「軽快」嘘八百 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
軽快
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面白かった。
クライムコメディとでも言えばいいのだろうか?大物古美術商相手に詐欺を働く話。
報酬は1億800万!
良く出来た脚本だった。
巧妙(?)な復讐劇でもあるし、歴史探求ミステリーみたいな側面もあり楽しい。
かるく日本文化の流出にも触れてたりする。
ただの土くれが名品になっていく過程も興味深く…高温に熱せられた窯から取り出した茶器は、自身が発光してるかのごとく眩く輝いてた。
ダメ親父どもも、程良くダメで。
一芸に秀でてるが、運に恵まれなかったのか、使い所を間違っていたのか、凄技の持ち主達だった。その掛け合いも軽妙で面白い。
おっさん達だからこそ、説得力が付加される台詞の妙とでも言おうか…登場人物達が薄っぺらくなかったように思えた。
終幕に至るエピソードが蛇足に思うも、大団円を印象づけるには致し方ないとも思える。
しっかりとした背骨を感じるのは、やはり主役2人の功績だと思える。
中井さんが時折発する低音の台詞に、グッと引き寄せられ、佐々木さんの直向きなの眼差しに更に引き寄せられる。
それだけではなく、利休への洞察や、古美術商という閉ざされた世界への興味や、色々な楽しみ方が出来る作品。
人物達と共に怒って、笑えて、最後にはほっこり出来る良い映画だった。
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