「慈悲に始まり慈愛をはぐくむ姿に感動しました」ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命 ちいまめさんの映画レビュー(感想・評価)
慈悲に始まり慈愛をはぐくむ姿に感動しました
もともと映画や物語を好きになった根幹となった作品が『コルチャック先生』なので、ナチスのユダヤやロマの迫害の歴史にとても興味がありました。
もちろんアントニーナの話も子供のころに知っていましたが、あらためて映像で作品に昇華されるとこれほど力強く愛しいものになるのかと。感動しました。
昨日まで隣人として過ごしていた当たり前の日常が一変する戦争。
我が身さえどうなるか時代の流れも見えない中、「正しいことをしたい」と普通の人でいることの困難に真摯に立ち向かう家族。
慈悲に始まり慈愛をはぐくむ、その姿が美しくて切なくて力強くて。
いとおしさに涙が止まりませんでした。
戦争と迫害の時代なので目を覆いたくなる苦しいシーンも多いですが、愛にあふれた映画に感謝です。
余談:個人的にアンジェイ監督作から30年近くたって、今描かれたコルチャック先生の姿にも涙が止まりませんでした。
児童の権利の先駆、ユダヤの子供たちに最後まで寄り添った先生の信念を短いカットでも描いてくださったことにも感謝です。
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