「もっとユーモラスに」マイヤーウィッツ家の人々(改訂版) ララリレロさんの映画レビュー(感想・評価)
もっとユーモラスに
一流の芸術家にはなれなかったためか、鬱屈した気持ちもあって見栄を張ったり、空威張りしたりのわがままな生き方をしている父親。結婚、離婚を繰り返し、現在は4人目の奥さんと暮らしている。この父親の彫刻作品展を企画する兄妹、もう一人の異母弟は父親の家や作品を売ろうとしている。
こんな事情で顔を揃えた親子が繰り広げる他愛ない家族のあれやこれやをつぶやくように描いている。たいしたことは何も起こらない。起こらないが、こんな家族もどこかにいるに違いないと思わせてくれる。
その中心はやはり、個性的な父親なくしてドラマは成り立たない。結婚歴や性格、いちばん子供っぽい老人といったキャラクターを演じるダスティン・ホフマンの傍若無人ぶりがいい。4人目の妻を演じるエマ・トンプソンのおとぼけっぷりもなかなかいい。
このふたりに比べると、アダム・サンドラーとベン・スティラー はあまり笑わせてくれなかった。
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