「『人は犬に喰われるほど自由だ』」おじいちゃん、死んじゃったって。 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
『人は犬に喰われるほど自由だ』
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表題はメメント・モリ~死を想え~という写真集。主人公の部屋の天井に貼られていたその写真を、H中の主人公が眺めている時に、祖父が亡くなったとの連絡が舞い込むことからスト-リーが始まる。伊丹十三監督『お葬式』を彷彿させるプロットになっている。生と死を対比させしかしそれが時間の連続性を紡ぎ、同時にその繋がりが家族というものの関係性迄波及していくというテーマとなっている。
ただ、表層的な部分に始終しているのは、一貫して、主人公役である岸井ゆきののプロモーションビデオの体が否めない編集になっていて、少々薄っぺらい捉え方になっているからである。劇中歌のヨギーニューウェーヴの曲が爽やかで、多分、葬式という人生にあまり経験しないイベントを重く演出しないようの造りなのだろうが、もっとストーリーに深みを持たせてもよかったのではないかと感じる。主人公の従姉妹役の女の子がなかなかチャーミングだったのが収穫であった。
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