「個人的にはミュージカル映画ナンバーワン!」グレイテスト・ショーマン テツさんの映画レビュー(感想・評価)
個人的にはミュージカル映画ナンバーワン!
とても良いミュージカル映画だった!
ショーのスタートと盛り上がるナンバーを見せつけ、観ている者の興味をグッと惹きつけるのオープニングからまず素晴らしい!
そこから過去のストーリーが始まり、幼いバーナムと将来の妻のお互いを想う気持ちを歌い上げるナンバーも微笑ましい仕上がりで彼らの良き人柄も伝わってくる様。
子供達と慎ましく微笑ましい生活を送っているバーナムは子供達の意見からアイデアを生み、サーカスという道を見いだしていく…
そこで彼が見出したのは、身体的コンプレックスを抱えていたり、好奇の目にさらされ、表から隠れていた者たち
彼らが表にくり出して、パフォーマンスを披露するナンバーも前向きさを感じる素晴らしいナンバーでとても良かった。
そこから彼は成功を追い求め始めていくのだが…
彼がフィリップを誘うナンバーもリズムが心地よく観ている者もノリ良く観られるし、歌姫が歌うナンバーもバーナムもより成功を求めてしまう心情にリンクするかのような歌詞で物語を彩っている。
”This is me”はホントに素晴らしいメロディと小気味よいリズムと前向きな歌詞が素晴らしい。
バーナムはもっと成功を求め始め、歌姫のプロデュースへと傾倒していき、サーカスの仲間たちや家族とも隔たりができ始めて…
端的に言ってしまえば、かつて貧困にあえぎながらも、家族と慎ましく生活していた男の成功とより成功を求めた上での挫折、そして再生を描くという王道コースのストーリーである。
だが、そこに彩られた素晴らしいミュージカルナンバーが物語を鮮やかにし、観ている者たちを、時に小気味よいリズムで盛り上げ、時に登場人物の心情を切なく歌い上げ、観ている者の感情をグッと揺さぶり盛りあげてくれる。
挫折し、全てを失ったバーナムに手を差し伸べる彼らがとても愛おしく、その後に再起をかけるように歌い上げられるナンバーも前向きなメロディと歌詞がとても心地よかった。
そして、再びサーカスを再興させ…ここでオープニングに繋がっていくのもこれまた素晴らしい展開であり、この素晴らしい王道コースを最高のエンタテインメントとして仕上げてくれる。
とにかく劇中で披露されるミュージカルナンバーがどれも素晴らしく物語を彩ってくれるのでとても心地よかった。
ポジティブなナンバーも多く、最後は彼らの幸せそうな表情で終わるので、劇中を爽やかかつ前向きな気持ちで後にすることが出来る素晴らしい映画だった。