グレイテスト・ショーマンのレビュー・感想・評価
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こう感じるの私だけ?
楽曲は良い。
あえてだと思うけど、ちょっと古臭い感じのアレンジで、でもバリエーションもあって。
音楽でずっとワクワクさせられたのは久しぶり。
ただ、このお話はこの結末でいいの?
登場する、社会で不当な扱いを受けているフリークス(彼らの描写もどうなの?というレベル)などのマイノリティが、自ら集まって居場所を求め「ここが私たちの家(ホーム)だ!」と宣言する。
一見、アメリカ人の大好きな「それも素敵な君の個性さ」に見える。行き場を失った人々が自分の居場所を見つけた様にも見える。だが、見世物小屋でサーカス団として客を喜ばせるために集められた彼ら団員は、果たして観客や興行師たる主人公バーナムと「同じ人間」として描かれているだろうか。
白人などマジョリティからの『憐れみ』という非常に高い所から見下ろした感情しか感じ取れないのは私だけなんだろうか。とても対等な立場の人達へのメッセージには思えなかった。
作中、明らかに差別が描かれているし、バーナムも差別する側に加担しているのに、そこを突きつけるシーンはなく、彼の身勝手を迷惑を受けた登場人物全員がかばい合っている。
同じ人間として、本来彼らマイノリティも他のアメリカ人と平等な社会生活が送れなきゃいけないんじゃないの?
ビジネスパートナーとして後から加わるフィリップも団員と恋に落ちるが、その女性は他の団員と比べて有色人種とはいえ明らかにルックスが良い。それを見せられても「結局見た目じゃん!」としか思えない。
依然として社会から隔離されている彼らが自ら集合体を作って街から離れた空き地にテントを立て、「ここが私達の家だ」「これが私なんだ」「これが幸せなんだ」と団員自身がそれを選んだ様に言わせるのは、私は卑怯だと思うのだ。
結果、バーナムはそのサーカスをフィリップに任せ、自ら幸せな家族の元へと帰っていく。それは社会で虐げられていた彼ら、そしてその関係や責任を放棄することではないのか。
あくまでこの映画は「バーナムの話」だし、あくまで「娯楽作品」だし、実在の人物がベースにあるとは言え、この時代にこういう物語を描くなら、もう少し配慮があるべきだと思うのだが。
(それでもう少し作品が長くなったってこの本編の時間なら問題はないでしょ?)
最高の楽曲と底抜けの明るささえあれば、細かいことはどうでもええねん!
興行師P・T・バーナムの活躍を描くミュージカル映画。
主人公バーナムを演じるのは『X-MEN』シリーズや『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマン。
バーナムのビジネス・パートナー、フィリップを演じるのは『ハイスクール・ミュージカル』シリーズや『ヘアスプレー』のザック・エフロン。
バーナムの妻、チャリティを演じるのは『シャッター アイランド』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のミシェル・ウィリアムズ。
欧州最高の歌姫ジェニー・リンド役に『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『ライフ』のレベッカ・ファーガソン。
フィリップと恋に落ちるサーカス団員アンには『スパイダーマン』シリーズのゼンデイヤがキャスティングされている。
第75回ゴールデングローブ賞において、主題歌賞を受賞。
小細工一切無し!1人の男の夢と成功、挫折と栄光を真正面から描き切った超ストロングスタイルな映画。
シナリオは王道で意外性はないかもしれないが、映画を彩る楽曲の数々はどれも眩いばかりの輝きに満ちている。
夢や誇り、愛についてを惜し気もなく歌い切っており、胸がすくような爽快感を与えてくれる。
どの楽曲も素晴らしいが、特にヒゲ女を演じたキアラ・セトラが歌う「this is me」は文句の付けようがない!
被差別者の悲しみと、理不尽な現実に誇りを持って立ち向かうことへの決意を込めたこの楽曲は、そのままこの映画のテーマを表しています。
バーナムの物語と並行して語られるフィリップとアンの恋物語もロマンチックで素敵です。ザック・エフロンとゼンデイヤの表現力の高さに脱帽。
これまでヒュー・ジャックマンといえばウルヴァリンのイメージしか無かったので、こんなにミュージカル俳優として優れているとは知らなかったです。
バーナムは夢想家かつ自信家。自己中心的な所もあるキャラクターであり、ともすれば嫌味な人物に映ってしまいます。
しかし、バーナムをヒュー・ジャックマンという渋めでどこか影のある俳優が演じることで、そこが中和され、非常に好感のあるキャラクターになっていたように思います。
流石ヒュー・ジャックマンと言った所でしょうか。
全然娘が成長しないけど、作中で何年経ったの?とか、史実と全然違うじゃん。とか、細かいことはどーーーでも良いのです。
ミュージカル映画とは、素晴らしい楽曲と眩いほどの明るささえあればそれで合格なのです!
この映画、あまりにも眩しすぎて開始5分で泣いちゃいました。その後もミュージカルシーンに入る毎に涙涙涙…😭
惜しむらくは、歌姫ジェニー・リンドがただのサークルクラッシャーとしてしか機能していなかったこと。
リンドというキャラクターの描き方だけは、もう少し何とかして欲しかった。
とはいえ、個人的には大満足!
観ている間は現実を忘れ、観た後は明日に向けて精一杯努力しようと思わせてくれる「映画の魔力」を備えた作品です!
非人道映画
予告から、浅そう…と思っていたのですが、予感的中…。
浅い上にツッコミどころが多過ぎて…。
全体通してまず言えるのが、サーカス、フリークショーなのに、空中ブランコ以外は歌って踊って、肝心のユニークな彼らの個々の見せ場がほぼ無し。
というか、歌えて踊れる人達が奇抜な格好してるだけ。
チャリティは花嫁学校まで行ったのに、両親はどんな理由か謎のまま結婚を承諾…フリークスたちはすぐに本領発揮で、努力や葛藤のシーンは皆無。
描くべき部分が省かれてると登場人物を応援しづらい。
バーナムもフリークショーというリスキーな興行に対して前向き過ぎるし(きっかけも陳腐、というか外道、娘たちの思いつきのシーンは残酷極まりない)、フリークスの気持ちに寄り添えてない。
フリークスを金儲けの道具としてしか見てないし、偽物呼ばわり。
あなたの言う本物もオペラ歌手なのにオペラ歌ってないですけど??
苦労してきた割には(苦労の描写ほぼ無いんで分からないですけど)なんだか人として浅いし、歌の中でも同じことしか繰り返し言ってないし、何故フリークスとフィリップを口説き落とせたのか。
怒りのThis is me、確かに良い曲かもしれませんが、肝心のバーナムに伝わってなく、自己完結で終わり。
差別してる人間はそのままに、差別されてる人達に問題を押し付けるというあってはならない展開に唖然。
フィリップとアンのロープシーンは見応えあって良かったですが、愛を語る前に謝ることがあるんじゃねえのかと。人の目を気にして手を振りほどいたのは、周りの目じゃなくフィリップの問題!
評論家の存在も謎でしたね。
正統派の興行好きなだけで、何をきっかけに最後に全焼したサーカスを慰めにきたのやら。
子供達のバレエのくだりも半端でいらなかったんじゃないかな〜。
そういえば、冒頭のシーンは本編に繋がってないですよね。苦しかったのは周りの人達なんだが…。
バーナムは反省と謝罪をせず、結局いとも簡単に許されて終わってしまった。
ミリオンドリームとか言ってるような金の亡者は今後も同じ過ちを犯すであろう…と思いました!
あと、プロデューサーなのか座長なのか分からんですけど、ショーのセンターにいるのもなんか気持ち悪いです。
スターになりたかったの?フリークスを率いて?
と、思うと、どの楽曲や演出も高慢ちきで趣味悪いな〜と思っちゃって、なんかダメだなあ…。
冒頭でチャリティとの危険度MAXな屋上スレスレダンスやるくらいなら、それをサーカスでやっては?
最後の最後にCGの象とかライオンが出て来て激しく萎えました。
オチも意味わからな過ぎてもはや恐怖です。
楽曲もストーリーも互いに寄り添えてなくて何も生まれてない。
これがミュージカル映画だなんて許せないです。
楽曲とパフォーマンスだけがいいならMVでいいのでは…。
エゴイストのワンマンショーに振り回されて大変気持ちの悪い映画でした。
I'm HERE!
"爆音映画祭 in MOVIXあまがさき Vol.3" で鑑賞(字幕)。
爆音映画祭、初体験である。歌のシーンでビリビリと体に響いて来る音が堪らなく心地良かった。胸を熱くさせる圧倒的な歌唱が増幅され、体の芯から興奮が沸き上がって来た。
ヒュー・ジャックマンの歌声を聴くのは「レ・ミゼラブル」以来だが、伸び上がるような歌声が圧巻だった。やはりウルヴァリンだけの俳優じゃない。バーナムが実在の人物だったとは知らなかった。なんともイマジネーション豊かな人物である。
世間と上流階級を見返そうと、彼の考える幸せを追い求める中で、いつの間にか忘れてしまっていた大切なものたち…
己の居場所を思い出し仲間と立ち上がる展開は王道だが感動的。物語を彩る楽曲が良い。ミュージカルの凄みを感じた。
見た目が普通じゃないから、人種が違うからと差別され、世間から隠れるように生きて来た人々が、自分たちの存在を力強く歌い上げた「THIS IS ME」が強く印象に残った。
なんと言われようと自分は自分。個性が抑圧される世間の風潮が間違っている。世間がナンボのものだ。「これこそが私なのだ!」「私はここにいる!」と宣言する姿に勇気を貰った。
[以降の鑑賞記録]
2020/08/13:Blu-ray(吹替)
2025/03/28:金曜ロードショー(地上波初放送)
※修正(2025/03/28)
The noblest art is that of making others happy. もう最高!感動した!!
控え目に言っても最高でした!映画に引き込まれて字幕見るのも忘れるぐらい。ホントに良かった!!
ここ2週間ぐらいずっと楽しみにしてて毎日サントラ聴いていたのですが、期待通りというか期待以上でした!これは面白い。ストーリーは王道中の王道なんですが、王道って観た後に気持ちいいですよねー。もう変な裏切りとかなく、主人公のバーナムが調子に乗って1回全てを失っても回りの友情、愛情で最後はちゃんとハッピーエンドになるのが最高でした!
ヒュー・ジャックマン歌上手いわ~。ザック・エフロン、マジいいヤツ~。ゼンデイヤ、キッズに人気なだけかと思ってたら全然イケるやん!レベッカ・ファーガソン、歌メッチャ上手い!っと思ったら歌のパートは吹き替えだったのね。
主題歌「This is me 」はホントに名曲です。歌詞も素晴らしくって聴いてて気持ちが鼓舞されます。you tubeでカバーされまくっているので、やっぱり多くの人の心に響いたんだろうなぁ。映画観る前はKeshaが歌ってるバージョンの方が好きだったのですが、映画観たらオリジナルも最高ですわ。もうこの曲が流れるシーンは感極まって涙涙でした。
何だか見終わったばっかで気分が上がってるせいか「最高」って言葉しか出てこないですね。老若男女誰にでも安心してお奨めできる傑作です。これは絶対劇場で観ないとアカンやつですよー!大満足です!!
再観賞
2021/1/1
やっぱり大好き。「This is me」のシーンは何度観ても泣ける‼️
マジョリティ派の喜ぶマイノリティ
評価も高くて凄く期待して見たのですが、私にはバーナム氏の自信家で刺激的な要素を好む性格がどうにも違和感が後に付いてしまってストーリーがやや薄っぺらく感じました。
ただ、「This is me」は涙が出るほど素敵な曲だった。あの曲を主テーマにしていたらこんなに荒さが目立つ内容にはならなかったと思うと残念でならない…
バーナム氏はあの生まれで他に何も失う怖さを知らないからこそ、一度きりのチャンスを次々とモノにしていくのはとても勇敢で妻子にも恵まれて良い人生を踏み出したにも関わらず、今の幸せを奪われたくない怖さに気づくのが遅過ぎたな〜というのと挫折したのにそのくらいで直ぐ持ち直しちゃうの?ってくらい軽くて性格がとっ散らかっていて感情移入が困難でした。
それに、りんごをくれた過去の恩人を思い出しフリークと呼ばれる人達を使おう!とアイデアが浮かんだってことでいいのかな?恩人だったのにそんな自分のアイデアとして消費しようとするなんて凄く怖い人だ…
バーナム氏がジェニーリンドに夢中になり、ほぼ捨てられた状態になってしまった団員達も何か訴えがあってもいいはずなのに、あろうことか団員達から手を差し伸べてバーナム氏を歓迎するのもなんでそうなっちゃうのかな〜って違和感ありまくりで、彼らのこれまでは酷いものでもプライドくらいは見せて欲しかったな。
やはり、マイノリティ派の主張を作品に取り込むのが如何に難しく繊細なことなのかがこの作品を通して分かった気がします。
マイノリティ派の意見は本当に主張しても世間に届かないんです。そしてこの作品はマジョリティ側が満足する様なマイノリティありきの作品でした。バーナム氏が楽しく刺激的な要素を好む様に消費していったマイノリティ側を好むマジョリティ派に私たちもなっているのかもしれない、そういう部分に気付ける人がどれくらいいるか。
前例の無い“地上最大のショウ”に我々は魅了され続ける
私事で久々の劇場鑑賞。いつも通ってる馴染みの劇場が新鮮に感じた。
また、作品も劇場で見るに相応しいエンターテイメント・ミュージカル・ショーであった。
アメリカでOP成績は不発だったものの、その後驚異のロングヒットになったのも、この楽しさだからだろう。
サーカスの原型となるショー・ビジネスの礎を築いた興行主P・T・バーナムの実話に基づくミュージカル。
レビューはほとんど絶賛で溢れていて、勿論それは充分分かるが、ちょっと気になってた点が。
と言うのも、バーナムはいわゆる“フリークス・ショー”の興行主としても有名。
エンターテイメントに徹する余り、それらはカットされるんじゃないかと危惧したが、ちゃんと触れられていて一安心。寧ろ、重要なポイントの一つでもある。
バーナムがスカウトしたのは、小人、髭の濃い女、毛むくじゃらの男、巨人、巨漢、有色人種などなど、社会から疎外されている人々。
彼らをショーに出演させる。
見世物と思われても仕方ない。
興行の為の金目的だったかもしれない。
が、社会から隠されるように生き、日陰の存在だった彼らが、初めて日の目を見る。その圧巻のパフォーマンス!
普通の人と違う、ヘン…なんかじゃない。個性。
差別・偏見を、歌って踊って、跳ね飛ばせ!
アメリカでヒットした理由もそれかもしれない。
本格的なフリークス・ショーを期待してる人には大いなる期待外れだが、実在の人物を題材に、メッセージ性のあるミュージカルになっている。
ストーリーそのものはツボを抑えているものの、少々平凡か。
ゼロからスタートし、成功を収め、その成功をさらに追い求める余り本当に大事なものを忘れ、再びどん底へ…。
家族愛とか仲間との絆とか、ちと描かれ方はステレオタイプ。
ある時バーナムは女性オペラ歌手の歌に惚れ、彼女と共に興行ツアーへ。家族やサーカスの仲間を置いて…。
バーナムの傲慢な部分も少なからず描かれてはいるが、もうちょっと深く描かれていればドラマとしてもよりメリハリ付いただけに惜しい。
しかし、夢を諦めない姿や、全てを失ってからの再スタートなどは非常にストレート。
それを盛り上げる歌やパフォーマンスが素晴らしい。
ヒュー・ジャックマンはもうさすがとしか言い様のないミュージカル・スターっぷり。
同じくミュージカル出身のザック・エフロンも下手な青春ラブやコメディやるより実に生き生きしている。
『ラ・ラ・ランド』の音楽コンビによる数々のオリジナル楽曲がどれも素晴らしく、お気に入りが一つに選べない。
本作もまた、前例の無い事を成し遂げた者の話。
誰も見た事無いものを見せる。
その新鮮さ、ワクワクこそ、本当の“地上最大のショウ”。
飽くなき姿、圧巻のショーに我々は魅了され続ける。
こういう類いの実話映画化が増えてしまうのだろうか
まずはじめに、ヒュー・ジャックマンの歌と踊りや表情などはさすがスターと思わせられたし、曲も様々な曲調・歌の繋ぎ方など工夫されていて良かった。ここに関しては素晴らしい!!とした上で以下(笑)
まずは仕立て屋の息子で貧しい生活をしていた主人公がとある貴族の娘と恋に落ち結婚するという経緯。
今作の大きなプロットである"バーナムが色々な経験をする中で成長し、最後は家族のところに戻った"ということの根幹にあたるところが冒頭のわずか5分足らずの曲の中で説明されてしまい、娘の父親からは二度と娘に近寄るなと言われるが、一体どうやってあの父親を説得して結婚したのだろうか?など家族を作るまでにどれだけの苦労があったのかが全くわからない。
また、ラストで家族を取り戻しにまたこの父親と対峙するが、ここは冒頭の父親の「彼女はきっとお前を離れて戻ってくる」という伏線の回収をすべきところ(冒頭の対比であり主人公の成長を証明すべきところ)だが、これも特に触れられず、よくわからないが何故か簡単に家族を取り戻してしまう。そしてこの父親との関係も曖昧のまま。
このように話の軸である主人公と家族という繋がりの強さに説得力をもたせる情報が圧倒的に少ない。ここまで来るとそんなこと最初から描く気なんてなかったんじゃないか?とさえ思う。
話の軸が曖昧で弱いまま感動なんかできない。単純に曲の良さに感動しただけである。それであればYouTubeで十分。個人的に人を2時間拘束して気持ち良い映像やPVを垂れ流すだけの場所に映画館はなってほしくない。
また、彼ら"フリークス達"がどんな思いで人前に出て、どのようにサーカスを成功させ、どんな家族になったのか、ビックリするくらい全く描かれていないし、ザック・エフロンとゼンデイヤのロマンスに関しては完全に蛇足だったと思う。(まずゼンデイヤ演じるアンは彼のどこに惹かれたんだろうか?)これに時間を使うなら先ほどのバーナムの家族の描写や、紹介できていない他のフリークスたちの描写を増やすべきだ。ここらへんに関してはイルミネーションの「SING」の方が上手かった。
この映画が大人気ってことが未だに信じられないが、本当の苦労や苦悩なんて誰も映画館に行ってまで見たくねーよってことなのかな。
「デトロイト」のような素晴らしいリアリティの実話映画が今後なくなってしまうのかと少し心配。
人間の苦悩や、社会問題や差別などに関して偉そうに語れるほどじゃないが、そういったことを覆い隠さずに、この世から埋もれさせずに、映画として世に出そうとする人がいなくならないことを切に願う。
『最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることだ』 by P.T.バーナム
音楽がどれもとても良かった〜!
不遇な家に生まれ育った苦労人バーナムの波乱万丈な人生。カリスマ性溢れるアイデアマンで、情にも厚く、やり手。米実在の興行師として大成功を収めるも、欲にかられ、思わぬ地獄も味わい、家族を失いかける。
想像以上に人間臭い展開。仲間や家族をおざなりにする姿に、半ばではこちらもバーナムに失望し心離れかけるも、でも最後は愛に帰る。そこに震える感動を覚えました。
この映画が教えてくれること。
人間、失敗して当たり前。
成功するほど、頭も打ち、邪魔も入る。
時には自分を見失うこともある。
裏切られ、また知らずうちに裏切り、本当に大切なものを失ってしまうことも。
でも、人生って自分次第でいつからでもやり直せるものなんだと。
やっぱり家族を幸せにできない人が、他人を、観客を、幸せにできるわけがないのだということをわかりやすく教えてくれる映画なのでした。
『最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることだ』
by P.T.バーナム
Yes, This is me‼️
歌劇好きな偽善者にオススメ
歌はカッコいい。説明や場面転換の手際もよい。
ただ話がおわってる。
「多様性を認めない社会への不満」が行動原理ではなく「成り上がるために奇抜なモノを」って気持ち一心で、障害者集めて見世物にし、儲かったら見捨てて、見た目の良いオペラ歌手と不倫して、バレて、組織の金スッて、ボンボンの部下に立て替えさせて、街から逃げて、サーカスまかせて隠居する主人公にイライラ。これで差別云々がテーマだなんて、差別する側の偽善者じゃなきゃ言えない。
そして恋愛シーンが邪魔。百歩譲ってやるとしても、この作品で「美人に一目惚れ」は絶対にダメでしょ。
どうせなら、不遇な人々深堀して、主人公も彼らに金儲けの道具以上の理解を示し、ラスト最高のショー1発で嫁の親や街の人々をはじめとする社会を見返す。
ってやつを見たかった。
曲に誤魔化されて、思考停止してる人多すぎませんか。
え、なんで
こんな薄っぺらい内容なのに、なんでこんなに評価高いのか全くよくわからない。
単純なストーリーとでっかい音楽で、普段映画を見ていない人たちが感動してるだけじゃないかな。
悪いとは言わないが、まったくもって好きじゃない。
個人的にはミュージカル映画ナンバーワン!
とても良いミュージカル映画だった!
ショーのスタートと盛り上がるナンバーを見せつけ、観ている者の興味をグッと惹きつけるのオープニングからまず素晴らしい!
そこから過去のストーリーが始まり、幼いバーナムと将来の妻のお互いを想う気持ちを歌い上げるナンバーも微笑ましい仕上がりで彼らの良き人柄も伝わってくる様。
子供達と慎ましく微笑ましい生活を送っているバーナムは子供達の意見からアイデアを生み、サーカスという道を見いだしていく…
そこで彼が見出したのは、身体的コンプレックスを抱えていたり、好奇の目にさらされ、表から隠れていた者たち
彼らが表にくり出して、パフォーマンスを披露するナンバーも前向きさを感じる素晴らしいナンバーでとても良かった。
そこから彼は成功を追い求め始めていくのだが…
彼がフィリップを誘うナンバーもリズムが心地よく観ている者もノリ良く観られるし、歌姫が歌うナンバーもバーナムもより成功を求めてしまう心情にリンクするかのような歌詞で物語を彩っている。
”This is me”はホントに素晴らしいメロディと小気味よいリズムと前向きな歌詞が素晴らしい。
バーナムはもっと成功を求め始め、歌姫のプロデュースへと傾倒していき、サーカスの仲間たちや家族とも隔たりができ始めて…
端的に言ってしまえば、かつて貧困にあえぎながらも、家族と慎ましく生活していた男の成功とより成功を求めた上での挫折、そして再生を描くという王道コースのストーリーである。
だが、そこに彩られた素晴らしいミュージカルナンバーが物語を鮮やかにし、観ている者たちを、時に小気味よいリズムで盛り上げ、時に登場人物の心情を切なく歌い上げ、観ている者の感情をグッと揺さぶり盛りあげてくれる。
挫折し、全てを失ったバーナムに手を差し伸べる彼らがとても愛おしく、その後に再起をかけるように歌い上げられるナンバーも前向きなメロディと歌詞がとても心地よかった。
そして、再びサーカスを再興させ…ここでオープニングに繋がっていくのもこれまた素晴らしい展開であり、この素晴らしい王道コースを最高のエンタテインメントとして仕上げてくれる。
とにかく劇中で披露されるミュージカルナンバーがどれも素晴らしく物語を彩ってくれるのでとても心地よかった。
ポジティブなナンバーも多く、最後は彼らの幸せそうな表情で終わるので、劇中を爽やかかつ前向きな気持ちで後にすることが出来る素晴らしい映画だった。
凡作
音楽はとにかく素晴らしかった!
サントラも欲しくなる魅力たっぷりの楽曲ばかりだった!
OPから始まるミュージカル、これは凄い!楽しみ!という導入のテンション作りは上手い。
その後幼少期の出来事を曲になぞらえながら早送り。これもミュージカル映画としては良くあるしまぁわかり易くてよい。
問題はその後サーカスを作りはじめた以降から期待外れ度が加速。
主人公がフリークと呼ばれる人達と交流する場面は待てども待てども来ないし挙句には結局差別して閉め出し。しかもそれを恥じないし謝罪もない。あとほんとにとにかくSING実写版を見ているようだった。
SINGとストーリーの流れも殆ど一緒で会場が火事→野外でやろう!うーん、知ってた!って感じ
SINGも同じ人物をモデルにしているのかもしれないが似すぎていたしこっちの方が下手に人種差別を入れたから話も重たくて共感しづらい。
何よりラスト、ヒュージャックマンのあとすぐザック・エフロンが歌うとどうしても物足りなさがあって残念。しかも主人公はサーカスを人に預けて自分は引退?虫が良すぎるのでは?
なんだかモヤモヤ みんなほんとにこれでいいの?という作品
浅くて単純な見世物小屋ストーリー
登場人物が多いのに、関係性を深掘りしてないので、感情移入しにくい。
話も単純で、
お金ないから何か始めよう→そうだ見世物小屋だ→成功!火事だ!みんなで立て直す!
なんて、非常にチープでひねりも特になし。
見る価値は無いかな
バリアフリーとは甘やかすことではない
ストーリーが終始不快だった。
男が女に惚れる瞬間は描かれているが、相思相愛になるきっかけがまるで描かれていない。
バーナムとチャリティ、フィリップとアン共に二人の間には身分、人種という障害があるがその葛藤がない。
コレコレこういう理由でこの人は素敵なんですという説明がないので、キャラクターがとても薄っぺらに感じてしまう。
そして男たちは女を裏切るが、なんとなく許されてしまう。フィリップの裏切り(ジェニーのショーの時に手を離す)は物語の根幹に関わる大きな裏切りだが、その件はスルー。許されるきっかけは事故による自己犠牲。(炎の中から現れたバーナムの拳からは三本の爪が出ていた)(嘘)
フリークスとバーナムの関係も同じで、思いつきでフリークスを雇い始めたバーナムをフリークスたちは簡単に信じ、信頼関係を築く。その瞬間にショーが完成している。
そして、裏切り、簡単に和解する。
どこがグレイテストなのか?
興行師という世界一怪しい商売の男をキラキラの笑顔で誤魔化して許容してしまうのはあまりにも甘すぎないか?
障害を持った人間をなんの葛藤もなく雇い、周囲を裏切り簡単に許される、そんな甘やかされた主人公から僕は人としての魅力を感じなかったし、フリークスがフリークスとして活躍しないショーも何のためのショーなのかが良く分からなかった。
バーナムをジャック・ブラックとかスティーブ・カレルとかコメディアンにゲスな人間として演じさせた方がもっと物語を掘り下げられたのではないか?
終始甘やかされた主人公の作品に「this is me」と言われてもな。
金をかけたPV集のようでとても空虚な映画だった。
モヤモヤが残る映画
知人から非常に良かったとの勧めで見に行ったのですが、私はモヤモヤが残る映画となりました。
いわゆる『見世物』である社会的身分の低いマイノリティの方達を、家族のための金儲けの道具として使用し成り上がっていった男の物語。
ユニークな(ヒゲが生えた女性や、けむくじゃらの犬人間、背が異常に高い人や低い人、その当時奴隷として扱われていた黒人の兄弟など)人たちを団員として集めて、最高のショーにしようと共に歩んでいく映画なのかなと思っていたのですが、そんなシーン全くない。全然団員に寄り添っていない。
むしろ、その人たちを捨てて本物の歌手の公演を手がけて、その公演を見たがる団員を立ち見席に通す。(自分の家族は超良い席)その歌手の打ち上げにも見世物だからと入らせない。この仕打ちを受けて団員達がお互いを鼓舞し奮い立つ。(⇦ここでのthis is meだったので非常に残念。私の想像の中では主人公が団員達を鼓舞し励ました後の曲だと思ったので。)
そして、その歌手の全米公演を手がけ、嬉々と劇場を違う人にまかせ出かけていく。そしてその公演中に劇場が火事、歌手とのスキャンダルと借金の差し押さえで家族に捨てられ、絶望していたところに団員たちが慰めに行く。(⇦ここ美談すぎ!団員もっと怒れよと思いました。実際そんな良い人たちいるの?)
そして、サーカスを再建しハッピーエンドでした。
私の感想は()にも書いていますが、とりあえず美談、美談、美談で薄いストーリーでした。
団員達の背景ももっと描写して欲しかったし、LGBTや黒人差別問題に力を入れているアメリカだから人気があるのかな?とか思ったり。マイノリティは映画に出ていた人以外もたくさんいるわけで。身体障がい者やろうあ者、盲者もいる。その人たちは当時のサーカス団にいなかったのかな?
友人は『映画界の歴史を変えた!』と大興奮していたのですが、私はあんまりです。むしろ見おわってこんなモヤモヤが残る映画初めてかも...。
とりあえず、音楽は良かったのにストーリーが、、。とても残念ですし、起用されたヒュージャックマンが不憫...。(⇦役柄にイライラしてました。)
以上のことを踏まえて音楽−ストーリーで星2点にしました。
渾身
魂を揺さぶられた…ような気がした。
その時代、階級社会、特異な人々。
「サーカス」という興行を成立させた人の話だった。「エンターテイメント」を最初にやった人と言ってもいいのだろうか?
登場人物たちが歌うパートは、どれも珠玉の一曲のようだった。
秀逸なのはその導入。
…ほぼ違和感を感じない。
芝居のパートと歌のパートがあり、ミュージカルのように踊りもするのだが…その歌のパートが嫌じゃない。
むしろ、魅入る。
その歌声に、ではなく。
そのダンスに、でもなく。
その内容に!
それまでのストーリー、その瞬間、その感情…全ての物を携えたまま歌われる歌詞が、魂の叫びにも聞こえる。
「This is me」って歌が好き。
題名がそれなのかどおかも分からんが、この歌詞が胸に突き刺さる。
こんな感想は初めてなのだが、俺もそこに参加したいと思った。
足を振り上げ、体を動かし、心の底から叫んでみたい。そんな衝動に駆られた。
ガムシャラに大声を張り上げたいような。
役者たちは皆、表現できる事の喜びに打ち震えているようでもあり、その身体の、その感情の、その声の躍動感に釘付けになる。
まるで、応援されてるようにも思えた。
頑張れ、と。
顔を上げろ、と。
へこたれるな、俺達がいるじゃないか、と。
ヒュージャックマンの作品は、色々観てきたが、そのどれでもないヒュージャックマンを観たような気がする。
まるで、役柄が憑依したかのような。
迫真の演技ってのとは違う。まるでそこにただただ存在しているかのようだった。
劇中歌はオリジナルなのか既存のものなのかは分からんが、どれもこれも今作の血液のような感じで、作品に動力を与えてた。
観れて良かった。
日常の色んなシーンで思い出すような作品になった。
ララランドが大好きで…
ララランドが大好きなので、ララランド スタッフが贈るという予告を見たものの、何か違和感覚えていた。きっと歌はいいに違いない。と思い、劇場に行った。
何故バーナムに焦点を当てた?まるで感情移入できない。もっと劇団員達に焦点を当てて欲しかった。アン達のロマンスは良かったが物足りない。
100分程では少し詰め込み過ぎではないかという感じ。もう少し丁寧に時間をかけて描いてくれればより良かったかも。音楽も出演者のパフォーマンスいいのに勿体ないという思い。
全183件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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