劇場公開日 2018年8月24日

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「きっと、キムタクをカッコ良く描きたかったのでしょう。」検察側の罪人 お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0きっと、キムタクをカッコ良く描きたかったのでしょう。

2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

正直言って、つまんない映画です。
つまらない最大の理由は、ケレンを作って、作ったケレンを回収するだけの単線的なストーリーに堕しているから。

なので、ストーリーを気にせず、細かいディテールだけを楽しむ分には、よろしいのではないでしょうか、と思いました。

吉高由里子さんは、難しい役柄を見事に演じていて立派。
実生活でこんな女性と出会ったら、きっと恐ろしくて死んじゃうかも。

松重豊さんも、怖い。
重要な役柄で、しかしいったい何者なのか、どうしてこんなことをするのか、結局のところ、理解に至りませんでした。

松倉役の酒向芳(サコウ・ヨシ)さんは、演劇界の人で、映画にはほとんど出たことがない人だそうです(調べたばかりの受け売りですが……)。
しかし、この不快きわまりない人間像を完璧に演じていて、素晴らしかったです。

キムタクは、実は損な役柄で、それなりにこなしていましたが、ストーリーそっちのけで気になったのが、目の下に、ゴルゴ13のような「八」みたいなシワが出来ていたこと。

そろそろ自分で思っている「頭のいいキムタク」を演ずるのを終わりにして、外から見られている自分になり切るほうが、ずっと良い演技ができると思うのですよ。

「キムタクという仕事」をするのはキムタクだけ。
もちろんその通りではありますが、他の役者と共通の地面に立って「役者という仕事」にチャレンジしないと、そろそろ賞味期限切れになるのではないでしょうか。(と、たとえ本人が思っていても、事務所が許さないかもですが)

いずれにしても、ホントつまんない映画で、ディテールを楽しむしかないとは申しましたが、ディテールと言っても、しょせん作り物の嘘八百なんですけどね。

お水汲み当番