「多くの「変質者の犯罪」はこうして、原因の根絶を怠り、片付けられていくのだろう。」スプリット 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
多くの「変質者の犯罪」はこうして、原因の根絶を怠り、片付けられていくのだろう。
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多重人格者を演じるジェームス・マカボイの変容ぶりと、幼児期のトラウマを引きずっていることを匂わせるアニヤ・テイラー=ジョイの影のある可愛さに目が離せない。
単なるサイコもので終わっていなかった。最近では監禁ものといえば『ルーム』があったが、こちらの方がスジが練られている。アニヤ演じるケイシーが追い詰められ、絶体絶命のときに顕れた彼女の過去。この場面のやり取りに、僕は涙した。失意の経験をした者同士しか分かり合えない感情にあふれていた。このあとケイシーは、叔父さんとどう接するのだろう?もしかしたら、何かが目覚めたりしないか?
ラストシーンで、この事件に酷似した事件があったこと、この先まだ事件が起こるであろうことが暗示される。
もうどうなるか気になって仕方ない。続編、早く!
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