劇場公開日 2017年6月24日

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ありがとう、トニ・エルドマンのレビュー・感想・評価

全62件中、21~40件目を表示

4.0The Greatest Love of Allとクケリがいい

2018年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

説明するための言葉やシーンは希薄でBGMも少なめ、
二人の心情の移ろいはしっかり届いて 引き込まれていった

人間(親子)の不完全さ 不安定さを ただただ慈しむような映画だった

Greatest Love Of All の歌唱で一気に大団円とは成らず、
まだまだ曲折は続いていき birthdayのアレには やられた

さらにダメ押しのクケリには びっくりした
その後の抱擁で暖かい気持ちに包まれた、とってもいい作品

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伊助

4.5父より愛をこめて

2018年1月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

昨年のアカデミー賞外国語映画賞を有力視されながらも、政治的理由で『セールスマン』に破れ…。『セールスマン』はまだ未見だが、自分だったらこちらに一票入れてたかもしれない。
160分のドイツ映画、途中で飽きるかなと思いきや、ずっと気になってて見たい見たいとレンタルを待ってた甲斐があった。
良かった。昨年中に見ていたら、間違いなくBESTに入れていただろう。

普遍的な父と娘の話なのが、分かり易く、見易くていい。すんなり話に入っていける。
クスッと笑えて、しみじみさせて。ペーソスもある。人の温もりたっぷり。
でも、ちょいとクセがある。
と言うのも、この父ちゃんが風変わりと言うか変人と言うか、問題児ならぬ問題父。

父ヴィンフリート。イタズラ好き。必需品は入れ歯のおもちゃ。
冒頭シーンだけで彼の性格が分かる。
宅配業者が荷物を配達に来て、それは弟のだからと呼びに行くと…、変装して弟のフリしてご本人登場。(ちなみに私もこういう配達の仕事をしてるので、こんな親父が出てきたら、あ~面倒クセぇ…と思ってしまう(^^;)
その宅配業者も呆れ顔だが、彼がやってる事は何も相手を困らせよう、迷惑かけようとしてるのではない。悪ふざけでもない。ただただ、相手を楽しませたいだけ。
“ユーモアを忘れるな”がモットー。
確かにちょっと面倒クセぇ親父かもしれないけど、憎めないんだな。
で、ある日父はルーマニアで働く娘に会いに行く。

娘イネス。バリバリのキャリアウーマン。
画に描いたような、マイペースな父と真面目で堅物な娘。
父の気にかけ虚しく、娘は心を開かない。
ある時父は、娘の大事な仕事を邪魔してしまう。
娘はつい当たり、ぎこちない溝を作ってしまう。
勿論娘も悪いと思っている。一応笑顔で父を見送った後、涙をこぼす。
そんな娘の前に父が突然現れるが、それが何と…

“トニ・エルドマン”と名乗る。
カツラを被って、いつもの入れ歯のおもちゃを付けて、バレバレの変装。
“初対面”の時の娘のドン引いた顔と言ったら…!
一応誰かと一緒の時は娘も他人を装うが(と言うか、恥ずかしくて「父なの…」と言えないだけか(^^;)、二人になったら問い詰める。
しかし、それでも他人で突き通す父。
娘も呆れたのか観念したのか、“他人ごっこ”を続けるが…

何故かトニ・エルドマン、娘…いや、イネスの仕事にくっついていく。
時々本当に邪魔だし、ウザイし、うんざりもするが、これまた何故か周りの人に好かれる父…いや、トニ・エルドマン。

そんな父との交流を通して、娘がまた明るさを…というのも勿論込められているが、それより感じたのは、父と娘が遊んでいるのだ。
誰にも小さい頃あった筈。父親が何かに化けて、一緒になって遊んでくれる、アレ。
そんな父に本当にうんざりし、心底面倒臭く思えても、ついつい笑ってしまう一幕も。
きっとこの父娘は、昔はよく一緒に遊んでいたんだろうなぁ、と、そんな背景が見えた。
いつしか遊ばなくなり、距離を置くようになり…。

ペーター・シモニスチェク、サンドラ・フラー、女性監督マーレン・アーデ、恥ずかしながら初めましてで、失礼ながら一本も作品見た事無いが、素晴らしい!
ヴィンフリート役のペーター・シモニスチェクの、大柄だが何処か可愛らしく哀愁も漂う父親像が絶品。
イネス役のサンドラ・フラーはハンサム・ウーマン。
後、少ししか出番無いけど、イネスの秘書の女の子が可愛い~~。
160分、テンポは結構ゆったりだが、飽きさせずじっくり見せるマーレン・アーデ監督の手腕は賞モノ。
また、この手の作品はオチが定番化してるが(例えば、父が実は余命僅かで…とか)、そうじゃないラストも特筆すべき点。ちょっと唐突に終わって好みは分かれるかもしれないが、余韻は残る。

父の意表付く行動は全て、娘を心配して。娘は幸せにやっているか…?
でも、それが伝わらない。
娘も勿論本当は父の事が好き。だけど、つい…。
でも、それが伝えられない。
性格は違えど、根は似た者同士。
だからどうしても不器用にもすれ違ってしまう。
ありふれた父娘愛の話。それがいい。
万国共通。
親子や家族の絆は、何処の国も変わらない。

さて、こんな良作を勿論ハリウッドが放っておく訳がなく、お決まりのリメイク決定。しかも主演に、あのジャック・ニコルソンが映画復帰!
確かにジャック・ニコルソンがこの役を演じるのは見てみたいし、もしリメイク版が成功したらアカデミー賞でも話題になりそうだが、
でもやっぱり、オリジナルのままがいいんだな、このオリジナルが!

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近大

3.5The Greatest Love of All

2018年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

難しい

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いぱねま

4.5熱唱

2018年1月13日
iPhoneアプリから投稿

そして爆笑。一撃で圧倒される。ここまで笑えれば少し長めの話も受け入れることができる。

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Kj

4.0心にしみる

2018年1月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

田舎出身の独身中年女にはそれはそれは沁みるお話でした。
嫌な意味で心をえぐられるシーンも多々あり。
主人公の女がやな奴なんだこれがまた。

あたしゃ断然父ちゃんを支持するよと力強く宣言したい。
最後の父ちゃんのセリフ、思い出しただけで泣ける。

生きる意味は何か、幸せとは何か。

人は皆、成果ばかりを追い求めている
そのうちに時間が過ぎてしまう。
時間は待ってくれない。

今でも思い出すんだ
自転車の練習をするお前の姿
バス停にお前を回収しに行ったこと
その瞬間はそれがそうとは気づかない。
過ぎ去ってから本当の価値に気づく。

トニエルドマンが自分のもとに現れたことを、きっと、彼女は思い出す時が来る。

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sannemusa

4.0親子関係のもどかしさを味わう良作

2017年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

父親の(あるいは娘の)、奇行ともいえる振る舞い。
その後に訪れる沈黙の時間。

沈黙の下に流れる様々な感情や微妙な距離感を、たっぷり味わうことができます。

話の流れとしては小津の『東京物語』
味わいとしてはベルイマンの『沈黙』を思わせるところがあります。

コメディ要素は映画を駆動するためやネタ的に利用され、散漫な印象ですが、ここを真面目にやってしまうと、観ていてしんどくなってしまうでしょう。

監督なりの想いを感じることができ、観賞後の余韻に浸ることができます。

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凪

3.0可もなし不可もなし

2017年12月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑えそうで笑えない…そして、今ひとつ感情移入出来ない…そんな映画でした。

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stoneage

3.0私はあのパパを許容できかねる。

2017年9月19日
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鑑賞方法:映画館
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だいず

3.5よかった

2017年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

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吉泉知彦

3.0長い。

2017年8月15日
iPhoneアプリから投稿

飽きずに観れた。

けど、長過ぎる。

こういうの褒めた方がいいんでしょ?

ってかんじ。

この映画を褒められるほど、
センス良くないです。自分。

恥ずかしながら。

でも、ちゃんと楽しめたから、
褒めます。自分を。

宇多丸さんや町山さんの批評を聴いて、
腑に落とすこととしよう。

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十ロ九

3.0ハートフルではないような

2017年8月10日
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鑑賞方法:映画館
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hyvaayota26

4.0上手い

2017年8月9日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

笑える

楽しい

キャリアウーマンとなって自立している娘を思う父親の愛情に感動するって世評なんだけど、基本は淡々としたドイツ風(?)コメディ。そして最も心揺さぶられるのは、ドイツ大使館員だと嘘ついてパーティに紛れ込み、秘書にさせられた娘が自分のピアノの伴奏で無理やり歌わされるW・ヒューストンの「グレイテスト・ラブ・オブ・オール」、っていう。上手いな、と思いました。

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ミーノ

4.0良かった、ちと長かったけど。

2017年8月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

人間らしさを忘れるほどに働く、企業の勝ち残りのために痛みを受ける人間がいることを見ない、金持ちであること自体が目的であるかのような生き方・・・疑問に思っても抗おうとしても抜け出せない生活が続く。
私自身がハッピーリタイアメントを迎える前にそういう生活を送ってきただけに、娘の(父親のちょっかいに対する)苛立ちも、父親の娘に対する心配もよく分かる。
ちと長いということはあるものの、じっくり味わいたい作品であるし、十分楽しめた。

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こばりん

2.5大受けしてる理由はわからなかった

2017年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

表題の通りで、まだまだだな、俺。
眠らずには観られたけど、特におもしろかったとは感じなかったし、特に感動したということもない。今すでに、最後のシーンはどんなだったか思い出せない。
歌のシーンはなんかよかった。

この程度だったので、しょうがないから町山さんの解説を読んできたよ。
EUの中での搾取される国ルーマニアと搾取する国ドイツを対比し、金持ちだが毎日追いまくられドラッグ含め刹那的な楽しみばかりのドイツ人の対比。行動面で前者に位置する娘と、後者に近い父親の対比、そして後者側から娘を心配でしょうがない父親は、下らないオヤジギャグを繰り返し、娘は困ったり、愛を感じたり。

なるほど…
並の映画だったら、一度会っただけの人の家で歌を歌うはめになり、歌ったことで目からウロコが落ちたようにその後の生活が一変してエンディング、なのだろうが、通が好むこの映画ではそんな変化は起きず、それどころか予定通りに開くパーティーをヌードパーティーにする…
このようにお話にはせずに、いかにもありそうなエピソードに終始するところが通が好むところなのかな。俺は、お話のが好きだったりするんだけどね。

今月のファーストデイは、観られずにいた本作品。会員割引や曜日割引のない映画館なので、ファーストデイありがたや。

シネスイッチ初見参 この場所でこの規模の小さな映画館が続いているってすごいな。今日の入りも1割程度なのに、頑張ってるなあ。

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CB

4.0長いけど楽しんだ

2017年7月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

長いけど楽しんだ。
もっと短くてもいいとおもったけど。
監督、すごーくセンスがいい。

笑いはしたけど泣きはしなかった。

イネスの仏頂面の奥に隠れた不安定さがうまいことイタいかんじに描かれていた。アシスタントの女子が異様に可愛い。が、すごく野心があって腹のなかでは何を考えてるかわからない。とか考えてしまった。

お父さん、笑えるけど、自分があんなことされたらたまらない。イネスやさしーな。

タイトルの「ありがとう」は、気持ちはわかるけどいらないと思う。

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Rubysparks

4.0The Prankster Movie

2017年7月23日
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鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

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kkmx

2.5新宿武蔵野館にて観賞

2017年7月20日
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shallowwhite

3.5娘に会うのに、なぜ変装までしたのでしょう。

2017年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

父と娘の関係をユーモアに描いた作品。二人の関係も別れたり、現れたりの繰り返し。エルドマンがピアノを弾き、イネスが歌を披露する場面は、熱涙でありました。彼ら親子のつながりの太さを感じました。しかしこの映画の流れは、個人的に退屈した。イネスの会いに行くのにいちいち変装して現れるエルドマン。彼が現れるたびに驚くイネスに笑いました。いたらず好きの父とキャリアウーマンの娘の微笑ましい関係性にホロっとさせられた。
しかし、娘に会うのにいちいち変装するのは、如何なものか?
観客に「変装」の面白さを見せたいのか。娘のことが心配で、あのような格好しなければいけなかったのか。そこがよく判らない。
自分の思いと監督が言いたいことが、ズレて伝わる心配も非常に考えられ得る。父と娘の関係をユーモラスに描きたかったのか。ただ、娘が驚く姿を見て父は満足であったのか。着地点がはっきりしない所に、些か首を傾げたくなった。

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突貫小僧

5.0ドイツ映画の楽しい面!

2017年7月16日
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鑑賞方法:映画館

最高に楽しくて笑えて少し涙も出た。父と娘、世代の違い、経済格差、都市と田舎、差別、ジェンダー、色々なテーマ入りでもある映画。でも何より、沢山の人と映画館という同じ空間を笑いながら共に過ごせたことが嬉しかった。

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talisman

4.0●Greatest Love Of All.

2017年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

知的

深いなこりゃ。シニカルだ。ただのコメディじゃない。お涙頂戴を期待しすぎるとスカされる。
悪ふざけしといて、その裏にある恐ろしく壮大なテーマ。
親子間の世代ギャップ。富める国と搾取される国。人間らしさとは。

かと思うと、イネスの誕生日パーティの振っ切れぶりは最高に笑わせてくれる。
本人が出てった後に残された人たちのことを想像すると、また笑える。

さらに。’Greatest Love Of All’の熱唱にはグッときた。改めてその歌詞にも。
親父はいう。「義務に追われてるうちに人生は終わっちまう」。その通りだ。
自分の人生をどう生きるか。そう。人間として。
イネスはきっと金持ちだ。不自由もないだろう。でもなんかロボットみたいだ。

綺麗なベベ着て、パーチーで はしゃいで、クスリでキメて。男がぶっかけた菓子食って。
最先端いってるんだろうけど、精神的な豊かさはそこにはない。余裕というか、遊びがない。
中学生みたいな親父の悪ふざけの方が楽しそうだ。らしさがある。愛がある。

親父の時代とは比べ物にならないくらい、ものすごいスピードで先進国は発展した。
かたや、ルーマニアの厳しい現状。「ユーモアを忘れるな」の解釈が親子で違う。
誕生日パーティに、素直に「正装」で参加する秘書の女の子の覚悟、心くばり。
爆笑から一転、なんか急に泣けたわ。

ゲルマン民族が魅せる壮大な皮肉。脱帽だ。
正直いって鑑賞直後は「?」だったけど、後からくるじわじわ感がこの作品の真骨頂。

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うり坊033