劇場公開日 2018年2月16日

「夢と幸福」グレイテスト・ショーマン Sadahiro Kitagawaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0夢と幸福

2019年3月12日
iPhoneアプリから投稿

ヒュー・ジャックマンの歌と演技、物語のメッセージ性など見るべきところは多くあるが、僕はバーナムとチャリティの求める幸福の違いに着目したい。
バーナムは最初にチャリティに約束したような、普通ではない成功を求める。そして物質的な成功を得たら今度は尊敬と名誉を求めて行動を起こす。他人から求められたわけではないのに。それに対して、チャリティは結婚直後の貧しい生活の中に幸せを感じることができるし、それ以上のものがあったとしても今の幸せが壊されるのを恐れる。チャリティが「普通」であること、不幸ではないことに幸福を感じるのと反対に、バーナムは困難な目標を設定してそれをクリアして普通ではない成功を手に入れることに幸福を見出す。
このように、そもそも「幸福」とは言ってもその内容は全く違うのであり、相入れることはない。
これはバーナムとチャリティの姿を借りて男性と女性の価値観を象徴しているのではないか。
また、この2人以外にもそれぞれの形の幸福を求める人物が登場する。そのため、観る人はこの映画の中で1人または複数の人物になりきって没入することができる。
この視点でこの映画を観ることで、登場人物を立体的に見ることができた。

Sadahiro Kitagawa