「いきかた」旅猫リポート くりさんの映画レビュー(感想・評価)
いきかた
何が違うんだろう。
泣きました。
考えました。
普段の自分の捉え方と
この作品の人達の在りかた…
どんなストーリーだったかと
言えば、
死を告知された主人公が
飼えなくなった飼い猫の
引き取り先を求めて
旅をするはなし。
だけなんだけど、
その生き方というか
考え方がポジティブで
関わった人達と幸せを築いていく。
旅先の引き取り先は、
主人公の悟が、かつて
心を通わせた人達で、
そのだれもが、彼のことを愛している。
徐々にに
明かされる悟の人生は、
普通で考えるなら厳しい生い立ち。
産みの両親からは捨てられ、
育ての両親とは交通事故で死別し、
当時の飼い猫とは離れ、転校が多く
若く発病し、死んでしまう。
なのに、
その短い人生での
人とのつながり方や考え方は
ちゃんと筋が通っていて、
思いが入ってる。
それは、
相手が言う言葉や行動に
あらわれています。
小学校時代には、
両親の葬式の時、
卒業旅行を途中で帰った悟のために
友達の幸介は
彼が買おうとしたお土産を渡す。
父が教えてくれた母がきにいるだろう
あぶらとり紙。
一切涙をみせなかった悟は、
そのお土産を見た瞬間、
在りし日の両親を思いだし
亡くなった現実に気付き、号泣する。
高校時代には、
バイト代でいく予定だった
亡き飼い猫の家にいくのを止めた時、
同級生の千佳子は言ってくれた。
「ちゃんと悲しんでおいでよ。間に合わなかったけど会いに来ようとしてたんだと言ってきなよ」
こころを通わせていなかったら
葬式の時、わざわざそんなこと
しなくていいと思ったり、
もう猫は亡くなったなら
そうね。いくだけ無駄ね。
という人がいるかもしれない。
けど、
悟の友人達は、
自分だったらどう思うか。
という、
視点で
自分がこう思うから、あなたも
そうしたほうがいいと
純粋に言葉をもらっている。
これが
どれほど大切で素敵な事か
わかるだろうか。
なにかとうまくいかなくて、
自分とどう向き合って
いいか悩んだ時に、
また見たいと思いました。
いい作品と思います。おすすめ。