「映画にはヤクザぽさがないとダメな気がする」検察側の罪人 はるさんの映画レビュー(感想・評価)
映画にはヤクザぽさがないとダメな気がする
山田洋二は「安心を売る。彼が頼りにする大衆は「安心」を買う。そこには嘲笑が溢れかえっている。
危険な考えだとか想像もしなかった毒がないとつまらんのではないか?
映画ってのは・・・・
タイトル通り検察の犯罪を描く映画だ。そのつもりで観た。
正義などというものは今じゃ無知で平凡であることのようだ。そして、心がゴキブリほいほい捕捉され外に出られなくなってしまっている。
そんな世間をあざ笑うかのようにこの映画は検察が犯罪を犯す。それは巨悪に向かうための手段だと息巻く嘗ての全共闘の闘士のようだ、そしてそれに刃向かう元部下は理想に燃え立つルール通りの正義の旗を振りかざすあやふやな若者。
時代は変わっているかのように思うけれど、この国は何も変わってはいない。
強いものへの交渉テクニックは相手の寛大さを引き出すことだけ。姑息な手段一辺倒では何をどう変えていいのかもわからない。
そんな声が聞こえてきた映画だった。
映画で安心を買いたいのならこの映画は観ない方が良い。
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