オリエント急行殺人事件のレビュー・感想・評価
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名探偵と高級列車の旅〜殺人事件付き
ポアロ役(ケネス・ブラナー)の演技が素晴らしかった。
映画館で見たからか、迫力満点の映像!お金かかってる!高級列車の旅は憧れ。
テンポが良くストーリーもシンプルで見やすいけど、登場人物が多いので名前覚えるのが大変でした。
ポアロの持ってる杖が強い。あんな杖が欲しい。
きれい、、、
普通
言い方悪いが,意外にオモロい❔❕
ストーリーそのまんま、それ以上ない
ヘラクレス・ポアロとかカッコいい。
私にとってのアガサクリスティは、ミステリーばっかり書いているおばさん、程度の認識でした。彼女の作品も、昔『そして誰もいなくなった』を読んだ程度なので、もちろん本作「オリエント急行殺人事件」の原作も未読のまま鑑賞しました。
壮大な背景CGや豪華な列車セット、そして贅沢な俳優陣。これらだけでも観る価値はあるのではないでしょうか。
個人的には、列車の発車に合わせてイスタンブール?の街並みを見せきったCGがとても気持ちよかったです。
また、オープニングでのちにオリエント急行で共になるであろう乗客の紹介シークエンスも、流れるようでいて、それぞれに個性を感じさせる、きっちりした表現だと感じます。
原作未読での鑑賞だったため、とにかくストーリー自体も誰が犯人なのか分からず、楽しめました。これだけセットが豪華だと自分自身も、乗客の一人になったように感じられ、最後のオチに至るまで楽しめました。
事件発覚パートから、一人一人の証言パート、そして解決と流れはミステリーにおいて普通のように思いますが、映画的表現も多数あり、人物の顔がアップで写ることが多々あり、その表情の変化一つ一つを見ても「あっ、今動揺した」と読み取れるのも楽しいです。それを可能にしている役者陣はすごい!
そして、内装の細かい部分を見ているだけで飽きません。そもそも、物語はともかく、「寝台列車に乗って国境を渡り遠くまで冒険に行く」という非日常な設定だけで、ワクワクしてしまいます。
ただし、個人的にはポアロの決めた犯人を見逃すか見逃さないかの決断には納得がいきませんでした。確かに冒頭からバランスだの、善と悪だのと言ってはいましたが、そこでその決断は違う気がしてしまいました。
映画鑑賞後、ハヤカワからでている、『オリエント急行の殺人』も気になり、読みましたが、原作でもそう言った決断なのね、とポアロ自体のキャラクターに少しガッカリしました。
原作と比較して観ると、細かい点で変更があります。
本作の12人を「最後の晩餐」のシーンのように撮影するのは映画的に綺麗でしたが、原作の陪審員の数と合わせるための必要性にも納得しました。
また、ポアロというキャラクター像が原作よりもさらに強く浮き出ているように感じました。ヘラクレス・ポアロとあだ名がつくぐらいの髭といい…。
それらを踏まえても、やはりケネスブラナーのポアロというキャラクター、そしてあの時代の豪華な寝台列車にウットリする作品だったと思います。
新年一発目から幸先の良い作品を鑑賞することができました。
良くも悪くもケネス・ブラナー
新たな解釈や切り口、迫力あるCGや派手なアクションなど、意欲作であることは間違いない。しかし、ケネス・ブラナーその人自身がシェイクスピア作品をライフワークにしてきたため、セリフがとにかく長く、非常に理屈っぽい。良くも悪くもケネス・ブラナーであり、良くも悪くもシェイクスピアである点が、この作品の評価が分かれる点ではないだろうか。
ジュディ・デンチやデレク・ジャコビなど名優が脇を固め、作品としての重厚感はある。新たなアプローチを取り入れ、手に汗握る見どころを随所に盛り込むあたりは、ケネス・ブラナーの力量によるものだと思う。ただ、デビッド・スーシェにより確立された、完成されたポワロ像に馴染んだ観客が、イケメンで派手な格闘もこなす「Hero風ポワロ像」を果たして違和感なく受け入れられるかどうか。高身長・スタイリッシュであまりにかっこ良すぎるあまり、ちょっと白けてしまった。次回作の存在も仄めかされているが、新たなポワロ像の進化に期待したい。
アガサ・クリスティはあまり気に入らなかったらしいが、コミカルなアルバート・フィニー版もなかなかに上質なミステリーに仕上がっており、面白い。イングリッド・バーグマン、ショーン・コネリー、ジョン・ギールグッドなどの名優の演技が見どころ。ケネス・ブラナー版に満足できなかった諸氏はこちらも是非ご覧頂きたい。
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