劇場公開日 2018年1月5日

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「あ、間宮兄弟!」嘘八百 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0あ、間宮兄弟!

2020年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 古物商が中心となる詐欺師映画。序盤の中井貴一と佐々木蔵之介だけで十分騙された。完全に絹田邸の家主にしか見えなかった蔵之介。騙したつもりが騙されてというコンゲームの軽いジャブ。だが、二人とも大御所鑑定士の近藤正臣に騙された経緯があり、コンビを組んで仕返しするという設定だ。その他にも土竜の店主・木下ほうか、坂田利夫などの癖あるキャラが協力しているのが楽しい。阪神ファンが見るともっと楽しいのかも・・・

 ただの贋物で復讐するよりも、元陶芸家の心を揺さぶるような説得によって本物の利休が愛した茶器を作ることに価値を見出すのが面白い。故郷の堺にてカモメを愛し、自由を求めていたとか、博物館の塚地の知識をも加味して本物らしく仕上げるのだ。これをいかに信じさせるかというスリリングなクライマックス。悪徳鑑定士の近藤正臣も憎々しさを上手く表現されていた。

 爽快感も味わえるのですが、いかんせん家族の繋がりというサブストーリーが全く伝わってこないし、面白みにも欠けていた。友近にしても森川葵にしても行動心理が掴めないままで終わってしまった。戦場のジオラマも意味があるのやら無いのやら・・・

kossy