「愛に溢れた至極の一本」gifted ギフテッド キムチさんの映画レビュー(感想・評価)
愛に溢れた至極の一本
観終わった後に振り返り、あのシーンもこのシーンも思い出すだけで思いが溢れてきます。
フランクがメアリーに愛を教える病院でのシーン、再会して直接フランクがメアリーに愛を伝えるシーン。
そして最後の、イブリンへフランクが真実を伝えるシーン。。
メアリーの、天才と普通の女の子を見事に表した演技、時には未熟なフランクを叱ってくれるロバータの絶妙な味つけ、ボニーも良いタイミングで純粋さを運んできて本当に良い役割をしてる!
語り始めればキリがない。特にメアリーの魅力、愛を求める純粋さ。
本当にキリが無いので、ここではフランクのイブリンへの愛という側面に焦点を当ててみたい。
ダイアンが自殺しているし、メアリーを奪おうとするイブリンはすごく悪役です。
ただ、そうでしか愛せない、愛を伝えられない不器用さ。「あなたを傷つけたいわけじゃないんだけど対立してしまう」んですよね。
どの親もこのジレンマを抱えているのではないでしょうか。フランクの、どうしてもどうしても言えなかった真実。。それを知った時のイブリンの表情には胸が張り裂けそうになりました。
フランクが、とにかくメアリーと一緒にいる事を守りたかったのであれば、いくらでもどのタイミングでもこの事実をイブリンに伝える事は出来たはず。
フランクはメアリーにとっての最良を悩んでいた、という理由はもちろんあります。だけど、母親であるイブリンを傷つけたくなかった、だから多くを語らなかった、、とも捉えてしまいました。
「いつも一緒にいた」ダイアンに、愛情を上手く伝える事が出来なかったイブリン。確かにダイアンは望んでなかったかもしれない。
でも、ダイアンの証明をイブリンが引き継ぐこと。それが最良だ!と、イブリンをとかく応援したくなりました。
フランクの、不器用だけどあたたかい愛。それはメアリーに対してだけでなくイブリンに対しても向けられていたんじゃないかな。。
最後のハッピーエンドを、心から嬉しく思いました。メアリーに友だちできて良かった!ダイアンも喜んでいるはず。
まだまだ語りつくせませんが、とにかく愛に溢れた本作。観れてよかったです!是非、劇場でご覧ください。