「ショーそのものの高揚感!!!!」グレイテスト・ショーマン あにーさんの映画レビュー(感想・評価)
ショーそのものの高揚感!!!!
ミュージカルというよりも、自分もショーの観客のひとりになったような、そんな気持ちにさせるオープニングの演出。しょっぱなからヒュー・ジャックマンのカッコよさと音楽のキャッチーさが炸裂。思わず涙が出てしまい、一気に作品に引き込まれてました。
とにかくひたすらにヒュー・ジャックマンがカッコよかったのですが、個人的にはバーナムとフィリップが手を組むナンバー The Other Sideが、ダンスも最高にカッコよく、バーナムの挑発的なセリフも大好き。全てがバシッと決まる2人のコンビネーションに目が離せず、感動のあまり泣きました。他のナンバーも、思わず体を動かしたくなるステキな曲ばかり。
あとは、娘役の2人がめちゃくちゃに可愛くて釘付けでした。
ミュージカル映画としては本当に最高ですが、実際のストーリーを考えると中々難しい点も多く。結局バーナムは、身体的に特徴のある人々を見世物にしてサーカスを始めるわけで、このサーカスを本当に笑ってよいのか、という問いかけもあります。映画では、みんなバーナムに説得されて納得してショーに出ていますが、はっきりいって差別だと思うので、これは現実としては複雑な部分。ただ、それを凌ぐレベルで各俳優たちが素晴らしかった。そして、実際にも彼らがバーナムによって救われた部分もあると信じたい。
もう一つ、成り上がりアメリカンドリーム対NY社交界、という構図。ここではバーナム自身が差別される側にまわる。サーカスのみんなを社交界から遠ざけたバーナムも、結局社交界でホンモノとしては認められない。ホンモノだったはずのフィリップも弾き出されていく。
社交界>バーナム>サーカスのみんな、という階級が存在し、娯楽としてのバーナムのサーカスはそれを超えているように映画は見せていますが、現実は難しい。