「トム主演作としては異例の問題作」ザ・マミー 呪われた砂漠の王女 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
トム主演作としては異例の問題作
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トム・クルーズの携わる映画にはいつも高い信頼を寄せている。本作も序盤はうまく進んでいるかに見えるが、純然たるエンタメ作としてそこそこ楽しめはするものの、トム主演作としてややアンバランス仕上がっているように思えた。ご覧の通りトムを始め、脚本のデヴィッド・コープ、クリストファー・マッカリーなど、集結した面々はかなり手堅いことは百も承知。そこには従来型のトムというアイコンを突き崩そうとする様々な目論見が見え隠れするし、セリフやストーリーラインの部分部分を手に取ると、一筋縄ではいかない展開を画策した彼らの苦闘ぶりがうかがえる。それらがうまく整合性を持って繋がっていればよかったのだが。さらに奇妙なことに、本作は徐々に超常的な力を秘めた者たちの物語へと進化していく。もしやこれはアメコミヒーロー映画に対抗するための、映画スタジオの壮大なフランチャイズ計画だったのか。そんな勘ぐりさえ働いてしまう一作だ。
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