「斎藤工の「生きる」」blank13 Masayaさんの映画レビュー(感想・評価)
斎藤工の「生きる」
斎藤工監督作と知らず観ました。
だらしなかった父親の過去の善行が、その葬式の参列者によって語られるという構成はまさに黒澤明の「生きる」そのものであった気がします。映画をこよなく愛する斎藤工がオマージュ、またはリメイクとして意識的に似せた作品だったのではないでしょうか?
いかにも低予算の小品でやや不自然ながらも、参列者の中心に佐藤二郎演じるお調子を据える事で、寓話の様な世界作りと飽きの来ない演出が見事だったと思います。また、佐藤も喋りまくりの熱演で答えていました。
正直、今まで斎藤工の事は映画通を気取った気障な役者という認識しかありませんでしたが、監督としてもなかなかの実力者であると再確認させられました。
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