オリエント急行殺人事件のレビュー・感想・評価
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古典的なミステリーの華やかな映像
原作は小学生の頃一度読んだきり、内容はほぼ忘れたまま鑑賞。
自信満々のエルキュール・ポアロの青い瞳に冒頭から引きこまれる。
途中、誰がどんな立場なのか一瞬混乱したけれど最後はわりと綺麗にまとまり、絶妙で微妙な終着点があって良かった。
古典的なミステリーとして普通に面白く、映像美やキャラクターの魅力もあったので楽しかった。
ただ、容疑者たちの隠された過去をほぼすべて、あの限られた空間でポアロたった一人+簡単な助手だけで考えつくにはかなり無理があるかな…
パソコンにデータがあるわけでも電話で他の警察や探偵に捜査依頼するでもなしに、ポアロがまるで心を読むようにポンポン新しい情報を告げるものだから違和感あった。
そもそもが古い小説だから仕方ないし原作に忠実でもあるんだろうけど、やはりこちらをもっと納得させるネタばらしまでの過程や苦しみも欲しかったかも。
真相とあの結末には少し涙がこぼれたけど、杉下右京ならさてどんな選択をしたかなと謎の比較をしてしまった笑
久しぶりに正統派のフーダニットミステリーを映画で観て、また本を読みたくなった。
映画では写しきれない細かい描写や小説では描ききれない情景の差を楽しみたい。
オリエント急行殺人事件
2017年118本目の劇場鑑賞。
大雪で立ち往生したオリエント急行を舞台に、
密室の車内で起きた殺人事件を巡って、
容疑者である乗客全員にアリバイがあるという難事件に挑む名探偵エルキュール・ポアロの活躍を描く。
世界的に有名なオリエント急行。
その結末がミステリー小説の歴史を変えたと評されるのですが、
富豪のラチェットをジョニー・デップが演じ、
ミシェル・ファイファー、
デイジー・リドリー、
ペネロペ・クルス、
ジュディ・デンチ、
ウィレム・デフォーなどの豪華出演陣が見所でした。
ピンと尖ったポワロのトレードマークの髭がなんとも雄々しい。
本作はポワロが神の代理人として犯人を見つけ出し、
それを裁く物語となってますが、
最後に下したポワロの決断は髪の赦しですね。
原作を知らない人は未体験のどんでん返しに目を疑うかもしれない。
20世紀フォックスも本作を皮切りに、
すでに2本の映画化を進めているらしい。
事件解決後にナイルに呼ばれていたので次回は「ナイル殺人事件」かな。
原作を読んでなくてよかった
ミステリーとは。
アガサ・クリスティの有名小説を再映画化。
僕的には、アガサ・クリスティは古典の域にはまだまだだと思っているが、再映画化の意義は古典の継承にあるかのようだ。
広い空間をカメラが走り回るだけでうれしくなってしまった。
クローズド・サークルのミステリーが待っているだけにエルサレムの街並みなど爽快であった。
ケネス・ブラナー監督作品は久しぶりに観るが、作品ごとに進化しているようだ。
1974年のシドニー・ルメット版があるという前提で、本作は作られているはずで、だが、僕はルメット版をちゃんとは観ていない。
ストーリーは2015年の三谷幸喜版で入っている。
2時間をきる上映時間で、この事件を描き切った手腕は見事である。
ラチェット(ジョニー・デップ)がもっとイヤなヤツに描かれていれば効果はもっと上がっただろう。ポアロ(ケネス・ブラナー)がラチェットの警護を断る理由に少し説得力が足りない。ここは三谷版でラチェット役をやった佐藤浩市に軍配が上がる。
ポアロの苦渋の決断のために冒頭のシークエンスがあって、よくよく考えられた脚本である。
オリエント急行を降りたったポアロにエジプトはナイル川での事件の知らせ。初めから続編やる気満々だったのか。
「ナイルに死す」、期待をもって待つことにしよう。
アガサクリスティー
知っていてもGoood!!
原作に興味が出てきました。
2017-95
実はこの映画、2回見ました。
1回目は、UC会員デーだからと行かねば!と、ちょっと飲んでからのレイトで見たら、すぐ爆睡、なぜか謎解きの部分だけ覚醒(笑)
あんま飲んでない自覚あっても、飲み会のあとはまっすぐ帰るべき←
これじゃレビュー書けんよなぁと2回目見てきました。
覚醒したため、最初からクライマックスわかってるわけですけど、それでも楽しめるのはアガサ・クリスティも俳優陣の名演技もどちらもすごいからなんだろうと。
ラストの容疑者が一列に並ぶのは圧巻。
ラストはヒューマンドラマ的な締めくくりで、雪と風と哀しい音楽がマッチした名シーン。
みんな素晴らしいのですが、ミシェル・ファイファーが特によかった。
感情の昂りや心の痛みが息遣いを通して、こちらにも伝わってくる。
てか、隣のカップルの彼氏が、「この人怪しい」とか「犯人じゃね」とかまじうるさかった。
お前ポアロかよ!
汽車がちょっと・・・
★★★★
リメイク続編に期待
字幕版を鑑賞。オリエント急行殺人事件はアガサ・クリスティの代表作の一つで,1974 年にも映画化されており,43 年ぶりのリメイクということになる。74 年版の出演者には,アンソニー・パーキンス,ショーン・コネリー,イングリッド・バーグマン,ジャクリーン・ビセットなど錚々たる豪華俳優が出演した名作であったので,果たしてリメイクが興行的に上手く行くのだろうかと興味深く鑑賞した。
列車内の事件そのものは,驚くほど原作に忠実で,旧作との違いもほとんどなかった。ただ,列車に乗り込む前にポアロがエルサレムで事件を一つ解決する様子が冒頭部分に追加されていた。007 のオープニングのような感じでポアロの能力を示す意図なのだと思ったが,この部分が予想外に長かった。演出のキレは悪くなかったので,先が楽しみになったが,容疑者を一人一人尋問するところでかなりダレて眠気を誘ってしまったのが残念だった。
ジョニー・デップが出ているというのが話題だったが,彼でなければならない役ではなかった。ペネロペ・クルスが出ているというのにも興味を惹かれたが,妖艶さが全く感じられない役どころだったのには驚いたし,かなり失望を禁じ得なかった。てっきり伯爵夫人を演じるものと思っていたからである。旧作で伯爵夫人を演じたジャクリーン・ビセットの美しさは筆舌に尽くし難かったので,今作にも期待したのだが,あまり目立っていなかったのが非常に残念だった。一方,監督自らが演じたポアロはなかなか良かったと思うが,MVP は,ハバード夫人を演じたミシェル・ファイファーではなかろうかと思う。エンディングで歌まで披露しているらしい。
音楽は雰囲気を壊さず,トラディショナルで良い曲が書かれていた。アガサ・クリスティ作品の映画化は,1970 〜 80 年代に盛んに制作され,それぞれが非常に印象に残る作品だっただけに,リメイクという話がなかなか出ず,新作に飢えていたところだったので,個人的には非常に楽しめた。この調子で続編にも期待したいところである。台詞の中で,次は「ナイル殺人事件」かと思わせるようなやり取りがあったので期待したいが,個人的に最もリメイクが見たいのは「検察側の証人」である。
大勢の豪華キャストの中で,誰が犯人なのかという興味を引くべく,40 年くらい昔のクリスティ作品の映画のポスターは,出演者の顔がずらりと並んだものが多かったが,市内に貼られたそのようなポスターの中に,赤いマジックで顔を囲み,「こいつ」とネタバレされたものを見たことがある。映画を観た後だったのでことなきを得たが,ひどいことをする奴がいたものだと思った。本作でそれをやるととんでもない事態に陥るのだが。:-D
(映像5+脚本3+役者3+音楽4+演出3)= 72 点。
原作がよいと、最高。
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