三度目の殺人のレビュー・感想・評価
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重い、ひたすら重い
役所広司と福山雅治が織り成す、重厚な心情が淡々と流れて行く絵は非常に美しい。
あまり、動的な絵ではなく、スローモー。
そして二人の言葉は謎々。
最初はこの作品が何故日本アカデミー賞?
と思いましたが後半段々見えてくる監督の思惑にまんまとはまりました。
言葉が少なく絵も抽象的なので観る側に
もの凄くイマジネーションを要求する作品でした。それにしても役所広司は素晴らしい。
彼は日本の至宝とさへ思える。
その重厚な演技を静かな絵で作り出した
是枝監督の力量は確かだ。
疑ってすいません。
確かにエンターテイメントとしての日本アカデミー賞には物足りないかもしれないが
個人的には納得でした。
裁くことは誰が決めるのか
脇を固めるのが吉田鋼太郎、満島慎之介というところでテンション上がりつつ、役所広司…いや、三隅に呑み込まれる。
シンボルとしての十字架が、"神"を現しているのかもしれないが、"神"と口にすると、この映画の中では、ひどく、偶像に見える。だから、"誰か"という表現。
最後に三隅と重盛は離れていく。いや、もともと、三隅はそこにいて、重盛もそこにいて、二人はただ出会っただけなのかもしれない。
監督お得意のモヤモヤ
色々と疑問が残る作品だった。
タイトルの意味は確実に、観た人たちの中で話題になるやつだなーと。
福山雅治ファンだけど、思っていたよりは役所さんと渡り合えてた気がする。
もっと、スッキリさせる展開やラストを描こうと思えば描けたと思うのに、さすが是枝監督らしいなー。
”三度目”とはなんだったのか。何度でも観返したい作品
大好きな是枝監督作品かつアカデミー賞受賞したのにまだ観ていなかったのだが、TV地上波で早くも初放送されたので録画して鑑賞。
これは受賞すべき作品だとすぐに納得。是枝監督はすでに名実ともに日本映画史に名前を残す代表的なひとりとなったと思う。
この世の法律や司法制度の保守化や矛盾を風刺しながら、本当の罪とは、それとの向き合い方とは、そして人の命の尊さとはを、重い静かなトーンでグサリと抉ってくる内容。
ほぼ刑務所の面会所での弁護士と容疑者の男とのやりとりで話が進む構成に、その細かややりとりや駆け引き、心の葛藤が繊細に浮かび上がる。そこで際立ってくるのが役所広司の本心がどこにあるのかを迷わせるあの目の奥の演技は圧巻。
男が本当は何を思いどう行動したのか、またそれに関わる人たちの心の内は…いろんな見方があり一度では捉えきれなかった。近々にもう一度観て咀嚼したい。
そして、”三度目”に込められた意味は…
是枝監督が切りとり紡ぐテーマに今後も目が離せない。
真実なんてどこにもない
最初に言ってしまうとこの映画は、この手の映画にあるあるのスカッとじゃなくモヤッとする終わり方。オダギリジョー主演の『ゆれる』と主題は同じ感じがする。
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映画中何度も「ホントのこと」ってセリフがあるけど、結局「ホントのこと」なんて見る人によって違うし、皆自分が見たい、都合のいい「ホントのこと」しか見ようとしない。
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そして事件の関係者が泣く。これ私はみんな結局嘘ついてたんかなって思ったんだけど、最初らへんに福山雅治の娘が嘘泣きをしたくだりからずっと気になってた。広瀬すずに関しては娘の嘘泣きと泣き方が同じに見えた(笑).
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あと、役所広司と福山雅治の面会室でのシーンで徐々に映し方が変わって、最初は福山雅治が左にいたけどそれが角度が変わって右に来て、最後にはほとんど同化するように映っててそこの変化が面白かったかなぁ。
二転三転…そして???
役所広司の供述が二転三転。
そんで、みんな嘘ばっかり。
なんなんだ!?
加害者、遺族、弁護士、検察、裁判官…
みんな自分に都合の良い事だけを言って、都合の悪い事は隠したり、嘘ついたり…
途中までは面白く見てたんだけど、結局、何がホントで、何が嘘だかわからずにエンドロール…
個人的には完結しませんでした…
ちょっと俺には難しい作品でした。
それにしても、福山雅治はキレイな顔しとるわなぁ~
もっと単純な話だと思ってたら違ってた。 供述をコロコロ変える意図っ...
もっと単純な話だと思ってたら違ってた。
供述をコロコロ変える意図ってなんだったのかとか、翻弄されながら弁護士は何を思い巡らせていたのかという根幹の所がイマイチよくわからなかった自分が悲しいというか情けないというか。
福山雅治を見直した。彼すごいな。
弁護士って、お金さえもらえれば誰でも弁護するのかしら?
今まで観たことのない裁判映画。
犯人は誰か?
この中で一体誰が嘘をついているのか?
など、たくさんの人の証言から推理して犯人当てをする映画ではありません。
この作品では、事件の真相を探るのではなく、一人一人の証言から導き出される、一人の男の裁判を描いています。
弁護士の質問に対し、コロコロと発言を変える男の供述。
そこには、一人の少女をかばうための悲しい秘密があるのかと思いきや、少女自身も虚言癖がある様子…。
バラバラとしている発言が続き、何がなんなのかよく分からないというのが正直な感想。
でも、この映画は事件の真相を求める為に作られたわけではありません。
1つ1つの言葉の意味を汲み取ることで、些細な会話の中にハッとさせられる部分か沢山詰まっているのでしょう。
しかしながら、彼が突然無罪を主張しても、検察や裁判官の都合で全てうやむやにされてしまう現実…。
えげつない社会の仕組みによって、一人の男の命の明暗が決定づけられてしまうだなんて…。
真実は闇の奥底にあるからこそ、真相は最後まで見えません。
答えを考えるのは視聴者。
そして、監督はその答えわ持っているのか?
最後の最後まで謎に包まれた映画でした。
映画通には受けそうですが、万人ウケは難しそう…。
だからこそ、是枝監督の珠玉の作品だと私は思うのでした。
個人的に、かなり難しかったというのが正直な感想ですが…。
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