パパのお弁当は世界一のレビュー・感想・評価
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大人になるって、照れずにありがとうって言えること
全体的に、嫌な登場人物もおらず、ほのぼとした優しい作品だった。
以下の演出が気になった。
・気になった点1:カメラぶれ
演出なのか、常にハンディで、画面が安定しておらず常にゆらゆら揺れているのが気になった。
・気になった点2:時間軸の流れの掴みにくさ
話の時間、季節の流れが掴みにくかった。彼氏が出来たのが葉桜の季節でいきなり1年経ったのかと思ったし、17歳の誕生日で、さらに3年生になったのかと驚いた。掴みにくくした原因の一つとして、登場人物の服装が挙げられる。家着がスウェットの長袖、ジャージの長ズボンであることが多く、春秋っぽい。制服もブレザーか、ブレザーを脱いだ長袖シャツで、これまた春秋っぽい。(髪型やスカート丈の変化はあるが)家着でTシャツ短パンや、コートやマフラーを着た登校シーンを入れるだけで、1年生の冬が終わったんだな、1年経ったなどがわかりやすくなると思うがいかがか?
・気になった点3:料理以外の父親の姿
娘が最後、感謝したのは、3年間弁当を作り続けてくれたことはもちろんだが、それ以外にも日常の積み重ね(些細なできごとから大きな決断まで)を含めた感謝だと思う。そこらへんのエピソードがもっとあったらいいなと思った。(いいって言ってるのにちょっといい外食に連れて行ってくれたり、仕事休んで病院に連れて行ってくれたり、とかね。なんとなく感謝するタイミングを逃してしまったりして)
父親が朝早起きして弁当作ってるって気づいているのに、自分は起きずに手伝わない(場合によっては二度寝しようとしている)後ろめたさとか、夜の仕込みを手伝わないところとか、娘が自身に感じている引け目やずるさ、自己嫌悪。だけど素直な行動に移せない。親に甘えてしまう。そんな、「親子あるある」がもう少しあれば、この話は、この親子の話から鑑賞者の話によりなったと思う。
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