「<後半ネタバレ有!>冒険、探検、発掘、古代遺跡・・・。ロマンに駆られ人生を賭けた男の物語!」ロスト・シティZ 失われた黄金都市 Trinityさんの映画レビュー(感想・評価)
<後半ネタバレ有!>冒険、探検、発掘、古代遺跡・・・。ロマンに駆られ人生を賭けた男の物語!
【実話をベースにした映画】
イギリスの軍人にして探検家であったパーシー・フォーセットの伝記映画です。自分の息子と、息子の友人と共にアマゾンの未開の地に足を踏み入れ、そのまま音信不通となってしまいました。原住民に捕まり殺されたとか、その地で暮らしていたとか、様々な憶測が建てられましたが、噂の域を出ることはなく消息は不明のままです。その後フォーセットを探した出そうと、多くの勇敢なる冒険家たちが未開の地に赴きましたが、消息が分からない人が続出したという話です。この映画では、謎に包まれたフォーセットの半生が、2時間21分とかなり長い時間を掛け、じっくりと描かれています。
【映画を見るのは、フォーセットの史実を知る前か、知った後か】
私は、実話だと知らずに見ました。正直、フォーセットの半生を知った上で、事実が元になった映画だと理解してから見るべきだったなと感じています。この映画は、登場人物の心情の変化や場面の移り変わりなどをとても丁寧に描いています。史実だと知らなかった私は、それを「丁寧な描写」ではなく「とろい展開」と受け取ったのです。誰がどう思い、何を感じたのかを、一場面ずつしっかり描いているのがこの映画の味なのに、それを地味な展開として受け取っていました。映画を見終わった後、フォーセットについて調べれば調べるほど「あの時、こんなことを感じていたんかな」と、あとから実感してきました。今なら、なぜ古代都市Zにこだわっていたのかが、分かるような気がします。なので、私の実体験からすると、フォーセットの半生を何となくでも知ってから見るのをお勧めします。ちなみに、史実を知っても、映画の核心部分のネタバレにはなりませんので、ご安心を!
---ここからネタバレ含みます!---
【フォーセットの情熱に感服!】
ブラジルとボリビアの国境を明確にするための測量中、偶然見つけた土器をきっかけに、未発見の古代都市Zの存在に魅せられていきます。夢中になるさまが、よく描かれていたと思います。何度もブラジルに向かい、原住民から危険な仕打ちを受けてもめげず、戦争中も古代都市に思いをはぜ、家族を犠牲にし、しまいには自分の息子までブラジルにつれて探索に行く。かなり破天荒な行動だと思います。が、フォーセットにとって、人生の全てを掛けてもいいと思ったわけです。私もあれだけ夢中になれるものに出会いたい!正直うらやましいです。
【最後はどうなった?無事だと願いたい!】
ラストはどうなったのでしょう?気になります。やはり命を奪われて……。いやいや、懐中時計がイギリスに届けられていますから、きっと古代都市Zを見つけ、そこで暮らしているのでしょう。と、思いたいです。でも、古代都市で暮らせるのだとしたら、あの運ばれ方はないよな、とも思ったりして。担がれるようにしているのって、やっぱり生贄とかそういう時ではないでしょうか。懐中時計は原住民から人の手を渡り歩いてイギリスまで届けられたとか?ん~、やっぱり結末が気になりますね。そもそも、古代都市自体あったのでしょうか?映画の最後のナレーションで、Zにちなんだ遺跡を見つけたとか言ってはいますが。こういう結末を見ている人にゆだねる系、結構好きです。
【キャスト・製作陣が豪華!】
のちのスパイダーマンが出演しています。トム・ホランド氏です。マーベル映画好きとしてはテンションあがりました。製作にはブラッド・ピット氏が率いる映画製作会社「PLAN B」というところが、プロモーションなることをされているそうです。その他にも著名な方が多数映画に参加されています。
【まとめ】
パーシー・フォーセットの生い立ちを、簡単に勉強した後に見ると、映画の奥深さを感じれるのではないかと思います。「結末を見ている人にゆだねる系」が好きな方にももってこいの映画です。想像が膨らみます。ちょっと長めの映画なので、じっくり映画の世界に浸れるのではないでしょうか。