劇場公開日 2017年7月15日

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「もっとリアリティがあれば」彼女の人生は間違いじゃない mintoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0もっとリアリティがあれば

2017年8月9日
iPhoneアプリから投稿

いい部分
柄本時生の演技
特にスナックで女子大生からインタビューされているシーンはよかった。僕らの福島に対する見解が等身大で描かれていた。きっとあのような意図しない悪意ってありふれていて自分もやっているんだろうなとハッとさせられる。

光石研の演技
難しい設定でありながら、人間性を上手に表現していたと思う。パチンコの台を譲るところはグッときた。そのあとニイちゃんの呼びかけに手を振るところもいい。ギャンブルは切るが、人との縁は切らないというところが、キャラクターを立たせている。

テーマの着目
福島という難しいテーマだが、震災から5年経った現状をリアルに描いていると思った。

悪い部分
長い。日本映画にありがちな何が起こるわけでもないシーンを淡々と描いてその人間性を表現した気にさせるという描写が多すぎる。90分に、まとめて欲しい。

セリフ
元彼と初めて語り合うところとか、本気で言ってんのか?と寒気がした。詩を読んでいるかのようなセリフはこの映画にはそぐわない。もっとリアリティが欲しい。

中途半端な伏線多すぎ
この伏線いる?みたいなやつが多すぎる。もっも絞って人間性を掘り下げて欲しかった。トイレで会うあの子とは何かあると思っていたのに残念。元彼とのホテルのとこも中途半端やなーと思った。高良健吾はよかった。

いいとこはあるけどやっぱ日本映画らしいだらっとした印象だなと思ってしまった。ところどころ自分の視野を広げてくれるシーンがあったのはよかった。

minto