「前半は面白かったなぁ、ホントに」検察側の罪人 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
前半は面白かったなぁ、ホントに
結論から言う。爽快感もなければ後味の悪さもない、噛んでも噛んでも味が出ない、パッとしない映画だった。
とにかく、意味不明なパートが多すぎる!
「マンハント」みたいに訳わからなさが一周してむしろ面白い、みたいな映画だったら良かったのにとさえ思う。鳩とか飛ばしたら良かったんじゃないですかね?今からでも追加したらどうでしょう?無理か。
「ペンギン・ハイウェイ」の時は、表現不足を観客の解釈に頼りすぎィ!と思って原作も読了したが、原作読んでるうちに内容忘れそうなくらい(もしくは上書きされそうなくらい)淡々とストーリーを追う作品だった。
かと思えば不必要としか思えないエピソード挟んでくるんだよなぁ。最上検事の冷めきった関係の妻とか、ガールズバーで働いてる義理の娘とか、「後半何か本筋に絡んでくるのか?」と思いきや全く関係ないの!ビックリだよね!
正直、同級生の丹野の葬式とかワケわからんことのオンパレードで、一瞬葬式だってわからないよね。暗黒舞踊からの泣女で事件のこと忘れかけたね。そりゃ丹野も浮かばれないだろーよ。それだけは伝わったな。
さらに本筋の肝とも言える主役の検事二人。「さあ、どう対決していくんだ?!」って思うじゃん?ここから静かでいて激しい舌戦が繰り広げられていくのかと期待するじゃん?
沖野検察辞めちゃってんじゃねーか!「検察VS検察」って何だったんだよ?!っていうか、沖野特に何にもしてねーな…
正直沖野が松倉の取り調べしてるシーンと諏訪部の暗躍シーンくらいしか面白い所無い。余計なメッセージ詰め過ぎて、テーマ回収仕切れてない。
原作次第だが、場合によっては「進撃の巨人」を超える脚本と言えるやもしれん。アレを超えるとなったらなかなかのもんだよ。
前半は期待したより面白かったから、余計残念だったなあ。