「ほろ苦さも甘酸っぱさもない、ただただハニー」honey movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
ほろ苦さも甘酸っぱさもない、ただただハニー
伏線とか、複雑な話の構成などは一切なく、素直にゆったり見られる作品。
平野紫耀も横浜流星も若くて、かっこいいし、平祐奈はただただ可愛い。
登場人物の中で矢代さんだけ、過去があまりわからなかったし、鬼瀬くんが変な人の恨みをかっていなければ奈緒ちゃんは巻き込まれずに済んだし、通常なら矢代さんも奈緒ちゃんも襲われたり写真を撮られたりあんなもんでは済まないと思うから、本来なら単純に鬼瀬くん良いやつだから姪を託して大丈夫だとはなれないだろう。
いきなり結婚を前提に。大丈夫かなぁ?
純愛は9年続き、どちらも心変わりなく築けてこられたようだが、プロポーズの髪型がなんとも変で笑っちゃう。
そういうツッコミどころがある単純なお話だからこそ、平祐奈ちゃんがただただ可愛いこと、平野紫耀がきちんと演技をしていて、台詞回しや表情に、うわー大根!と思わせる要素がないことが需要で、2人とも見事に青春を表現していた。
こういう青春作品は、もうメインキャストが好みかどうかにかかっていて、人気がある人でも好みでなければ純粋台詞、きゅん台詞を言っていても違和感しか感じられず、ましてや劇場で見ようとも思えないのだが、平野紫耀と横浜流星と平祐奈という最後まで見ていて全く苦でない3人が選ばれているところが、すごい。
今となっては、バスケが得意な転校生役、浅川梨奈が普通の声で大真面目役をやっているところも1番面白い。
この頃から、ナイスアシストクラスメイト役を全うしていたんだなぁと。平野紫耀とのかぐや様の土台はこれかと。浅川梨奈という名前より、「あ、藤原さん!」と思ってしまったくらい、生徒会の藤原さん役が浸透していたからこそ、面白かった。再共演時、平野紫耀も面白かっただろうなぁ。
そして、鬼瀬大雅のお母さん役に中山忍が出てきて、中山忍は息子より恋愛に本気になるって雰囲気はまるでないからこそ、思春期と重なって大好きな母の女性の面を見て精神ズタボロになっても、お母さんの愛情ちゃんとあるからきっと大丈夫!と思えるのがこの作品の鍵だなぁと。支えてくれる大人が悪ければ、毒親環境ストーリーになってしまう。
平野紫耀をくしゃくしゃっと拭いてあげたくなるお母さんの気持ち、わかるなぁ。
この数年後には中山美穂が、同じキンプリの神宮寺勇太と舞台でキスしてるんだから、芸能界の世間の狭さ、すごい。
横浜流星が成人男性に成長しきってどこからどう見ても一人前になってくる前の、残り少ない貴重な少年期の最後の方がおさめられている、作品。