「【大韓帝国最後の皇女、徳恵翁主の哀しすぎる生涯を描いた作品。と共に今作が反権力の気風高き都市、京都のミニシアター”京都シネマ”で3週間限定公開だった意味を考えるの巻。】」ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【大韓帝国最後の皇女、徳恵翁主の哀しすぎる生涯を描いた作品。と共に今作が反権力の気風高き都市、京都のミニシアター”京都シネマ”で3週間限定公開だった意味を考えるの巻。】
■日本統治下の大韓帝国。初代皇帝・高宗の娘、徳恵翁主(ソン・イェジン)は日本の朝鮮皇室の消滅を図る政略に巻き込まれ、わずか13歳で日本へ留学させられてしまう。
祖国を思いながら月日は流れ、成長した彼女の前に幼なじみのキム・ジャンハンが立派な青年として現れる。王朝復興のため、彼は徳恵翁主に亡命を促すが、妨害によりその思いは果たされないのである。
◆感想
・近代の激動期、大日本帝国により人生を大きく狂わされた王族と言えば、中国、清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀が有名である。
だが、この映画を反権力の気風高き都市、京都にある“京都シネマ”で鑑賞した際には、前日祇園で呑み過ぎたせいか、頭に良く入って来なかった。
・その時のフライヤーが手元に有るのだが、合点がいった。架空エピソードや人物がマアマア居たのである。そうかあ。
■監督が、名匠ホ・ジノであり、主演がソン・イェジンなのに、しかも“京都シネマ”なのに、何故?と思いながら鑑賞したのだが、そういうことかあ・・。
・けれども、悲しみの徳恵翁主の幼き頃から老齢迄を演じたソン・イェジンは、矢張り魅力なのである。
・と共に、韓国俳優さんが日本語を喋る映画の難しさも、少し感じた作品である。あ、ソン・イェジンの日本語は、ナカナカ上手かったと思うけどね。ソル・ギョングに次いで上手いと思ったけどね。
<今作は、韓国では560万人動員したそうであるが、日本では余り話題にならなかったもんな。日本と朝鮮、日本と中国という近代史の中で難しい関係に在った関係性を描くというのは難しいもんだなと、当時思った作品である。>
<2017年9月16日 京都で行われた金曜日の会議のあと、ズルして土曜日に京都シネマで鑑賞。>