「絵画的美しさ」散り椿 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
絵画的美しさ
厳かなほどに美しい風景、人物の立ち位置に奥行きをもたせた構図の見事な撮影は、まさに木村大作の真骨頂。
ただ、筋が通っていない!
これじゃあ、木村大作が撮影監督を務めた多数の降旗康男監督作品と変わらないじゃないか。
オープニングの岡田准一の殺陣は、スピード感があって素晴らしいと思った。
序盤の岡田准一と麻生久美子のシーンは、お互いに頬を撫でるなど、今までの時代劇では見られなかった武士の夫婦の描き方が新鮮だった。
しかし…
まず、キーアイテムである起請文の扱いがあまりにもいい加減。
そもそも奥田瑛二は、8年間刺客を放って岡田准一の命を狙い続けながら、起請文は放置してたのか?
起請文を預かった西島秀俊は、若殿にいつでも渡せたのでは?
石橋蓮司が岡田准一に用心棒を頼んだのは、1日だけだったのか?
しかも、起請文が自分を守ってくれるんじゃなかったのか?
人物の描写も大雑把。
反目してた池松壮亮が岡田准一に心酔しはじめたきっかけがよく分からないし、
一件落着後に富司純子が団らんに加わってるのも、唐突な感じだ。
とにかく全体的に緩い。
岡田准一の剣法は、なんだか亜流な感じがして違和感があったものの、
殺陣は迫力があって見応えがあった。
俳優陣が豪華で、セットもロケーションもこだわった感があり、映像美も含めて一見の価値はあるだろう。
ただ、残念な印象を拭えない。
kazzさん、コメントありがとうございます😊
これが池松壮亮さんの持ち味なのですね…💦
たしかに感情を込めすぎた演技も胃もたれがしますもんね。このくらい棒読みな演技が今のトレンドということなのでしょうね。
たしかに西島秀俊さんも棒読みなんですけど、西島さんのはあんまり気にならないんですよね〜。声の質が良いからかな?