劇場公開日 2017年8月26日

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「児童文学の凄さ」ハイジ アルプスの物語 シューテツさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5児童文学の凄さ

2023年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

NHKのBSPで放送されていたので鑑賞。
今の日本人なら『アルプスの少女ハイジ』といえば大半がテレビアニメを思い浮かべるのでしょうが、個人的には放送された時期が1974年ということで、そうした子供向けアニメを見る年齢では無かったので私は見ていません。
しかし、当時の小学生か中学生の時に、学校かテレビで本作の映画を見た記憶があり、気に入って本まで買って読んでいたので内容はハッキリと憶えています。
ウィキで調べると、今までにも本作の映画化はかなりされていて10本近くあり、私がどれを見たのかは分かりません。
当時の学校では時々全校生徒集めて児童向けの映画上映会をすることがあり『フランダースの犬』もその時に見て感動した事をハッキリと憶えています。今の学校ではそういう事やっているのかなぁ~?

で、久々に本作の最新の映画版を見たのですが、ストーリーも全て分かっているにも関わらず結構見入ってしまいました。
映画そのものが凄く良く出来ているとか、大人向けにアレンジしているとかでは全くなく、極々オーソドックスに原作をまとめただけの作品でしたが、それでも物語に引き込まれ見入ってしまう魅力は何なのか?を考えると、当時私たちが読まされた海外の名作児童文学の奥深さがあるのではないのか?という気分にさせられました。
私は昔から本が好きだったので、夢中でそうした有名な児童文学を読んでいて、当時から読み返すことはないのですが、恐らく今読み返してもかなり面白いと思います。
どんな物語であっても展開のワクワク感や、登場人物のキャラクター造形、そして普遍的なテーマとしての人間の正しさとはを教えてくれていて、ワクワク、ドキドキさせられながら時に笑い時に泣き時に怒り時に悲しむという基本的な喜怒哀楽や人間の営みの全てが詰まっているので自ずと引き込まれてしまっているのでしょうね。
なんか今の自分って、結局その当時読んだ数々の児童本に影響されたまま生きているんだなぁ~と、改めてそう思いましたよ。

しかし、本作のハイジとクララの可愛さや美しさは、リアリズムからは乖離しているかも…ペーターは良かった(笑)

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シューテツ