド』で取り入れられたではないか。それに、なんでもかんでも音楽に合わせればいいというわけではないし、飽きがやって来る。
音楽とのシンクロを売りにしたいなら、強盗のシーンでBABYばっかりにフォーカスするのではなくて、強盗している当人たちにフォーカスして、それこそミュージカル調に、ダンサンブルにコミカルにすれば良かったのにと思ってしまう。
ストーリーの質を落とすのならば、もっと良いものを望んでしまう。言ってしまえば想定内の衝撃だったのである。
とは言え、音楽好きな私にとって、嫌いか好きかと言われれば好きな作品である。カーチェイスのアクションは圧巻だったし。それでも総合的に『ドライヴ』と比べるとどうも劣って見えてしまう。
それはともかく、私が気に入らないのはプロモーションである。
誰だ「カーチェイス版、ラ・ラ・ランド」と宣伝したやつは。私はそういうところが嫌なのである。確かに『ラ・ラ・ランド』は実際素晴らしい映画であったし、商業的にも成功している。しかしその良さを真に理解している者はどれだけいるのか。周囲の人間に聞いても「切ないよね〜」しか出てこない。あの良さはこのレビューを読むくらいの人ならば勿論わかっていると思うが、あの作品が日本で商業的に成功したのはミーハーな若者らに依る部分も大きいのである。その時にも私は少々不快感を覚えたが、そういうもんだろうと思っていた。
しかし、本作品のこのプロモーションの文句には呆れる。どのあたりに『ラ・ラ・ランド』の要素があったというのか。本作品はロマンスのクオリティも高いとは言えないし、日常音とBGMをさりげなくシンクロさせた『ラ・ラ・ランド』の技を使っているというそれだけであろう?真に良さの理解できないミーハーを呼び込んでまで売り上げを伸ばしたいのか?本当に素晴らしい作品ならばそんな下劣な宣伝をせずとも観に行く映画ファンは一定数いるはずである。
商業的成功を求めるが故にそういう売り文句になってしまったことに、日本の配給会社には正直がっかりした。
音楽とサングラス
ドライバーテクに震え、テキーラで笑って、
俺のことじゃないよ、と繰り返すジョーに泣き、世界と相対する境界線を奪われたベイビーに泣き、彼が大切にしていた人たちに泣いた。
まさかエドガーライトに泣かされるとは!
中毒性あり
まさに『快』作!
まさにスタイリッシュと言える良作でした。
役の設定がしっかりしていつつ面白く、出ている出演者もアカデミーの常連ばかり。
素晴らしい演技のぶつかり合いでしたが特に自分の中ではジョン・ハムが秀逸でした。『ザ・タウン』でも良かったんですが今回はサイコーでした。
とりあえず上映館を増やした方がいいと思う…
音楽との融合
「映画」と「音楽」のMASH UP
映画と音楽は密接な関係にあって、音楽があって映画は成り立つものだけれど、ここまで映画と音楽が完全に結合するのを感じたのは初めてじゃないかと思う。それほど、この映画は音楽とがっちり手を組んで作られているし、それこそ「映画」と「音楽」をまるでマッシュ・アップしたかのようなクールな作品に仕上がっていた。近年は映像技術の著しい進化と、シリーズ化による収益が見込めることからアクション大作映画が枚挙に遑がないが、その中でオリジナリティを打ち出すのは容易いことではない。その点でこの映画は、ミュージカル以上に音楽的な映画作品としてその独自性を感じ、なんかもう、作品自体が妙な中毒性を以って迫ってきて、気持ち良くて半ばトリップ状態になってしまった。
主人公のベイビーは、耳鳴りを抑えるために常に音楽を聴いているという設定。それに伴って映画自体も常に音楽が鳴り続け、音楽のリズムと歩調を合わせてストーリーが進み、カット割りやセリフのテンポなどもすべて音楽主導になっている。その音の慣らし方も、シーンによって音の響かせ方やら音圧やらまで緻密に計算されて工夫されていて、映画なのに綿密なマスタリングを施した名盤アルバムのように耳に豊か。そしてその音楽がふと途切れ、耳鳴りの音だけになった瞬間の緊張感に至るまで、作品全体が音楽になっていて、これって即ち「音楽を愛する者のための映画」なのではないか?と思うほど。
映画は音楽との共存だけでなくて、現代的でありながらもどこか70年代あたりの犯罪映画のような風情も漂っていて、全体的に見てもなかなか粋で洒落た感じがある。現代のハードボイルドと呼んではちょっと大げさだし、アンセル・エルゴートはほっぺが柔らかそうでまだちょっと風格に幼さがあるけれども、映画全体の色合いとしては70年代のハードボイルドを現代に換骨奪胎したようにスタイリッシュで、とてもカッコよかった。
終盤で、さすがに出てきたものをとにかく銃で撃ち殺して解決させようとしてしまう大雑把さは、良くも悪くもハリウッドだなぁと思ってしまったけれど、アメコミ映画全盛の現代において、思いっきり小気味良いクールなアクション映画でもって真っ向から直接対決を挑み、それが全く伊達じゃないあたり、なかなか格好いいことするなぁと思った。
若干物足りない部分もありましたが概ね満足です
タイトルにだけ持ってくるだけあって、軽快な音楽と共にそこいらのアクション映画にはないカーチェイスは見事でした。
既に公開されている冒頭部分は文句なしの出来ですし、それ以降もしばらくは面白い展開が続きます。
ガールフレンドもアメリカ映画のヒロインにしてはかなり可愛いかったですね。
主人公が抱える過去と葛藤、ヒロインとのアメリカらしからぬ清純な恋愛、主人公が犯罪者であるが故の身を切られるような緊張感。
そういったカーチェイス以外でも評価できる点が多いのが本作の特徴であり、それが本国でのヒットにつながったのだと思います。
しかし、最高なのは冒頭でそれ以降は好調を維持しつつ下落しているようにも見えました。
ラストの締め方がすっきりしていてそこは良かったのですが、もう少し主人公の天才的な運転テクニックが見たかったです。
カーチェイスのシーンは本当にカッコ良く、ヒロインや犯罪仲間たちのキャラも立っていてなかなか良いだけにそこだけは本当に残念でした。
以上のように少し物足りないということは否めませんが、映画館の大画面で一度くらいは観ても損はないと思います。
少なくとも今上映中の映画の中では最も観る価値があります。
スラップショット!
オールタイムベスト級
前作『ワールズ エンド 酔っぱらいが世界を救う?』の主人公がダメ人間で、今の自分と被る性格だったので、とても好きな作品だったが、今回の主人公は、性格に少し問題もありながらの天才ドライバー、しかもオールディーズの曲を組み合わせたミュージカル調のアクションと聞いて、若干嫌な予感もあったケド、まさかオールタイムベストに入るとは…。
洋楽を全く知らない自分が、まさか指でリズムを刻みそうになるくらい、アクションと音楽にトリップしてた。
話は少しオーソドックスだけど、小道具、カメラワーク、オールディーな展開に熱くなり、芯からジェイミーフォックスを憎み、ケビン スペイシーにちょっと涙した。
多分この先何度も観る映画だ。
カーチェイスだけかと思いきや…
素晴らしかった
音楽と車という大好物の映画でお話もとても面白かった。ちょいちょい人柄の良さを感じさせる主人公も魅力的だった。何よりアクションがスリリングでよかった。日本車が活躍するところもよかった。
音楽のセンスが40代で、監督の趣味なのだろうけど、主人公の年齢との歪みがある。主人公の年齢なりの音楽も聴いてみたかった。ただ、好きな音楽を全編に渡ってべっとり貼り付けているのに、嫌味がなく、魅力になっているところもすごいセンスだと思う。
ヒロインは負の側面が全くない絵空事の存在とも言えるけど、夢のように美しくて、いいと思った。不幸や死をもたらすレベルの美女。
欲を言えばクライマックスで、冒頭を越えるすごいカーアクションを見せて締めて欲しかったかな。
エドガーライト!!!!
最初から最後まで面白かった。
最初のBGMで鳥肌が立ち、もうこの映画間違いない!と確信した。
キャラクターも個性的だし、ベイビーのキャラ立ても上手くて音楽を共有する事で、とても感情移入出来る。
音楽は言うまでもなくクールだし、使い方もめちゃカッコいい。何で今までなかったのだろうと思うくらい、ここからこの手法の映画が増えそうだ。
特に銃撃戦は音楽と相まって、めちゃくちゃカッコ良かった。今までで1番カッコいい銃撃戦だった。
カーチェイスも渋いし、脚本も練られてたし今のところ今年一番の映画。
正直エドガーライトってショーンオブザデッドだけで、あとはオタク過ぎたり暴走してて観るのが怖かったけど、今作はオタクの部分が良い感じで出てて、こんなスゴい人だったのか!と驚いた。ケビン・スペイシーのラストは暴走しそうで怖かったけど…
笑いはなかったけど痺れっぱなしの2時間弱だった。
ヤキも回るツケも払う但し少しだけ優しい。
音楽はBGMにすぎず
「ベイビードライバー」見て参りました。公開初日の影響か、夜中の回はほぼ満席!そんなに宣伝してないようなので、非常に驚きました。
個人的には、駄作寄りの普通と言ったところ。音楽とカーアクションの融合を目指しているようだが、作中でこの2つ融合することはなかったように思う。主人公の心情とリンクするような曲使いも特にないので、ただのBGMでした。
設定とかアクションも特に目新しさはないですよね。こちらが驚く展開さえない。劇中で鳴る”音”が曲に乗る(パンパンという銃声が曲に乗ったり)ような演出も、インパクトに欠けます。
個人的には、役者は良かった。ケビンスペイシーは「ラスベガスをぶっつぶせ」でもこんな役やってましたよね。お家芸ですね。
あと、この人知らなかったのですが、ジョン・ハムさん!ファスベンダー兄貴と元サッカーイタリア代表のルカ・トニを混ぜたようなイケっ面。セクシーでしたね。
ジェイミーフォックスは死に方が男でしたね!ファイナルデスティネーションのオマージュですかね?フロントガラスもろとも木が貫く!この映画のハイライトでしたが、頭がぺしゃんこになっていれば星5でした…惜しい。
総じて、個人的には駄作寄りです…
音楽好きで詳しい人は楽しめると思います。僕は洋楽に興味がないので、一曲も曲を知らなかったのが悪かったですかね?
久しぶりに、面白い映画だ!
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