「反芻して思い出し泣き σ^_^;」しあわせな人生の選択 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
反芻して思い出し泣き σ^_^;
『アタメ』からアルモドバル監督にハマった私にとってのスペイン映画は、モラルよりパッション重視の“ある意味ピュアな愛”が魅力でしたが、
キケ・マイヨ監督の『EVA エヴァ』で少女漫画のようなSFに衝撃を受けて以降は
「とりあえずゴヤ賞をチェックしておけば間違いない!」と、毎年欠かさずチェックしております。
なかでも『ブランカニエベス』『「僕の戦争」を探して』『マジカル・ガール』は、その年のマイベストスリーに入る勢いで、自分の好みにドハマリでした。
前置きが長くなりましたが
5部門受賞の『しあわせな人生の選択』が日本で公開されるのを、とてもとても楽しみにしていたということです。(^^;;
シーンに無いシーンを想像させるシーンが素晴らしい!!
回想シーンを一切挟まず、微妙な距離感や間、ちょっとした仕草や言葉に対するリアクションから、登場人物達の【現在の関係】と【過去の関係】が同時に見えてきます。
これぞ映画にしか出来ない表現!映画の醍醐味!(←個人の感想です^ ^)
この父ちゃんには苦労させられたであろう、息子や元嫁。
ほんの短いカットですが、トマスとフリアン元嫁の眼差しも、多くを語ります。(*´꒳`*)
そして描かれるのは、ひたすら友情。友情。
最後までフリアンを尊重する無償の愛です。
カナダに帰る最後の夜に圧倒的に押し寄せてくる喪失感。
その感情のはけ口となるシーンは、ちょっとインパクトが強すぎて驚きましたが、
後から落ち着いて反芻すると、大号泣するシーンを見せられるよりも、もっとずっと心をかき乱す…怒りにも似た悲しみが伝わります。
実はレビューを書きながら思い出し泣き。σ^_^;
いや、思い出し笑いはよくありますが、思い出し泣きなんて、そうそうありませんよね。
しかも社食でww。自分でもびっくりです。
翌朝のリアクションも、映画を見たときは「お、大人な対応なんですね(^^;; 」と感じましたが、改めて反芻してみると、そうではなくて
お互いの気持ちがわかりすぎているから。
でも、だからと言ってフリアンが謝るのもおかしいから。
もしかするとトマスはあの夜××を通してフリアンを感じていたのかもしれませんね。
そして、ラスト。
トマスの家族は驚くんだろうな。
あ。また泣けてきた。