「散漫たる散文」海辺の生と死 ラピさんの映画レビュー(感想・評価)
散漫たる散文
原作未読だが演出と台詞回しの陳腐さに辟易としながら自然や海と鳥の声だけが美しいひたすら長時間退屈な鑑賞だった。
ラブロマンス的にも戦争下における物語としてもほとんど生や死について胸に迫るものもなく
繰り広げられるシーンや台詞は使い古された表現で主演が満島ひかりでなければとても最後まで観られたものではなかっただろう。というか実際寝落ちしそうになること甚だしかった。
子役が地元の子どもを集めてテキトーに喋らせたのかと思うほどお粗末な演技で興醒める。
奄美という本土とは違う独特な土壌、島唄、それらになぞらえたもっと深い物語や新鮮な表現があるのかと思ったが美しい自然のロケーションも物語には余り活かされておらず
昨今新鮮な捉え方と表現力で心を惹きつけてやまない戦争下の作品もあっただけに期待したのだが
役者の演技力だけに頼る散漫たる散文を傍観しているだけの残念な作品だった。
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