「僕のワンダフル・ライフ」犬ヶ島 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
僕のワンダフル・ライフ
これは珍品中の珍品だ。
西洋人が日本を描いた映画というと、最近でも同じストップモーション・アニメの「KUBO」があったけど、あれ以上に変てこだ。監督は日本好きということだが、そのわりには結構ネガティブな描写が多い。犬をゴミの島へ放逐するという発想も、日本人の動物愛護レベルの評価の低さからともとれ、フィクションとは言え、あまり穏やかではない。あと、東日本大震災後の光景もさりげなく描かれている。
日本文化の変幻自在なコラージュぶりは、かつての横尾忠則を思わせるところもあり、凝りに凝っている。たぶん日本人じゃなかったら、素直に「スゴい!」ってなるんだろうと思う。
邦題は昨今の映画の中では久々に秀逸だが、これはひょっとしたらもともと監督がつけたのかな。
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