散り椿のレビュー・感想・評価
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西島秀俊の居住まいがすばらしい。 権力を振りかざす老中にも全く怯まない正義感を見せた。 このひとが主役でもいいくらいだと思った。
動画配信で映画「散り椿」を見た。
2018年製作/112分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2018年9月28日
岡田准一
西島秀俊
黒木華
池松壮亮
麻生久美子
緒形直人
新井浩文
柳楽優弥
芳根京子
駿河太郎
渡辺大
石橋蓮司
富司純子
奥田瑛二
木村大作監督
今から300年ほど前の江戸時代享保15年、
老中、石田(奥田瑛二)の不正(賄賂)を訴え出たが認められず、
故郷、扇野藩を出た瓜生新兵衛(岡田准一)は、
連れ添った妻(麻生久美子)が病に倒れた際、
彼女から最期の願いを託される。
それは榊原采女(西島秀俊)を助けてほしいというものだった。
奥田瑛二は「居眠り磐音」でも悪いやつを演じたが
この映画でも極悪ぶりを発揮している。
西島秀俊の居住まいがすばらしい。
権力を振りかざす老中にも全く怯まない正義感を見せた。
このひとが主役でもいいくらいだと思った。
岡田准一の殺陣の安定した上手さ、
黒木華の凛とした女性の姿、
それもとてもよかった。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
これぞ日本人スピリット 美しい映像美に感動
⭐️3.2(2022/10/5現在)状態がえっ?って感じ
非常によかった。
岡田准一さんを主人公に今ちょうどいい感のあるキャスティングがバッチリ!
ストーリーも分かりやすい。
時折り挟まれる風景のカットが美しい。
またシーンの中でさりげなく見せる様々な演出がそのシーンの質を上げる。
今や忘れ去られかけている男と女それぞれの想いが胸に迫る。
穏やかな作り方で進んだ本作
クライマックスはなぜあれほど血しぶきだらけにしたのか
それだけが分からなかった
迫力を 感じる岡田准一の殺陣
岡田准一扮する鬼の新兵衛と言われた瓜生新兵衛は、友人の父親の不正を見逃せず訴えたが通らず麻生久美子扮する妻篠とともに藩を離れ8年経った時、故郷の散り椿が見たいと言って妻が亡くなった。かつての友西島秀俊扮する新田開発を進めようとする榊原采女を助けて欲しいと言う妻の頼みのため新兵衛は藩へ戻り黒木華扮する妻の妹里美のところへ立ち寄った。
岡田准一の殺陣は見事だね。迫力を 感じる様になったな。妻を思う気持ちも麗しいね。
お話がひどいのだけど原作のせいなの?
主要キャストの演技がどれも下手に思えるくらいひどいセリフで、とりあえず脚本がひどかった。公開当時役者の人気どーのという話も出ていたようだが、そういうレベルではない。どれくらいひどいかというと、この後カメ止めみたいに「実はこの時」とか始まってほしいくらいあのくらい本当にひどい。
星は10歳年上の西島秀俊が岡田准一よりジャニ○ズみたいに見えることに対して。殺陣シーンとかちょっと頭がバグる。
現代時代劇の秀作
時代劇の魅力の一つは、過去の日本人がそうだったであろう、不純物のない無垢な人の心が表現されている点だ。悪もしかり。だが、本当のところはわからない。昔の日本人はこうあってほしいと理想し、現代人が作り上げたファンタジーとも言える。この映画をリアルファンタジー時代劇映画とでも言っておこうか。
今回、WOWOWで録画したものを視聴。映画館で
見たかった。
この映画の魅力を3つあげるとしたら、まず一つはリアルというか、リアルに見える点だ。江戸時代の風景、空気が違和感なく感じられる。
二つ目は、役者陣の素晴らしさ。すべての配役に穴がない。これだけ役者が揃っている映画、最近あまりないんじゃないか。
三つ目は、殺陣の迫力。岡田准一には本当に剣の強さを感じた。冒頭のタテに始まり、中盤でもところどころで見せて、クライマックスの返り血を浴びるシーン。物語の流れにも合っていて素晴らしかった。
監督が木村大作氏と後で分かったのだが、映像美はさすがだ。黒澤明の意志を受け継いでいて、次の世代に引き渡してほしい。
ただ、若い女性キャラクターたちが、余りにも男目線からの理想化された女性像になりすぎているような。あんな女性たちが間近にいたらいいけどね。
他にも気になる点はあったが、総じて良い点が多かった。暗くて地味な映画だが、もっとたくさんの人に見てほしい作品ですね。
美しい日本の四季と武士の本望
2018年。監督:撮影:木村大作。
モントリオール国際映画祭・審査員特別グランプリ受賞。
美しい映画でした。
夫婦愛も、藩を思う気持ちも、立ち回りも、そして何より日本の四季折々を写した
美しい映像。
監督が日本を代表するカメラマン出身の監督:木村大作さん。
加古隆の音楽も親しみやすく良かったです。
セット撮影を行わずにオールロケで撮影されました。
ロケ地は、映画の舞台・京都を避けて富山を多く選んだそうです。
どおりでというか、雪山深い印象ですものね。
「散り椿」11月から咲き始めて場所により4月、5月まで咲く樹木。
(残念ながら北海道に椿は咲きません。見たのは温室仕様の植物園のみです)
映画の中、2メートルから3メートルある木にタワワに咲く「散り椿」は実に見事でした。
《ストーリー》
架空の藩である扇野藩の汚職に絡むお家騒動。
主人公・瓜生新兵衛(岡田准一)は18年前(映画では8年前の設定か?)
藩を追われた。
贈賄側が田中屋惣兵衛(石橋蓮司)・・・和紙の製造販売を営む商人。
収賄側が家老(奥田瑛二)他の重役たち。
不正を暴こうとした瓜生新兵衛は、藩に追われて、妻の篠(麻生久美子)と、
故郷・京都を去るのです。
やがて篠は病に臥せて、死の間際に2つの願いを新兵衛に託します。
ひとつ目の願いは、
「故郷へ戻り、散り椿を私の代わりに見て下さい」
そして、ふたつ目、
「榊原采女(うねめ=西島秀俊)さまの、おチカラになってあげて下さい」
榊原采女は篠の元許婚。
心中複雑な新兵衛でした。
ポイントはまたふたつ。
ひとつ目、
新兵衛の帰郷で、
お家騒動の2幕目の火蓋が切られる事態に!!
ふたつ目、
そして知る妻・篠の新兵衛への深い愛。
ここが見どころです。
岡田准一が無精髭のやさぐれた浪人風。
剣術の達人。
西島秀俊も時代劇で殺陣を披露したシーンは見たことがありませんでしたが、
ふたりの真剣勝負も中々の気迫で、見応えありました。
岡田さんは東洋武術の各種インストラクターの資格を持ち、今作でも剣術に並々ならぬ
努力を重ねて、実に見事な殺陣を披露しています。
起承転結のきっちり整った脚本(小泉堯史)
実力派作家(葉室麟)の原作。
黒澤明監督作品の撮影を多く手掛けた木村大作の監督:撮影。
80歳近い監督の作品としては、クリント・イーストウッドに肩を並べるエネルギーですね。
日本の時代劇の素晴らしさを堪能させて頂きました。
突然観たくなった。
岡田准一の殺陣を、突然観たくなった。あの佇まいが滲みる。
雨や雪のシーンが多く、グレースケールの映像美に血飛沫の赤が飛び散る。思わず声が出た。たまには、こんな美しさもいいかも。 岡田准一最高だけど、女心 わからなすぎて、喝!
愛が溢れてる。私も誰かをお慕い申し上げたいな。(笑)
渋い男たちの愛の物語
木村大作さんのイメージが堅物なので、
わかる人だけ分かりゃ良いやって感じで、
ボクが見ても分からないかなと思ったんですが、
非常に分かりやすく、渋くて良かったです。
近代映画しか見てないからか、
この映画は犯人は誰なのかを探る映画だな!とか
本当に悪いやつは誰なのか?
と最初は見てしまったけど、
時代劇は基本的には勧善懲悪。
悪い奴がいて、どう自分の美学を通して行くか
と言う物語で、最初こそ物足りなく感じてたけど、
佇まいや仕草、感情の動きに注視すると
グッと来る物がありました。
池松さんだけなんか台詞を読んでる感じを受けて
しまったけど、
岡田准一さんなんかはこのまま時代劇スターに
なって、
昔の時代劇役者さんに感じた、顔で人を斬るような
風格ある役者さんになって行くのだろうなと
思いました。
ストレスが溜まる映画ではあった。
2017年に亡くなった葉室麟の小説の映画化。富山の美しい景色が随所に見られる。つっこみたくなるところと焦ったいところだらけだったのでストレスが溜まったがまずまずよく出来た時代劇。
美しさ溢れる威風堂々とした時代劇
これほど、美しさに溢れた作品を私は知らない。美しい映像、美しい音楽、美しい殺陣、美しい景色、そして、美しい夫婦愛、等々。また、どのシーンも完成度が高く、無駄な動きは極力排除しているので、落ち着きがあり、威風堂々とした正統派の時代劇として堪能できる。
本作の主人公は、剣の達人である扇野藩士・瓜生新兵衛(岡田准一)。新兵衛は、藩の不正を暴こうとするが、追放の憂き目に遭う。8年後、新兵衛は、妻・篠(麻生久美子)の最期の願いを叶えるために、再び藩に戻り、8年前の不正の真相に迫っていく・・・。
本作では、真っ直ぐな生き方をする二人の武士が登場する。新兵衛と彼の親友・榊原采女(西島秀俊)である。この二人を演じている岡田准一と西島秀俊のイメージにピッタリの役どころである。不器用ではあるが自分の生き方を貫いていくことの崇高さが、程良く妥協してきた我々とは真逆であり、胸を打つ。
従来にない斬新な殺陣が際立っているが、中でも岡田准一の殺陣は絶品。通常、殺陣は、太刀さばきなどの動的な部分が重視される。しかし、彼の殺陣は、動的な部分ばかりではなく、殺陣の始まり、途中、終わり、での静止の部分が素晴らしい。静から動、動から静、と続く殺陣は洗練されていて美しい。
本作は、終盤までは定番のストーリであるが、淀みなく展開されていて見応えがある。敵役である家老・石田玄蕃役の奥田瑛二の狡猾な悪党振りが奏功し、新兵衛と采女の真っ直ぐな生き方が強調されている。終盤は、一変して生臭いリアルな展開になる。従来の時代劇では、終盤は、武士道を踏まえているが、本作は、彼らの真っ直ぐな生き方に寄り添った終盤になっている。
真っ直ぐな生き方を描くには、作品が真っ直ぐしている必要がある。本作が美しさに溢れているのは、真っ直ぐな生き方に真摯に向き合っているからである。新兵衛と采女の生き方が美しいからである。本作は、彼らの生き方が心に染み渡る良作である。
日本の美
ストーリーは特に複雑でもなく、淡々と進むが、日本の四季を充分感じ取れる景色、出演者の所作の美しさ、夫婦愛、家族愛、友情など、ギュッと濃縮された美しい映画。
物語を通して花や木々、雨や雪と美しいが、エンドロールでも花や風景などが映し出されていて最後まで画が綺麗、斬り合った時の血飛沫さえも美しく感じる。
岡田准一と西島秀俊の2人の美しい侍が散り椿の前での闘いの場面、ゾクゾクするほどの美。麻生久美子と黒木華の2人の優しげな美もこの映画にふさわしい。筒井真理子がどこに出ていたのかわからなかった。
岡田准一、時代劇が似合うなあ、西島さんも池松くんもね。
もったいない
薄っぺらいストーリー描写が、所作や殺陣の美しさを台無しにしている気がする。原作にも失礼だと感じた。日本の美意識を俳優が映像で伝えるのみの作品として世に出たら、また評価が違っていたのでは?
これは感想が難しい
この手の映画は好きなんです。そして演者さんもとても好きなんです。が、物足りないのではなく、時間が足りない表現が足りない尺が足りない的な感じでしょうか?
映像がとても美しいだけにもう少し丁寧な内容で作って欲しかった。
岡田くんを生かしきれていないのか、岡田くんの目指す物と監督の思うところが重なっていないのか。少しチグハグして本当残念。
名カメラマン木村大作監督の時代劇
映画館では2018年11月18日イオンシネマ石巻で鑑賞
それ以来3度目の鑑賞
原作未読
髭面の岡田くんは浪人役がよく似合う
タイトルに椿がある時代劇といえば『椿三十郎』を思い出すが内容は全く違う
藩の不正を咎め脱藩することになった剣の達人・鬼の新兵衛が藩に戻る話
坂下家の長女を妻に娶り離縁しないまま共に藩を出て流離の旅をしていたが国に戻る前に病で先立たれる
藩に戻った新兵衛は坂下家に厄介になる
当初は「厄介者」と邪険にしていたがいつのまにか受け入れている坂下家の次男
新兵衛の魅力の全てが詰まっている
新兵衛の親友であり四天王の1人榊原采女は出世したが藩の不正を正すことは忘れていない
しっかりと血が噴き出す
血塗れの岡田くんカッコいい
ナレーターは最後までわからなかったが豊川悦司
こういうエンドロールは大好き
ハリウッド映画は見習え
過小評価している人たちでさえ映像の美しさを認めている
さすが木村大作
自分は時代劇が好きだ
脚本なんかどうでもいいと思っている
重要なのは殺陣の迫力
豪華な俳優陣ならなおいい
僕は特に脚本が悪いとは思わなかった
民放のTVドラマで時代劇はやらなくなった
予算の関係かもしれないが視聴率が取れなくなったのだろう
今の現代人の多くには古くさいもとのと切られてしまったのかもしれない
坂下家の長男が自害したことも理不尽に感じ到底理解できまい
僕は古めかしい言葉遣いを聴くのが大好きだ
着物や日本髪を見ると心が洗われる
コメディー要素がほぼない
黒木華の顔つきを観ていたら作品全体の雰囲気を読み取れる
空虚に感じるのはそのせいだろう
唯一笑えるところは殿の『励め!』
わりと昔は近場で済ませている
それで社会全体としては今よりうまくいってたんだろう
マッチングアプリなんてはなっから必要がない
原作とだいぶ違うのかもしれない
原作ファンには向かない可能性は大いにある
脚本が『雨あがる』のメガホンを取った人で木村大作が映画監督なら当然こうなる
『バックトゥザフューチャー』でさえ楽しめない人が存在するのだから全ての人が高く評価する作品なんてあり得ない
自分だって世間一般の評価が高いとされているアメリカや韓国の連ドラやハリウッド映画の多くを面白いとは思えない
ただ「高く評価している奴は映画関係者」だと主張する馬鹿は出来ることなら斬ってやりたい
岡田准一よ。
藤純子まで揃えて日本任侠伝の筋を土台に三船の着こなしと癖を真似て黒澤に寄せといての山田洋次時代劇かい。
岡田准一 よ、たそがれ真田広之に成るな、狼たちのアル・パチーノに成れ、まだ間に合う。
五月蝿い木村大作は景色を撮る人で良くないか。
何せ猛烈に古い。
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