「暗すぎる」イット・カムズ・アット・ナイト Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
暗すぎる
I should've been there.
I should've been there instead.
Nobody's gonna blame you for that.
He's gonna be fine.
Everything’s gonna be okay.
この作品は、”The Triumph of Death”という絵画が登場するとろから14世紀に世界
の人口の約3割を死に追いやった黒死病ことペストをモチーフにしたような映画で主
人公のポール(ジョエル・エドガートン)とウィル(クリストファー・アボット)の
二家族のサバイバルを描いたソリッド・シチュエーション・スリラーとして成立して
いて、この言い知れないディストピアの世界観を監督のトレイ・エドワード・シュル
ツが描いている。
Good people, huh ?
-Yes. I like them here.
Well, you just keep it in perspective, okay ?
I don't need to tell you, but........
you can't trust anyone, but family.
As good as they seem.
外界と一切の情報や人とのやり取りと無縁の森の中の一軒家。原因不明のウイルスが
蔓延し、多くの人々が、感染し、死を待つだけの設定を映画を観ている者も同じよう
に少ない情報しか共用できないでいる。
基本、謎のウイルスによって逃れられない憂うつさをガスマスクや手袋といった小道
具で精神的に圧迫され、土台には他人に対する猜疑心や自分自身を追い詰めることに
よる疑心暗鬼になっていく過程をポールが我々の代わりに演じている感覚になってし
まう。
ラスト近くなればなるほど、誰が一体何の目的でそんなことをするのか意味不明なシ
ナリオとなり、それを作者がわざと視聴者に投げつけるように展開する流れとなる。
評論家からは概ね受け入れられていてカナダの新聞グローブ・アンド・メールの記者
はこのように述べている。「激しく刻まれ、生き生きと撮影されたこの刺激的な映画
は、恐ろしい信憑性をもって最悪の終焉を迎える。」
その一方で、ただ一般の視聴者からは、芳しくない評価となっていることも事実であ
る。