劇場公開日 2021年11月26日

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「考えるより感じろ」EUREKA 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0考えるより感じろ

2021年11月28日
PCから投稿

前半、ロードムービー的にエウレカとアイリスが信頼関係を構築していくところは、王道な展開ですごく面白かった。
ラストも、事前に想像をしていた展開通りではあったが、上手かった。
ところどころ『逆シャア』など富野イズムも感じつつ。

全然優しくない作りながら、なにかが染み込んでくる。
考えるより感じる作品に思えました。

『ハイエボリューション』三部作すべてに言えますが、設定が複雑なのに何も説明されず、突然シーンが変わったり、突然な行動をするから、観てる側は理解できない部分が出てしまう。
過去シリーズを観ていて、キャラの特性を把握したうえで、何があったのかを想像することが求められます。
そこが優しくない。

その優しくないところを、自分なりに勝手に想像しつつ観ました。
「情報生命体スカブコーラルの力を使って、エウレカが失ったレントンが生きている世界(歴史)を求めて何千回も仮想世界を作り直し、『まどマギ』の壮大なタイムリープにちかい、シミュレーション的な生を繰り返してきたが、前作でアネモネと生きるために現実世界で生きることを選んだ。
だから、仮想世界の人物たち……デューイ、ホランド、ビームス夫妻たちは、別世界の記憶も持っているのかもしれない。
本作は、その前作の延長線上にある世界なんだろう」

あってるのかどうかの自信はありませんが。
考察させるのが目的の作品には思えませんでした。

エウレカが「自分の子供(のような存在)に未来を作ってもらうことを託し」、「愛する人に再会するまでの物語を完結する」と考えれば、すごく納得できるし、キャラたちの行動も理解できる作品に仕上がっていたように思えました。

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コージィ日本犬