「疑心暗鬼」イット・カムズ・アット・ナイト bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
疑心暗鬼
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他者への不信は、潜在的に人の奥底に存在する自己防衛本能なのかもしれない。そんな人間の心理的な葛藤と脅威を描いたサスペンス。
死の感染症から逃れるために、人里離れた森の中のポツンと一軒家に住む家族。しかし、祖父が病にかかり、感染を恐れた家族で祖父を葬ることに…。そして、家族を守るために、他からのモノを寄せ付けない様々なルールを課した父。
しかし、そこに必死に助けを求めてきた、新たな若い家族。彼らの持つ食糧との交換条件によって、受け入れることに。最初は、警戒していた2家族だったが、次第に打ち解けて、和やかな生活が始まる。
しかし、一旦、不信を持ち始めると、その思いはどんどん拍車をかけていく。特に、閉鎖的な空間の中では、そうした疑心暗鬼は、善良な人の心の内面までもえぐり取っていく。
結果的には、誰も得るものがなく、何も残るものはなく、虚しさだけが残るイヤミスな作品でした。
『ザ ギフト』でメガホンをとった、ジョエル・エドガートンが主演だったから、もう少し、捻りのきいたオチを期待していたのに、ちょっと残念。
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