「タイトルも絶妙」波のした、土のうえ 花火さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルも絶妙
波に攫われて既に無い街、土に埋められる今の街。二重に消えゆく街とそこにいる/いた人たちを克明に捉えた散文調のスケッチ。うず高く積もる土から色彩が取り戻される三幕にほっとするのも束の間、夜間の解体工事を写した数ショットには、どこか恐怖すら覚える。一幕で、かつてあった店の土地に表示を立てようとして、なかなか刺さらない様を捉えたシーン。線香の灰が埋められた土地を写し続けるカメラ。
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波に攫われて既に無い街、土に埋められる今の街。二重に消えゆく街とそこにいる/いた人たちを克明に捉えた散文調のスケッチ。うず高く積もる土から色彩が取り戻される三幕にほっとするのも束の間、夜間の解体工事を写した数ショットには、どこか恐怖すら覚える。一幕で、かつてあった店の土地に表示を立てようとして、なかなか刺さらない様を捉えたシーン。線香の灰が埋められた土地を写し続けるカメラ。