ザ・ディスカバリーのレビュー・感想・評価
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『綺麗な可愛い子が自殺すると悲しい』こんな台詞は何故あるのか?
単なる死生観を哲学的に描こうとした話であるが、宗教的な基盤がキリスト教故に、復活は当たり前。だから、出鱈目なストーリーになってしまっている。仏教的に考えれば、輪廻転生と言うものがある。だから『パラレルワールドが存在して』なんて出鱈目な死生観は今更登場する訳もない。
まぁ、現実的に見れば、この集団はカルトな集団で、この科学者は18世紀末に登場したジョン・ハンターの様なマッドサイエンティストだ。彼はジキル博士とハイド氏のモデルと言われている。
追記 『死後の世界がある』ってどこで証明されたのか?まぁ、どうでも良い事だが。
また『自殺者に敬意を払う』と言った台詞が出て来るが、その意味が理解出来ない。つまり、死んで別の世界に行ったのだから、現実の社会の負担を減らした。故に、敬意を表せ!ってことなのだろうが。そんな出鱈目な話にして良いのだろうか?これではPLAN75と一緒だ。
【他SF作品との比較】「心身一元論」+「マルチユニバース」?
『トゥモロー・ワールド』風の、ブルーな映像と、鬱々しく諦めに満ちたディストピア風の近未来世界。
質の高く有名なキャストを採り入れた。派手さはない。独白的・1人称的。
物語構造は『ミッション:8ミニッツ』+『インセプション』+『13F』に近い。だが肉体を「現実世界」に残したまま、意識だけが精神世界に行くのではない。死ぬと肉体も精神も別の人生へと移行するので、心身二元論的な『ミッション〜』『インセプション』『13F』とは異なる。
また『バタフライ・エフェクト』や『タイムマシン』のような、意識を保持したままの肉体が1つの時間軸を巻き戻して行ったり来たりする作品とも異なる。というのも別の時間軸へと、肉体も精神も移行するように思えるからだ。
心身一元論的・唯心論的であり、マルチユニバース的でもある。
ブルーの映像と静かだが悲惨な作風にとって「死」という要素は不可欠だが、唯心論的立場に立ったからといって、マルチユニバースを死で繋ぐ必然性はない。
鑑賞前は「死後の世界」に気を取られるけれど、振り返ってみると本質は「マルチユニバース」や「観念論VS唯物論」「心身一元論VS二元論」という科学哲学的、SF的問題であるように思う。
が、死後の世界をどう表現するのか?と興味を惹き、鑑賞させることには成功している気がする。
SF映画に新たなパターンがまた1つ追加された?
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