「原作どおり(第一印象は要メリハリ。」悪と仮面のルール gjmjgpさんの映画レビュー(感想・評価)
原作どおり(第一印象は要メリハリ。
135分の映画です。120分を超える映画に対してはどうしても「テンポ」とか「メリハリ」とか「冗長性」とかに目が行ってしまいます。そしてこの映画も、見るうちに「冗長」と感じてしまいました。物語が動かないシーンを映画に入れるということは、監督はそれで雰囲気とかいろいろなことを鑑賞者に伝えようとしているのは分るのですが。映画観終わってから感じたのは、「この映画、120分か110分ぐらいにまとめたら、もっとテンポよくてもっと面白くかんじたんじゃないか」ということでした。
二人の子役は良かった。若い主人公役も、若いヒロイン役も。蒼い恋愛している感じが良く出ていました。
最後の主人公の涙はないなーと思いました。彼女は泣いても良いけど、主人公は「泣きたいけども涙は見せられないから(必死に)淡々と話す」べきかと。そんなシーンは難しいし、安易に主人公を泣かせて無難にしたのかもと思いますが、玉木にはそんなシーンにチャレンジしてもらいたかった。
原作も読んでみようと思いました。
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その後、原作を読んでみました。そうかー。原作からこのような主人公なんだな。原作を読むと、この映画の主人公像は原作どおりだということがわかります。邪にさせられようとしたが邪になりきれず、香織に告白(嘘)するところでは泣いてしまう主人公は原作どおりなのでした。原作で感じなかった違和感が映画で感じてしまうということは、映画からは「邪になりきれず苦しんでいる」主人公の感じが私には受け取れず、ってところなんでしょう。2時間15分じゃ足りないのか。映画では吉岡恭子はほぼカットで時短してるんですが、主人公のあがきとか抵抗とかもっと描く必要があったのか? 原作を読んで思ったのは、監督は良くやったと思うしこの映画は原作キラーな映画ではないです。うん。なので評価修正しました。