ドリームのレビュー・感想・評価
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ほんの少し前までの、異常な日常
差別が差別でない時代
期待しすぎた…かな?
時代背景を知るには良い映画。黒人への差別(当時は区別?)が自然に行われており、それが悪とされていない時代。白人は自分の偏見に気付いていないし、黒人も一枚岩ではない時代。主人公達は天才かもしれないが、それ以上に自分達の居場所を見出そうとする努力家であり、その信念が実を結んだのだろう。
カタルシスをあまり感じなかった。もっとスカッとする感じで見返すのかと思っていたが…(差別は依然残っており、むしろ事実に近いのかもしれないけど)あと私には情緒的すぎた。そこが良い、という方がほとんどだろうけれど、もっとロジカルな物を想像していたから。
心温まるヒューマンストーリー
なんでこんな良い映画をこれしかやらないんだ!
差別と戦う系映画
NASAで働く黒人の女性数学者達の映画。
主演の黒人女性3人が良くも悪くも強すぎる。弱さを殆ど感じさせないのでリアルリティに欠ける。そこが爽快で気持ち良いのかもしれないが洋画っぽさを感じさせられた。振れ幅が小さく、人間味が薄く感じた。
映画を観る前にポスターや公式サイトの情報で想像した通りの映画だった。テンションや雰囲気、展開までもが予想通りで、もっと期待を裏切った演出も観たかった。
映像はムーンライトに近いものでボケが物凄く、映したいものをハッキリとさせていた。味がないようで私はあまり好まなかったが、分かりやすかった。ピントが合ってないカットが何個か観られたのが少し残念。
音響は音量の幅が広く、音楽をかけるだけでも少しずつ音量が違っていたのが印象的。細かくシーンを理解し、魅せる努力をしていることが感じられた。
第89回 アカデミー賞で作品賞を受賞した"ムーンライト"を鑑賞した時も同じようなことを思ったが、黒人差別や性的差別、女性差別など、様々な差別があるが自分がその差別に遭ったことがないので、どうしても当事者の気持ちになること、思うことができない。辛い、悲しい、苦しいというのは分かるが、完璧に理解することが出来ないのが惜しい。
差別を題材にする映画は昔からあるのだろうが、差別の本質を理解して作っているかどうかはわからないし、今回の作品だって黒人が監督という訳でもないので、遣る瀬無い気持ちになる。
差別と戦う人を映す映画を作るなら、実際にその差別に遭った人々に話を聞き、できるだけ当事者に近い処まで行かなければ、当事者や差別を受けている全ての人に失礼だと思う。
少し言い過ぎた部分もあったが、今の私にはそう思える。合っていなくても、間違っていないと思う。
差別ものというジャンルが出来つつある気がするが、決して軽くするのでは無く、本質も魅せることが大事だと思う。ドリームではそういう面もみられたので良かったと思う。
すばらしい3人の女性!
アメリカで黒人差別があったことは知っていましたが、世界に名だたるNASAでもこんな理不尽な差別があったとは知りませんでした。しかし、主役の3人の女性たちが、逆境にも負けず、しっかりと声を上げ、自分の夢に向かって力強く歩んで行く姿は痛快でした。実話をもとにしているということですが、なかなか真似のできる生き方ではありません。本当に尊敬します。
劇中、プロジェクトリーダーの「一丸とならなければ成功は得られない」という言葉が印象的でした。責任ある立場の人間がこう言わねばならぬほど、国家プロジェクトにおいてもはびこる差別や偏見の根は本当に根深かったのだと思います。しかしこれは、現代でも、日本でも、自分の身の回りでも、同様だと思いました。そう思ったのは、自分の中にも似たような感情があるからかもしれません。「偏見はない」と言う上司に対して、「わかってます、あなたに自覚がないことは」とドロシーが返した言葉が胸に突き刺さります。
正しいことは正しい。
今年一番の映画!三人が前向きにそれぞれの逆境を乗り越えていく毎に拍手したくなった!挫けずに正しいことをやっていれば、壁になる人も味方につけることが出来る。最後はお願いされる立場にもなれるのだ。勇気が湧いた。明日からも仕事頑張ろう!
今でさえ、性差や年齢差で評価に見合った仕事に恵まれないことはあるが、この頃は、coloredが、しかも女性が、白人と同じ、であったり、まして成功することは許されない、のが普通、の価値観の中で、実際は耐えられない屈辱を受けたのだと想像する。図書館で本を借りることもできなかった帰りのバスで、ドロシーが息子に言い聞かせてたメッセージが全てを語っていたと思う。数式も正しい答えは1つ。計算係の女性は日々そんな思いで働いていたのかもしれない。
ドリーム、という邦題は、キング牧師の言葉からだとおもうが、ドリームガールズみたいだし、原題: Hidden Figures はすごい含蓄があるので、そこもうちょっと考えた邦題がよかったかと。NASAの成功の一番の要に"隠されていた"天才黒人"女性の姿"、今まで"気付かれもしなかった"不平等な前例を変えさせた勇気、最先端IBMの電算機能も最後は人が"数式"を解いて確認する。そう捉えると、あらゆる人の力は偉大である。
大事なことをシンプルに
実在の重み
苦境を乗り越えていく姿感動
実話ものに弱い
ひさびさに映画館で泣いた。実話ものには弱い。
エンドロールで本人の写真、っていうとこでいつもグッときてしまう。可愛い3人の子どもたちに囲まれてのプロポーズのシーンになぜか一番泣けてしまった。そして、エンディングでスクリーンに表示された言葉にももう一回泣く。
あと素晴らしいとおもったのは、主人公の夫が、妻をリスペクトしその家族までを大切にする場面を描いていること。この手の話では、仕事できる人なのに家庭では夫に虐げられているのに離れられずにいる、みたいな不健康な関係が描かれることが多いけど、本作では、のちに夫となる男性の、無意識の女性蔑視な態度には毅然とした態度で接し、男の人に依存しないながらも、優しい彼の真摯な姿勢を受け入れていく。
これは映画とは関係ないのだけど、ビッグバンセオリーのシェルドンがやな奴の役ででていて、はまり役だとは思うのだけど、私自身がビッグバンセオリーのファンで、全シーズン見てしまっていたのでシェルドンここでなにしてんの?とすごい雑念が湧いてしまった。
“先駆者”となる為の勇気
1961年頃、アメリカとソ連が宇宙開発関連で競り合った時代、NASAで働く有色人種女性(敢えてこう表現しておく)3人の実話に基づく人間ドラマ。全米公開時から興味があり、漸く鑑賞出来たが想像以上の出来と満足感があった。
一番強く感じたのは、何事も始めに行うには、慣習等の呪縛に囚われず一歩を踏み出す“勇気”が重要だと言う事。この作品の主人公であるキャサリン、ドロシー、メアリーは共にその勇気を持ち合わせていた。自分の為に…そしてその先の未来の子供達の為に。そこに一番感銘を受けた。
キャスト陣の演技も素晴らしく、ドロシー役のオクタヴィア・スペンサーとジム役のマハーシャラ・アリはオスカー受賞者だし、周りを固める白人達も見事。特に皆も認めているハリソン役のケヴィン・コスナーの然り気無さは印象深かった。
音楽の心地好さも印象深かったが、それも当然で、最早映画音楽界の重鎮とも言えるハンス・ジマーに当代きってのヒットメーカーであるファレル・ウィリアムスがタッグを組めばそれも納得かな。
何かに落ち込んでいる人には勇気を与え、何かを始めようとしている人の背中を押してくれる…この作品にはそんな力がある様に思えた。
実話ならではの重みと感動
組織、社会、家庭
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