「なんともいえない。」三度目の殺人 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
なんともいえない。
是枝裕和オリジナルのミステリーは、やはり一筋縄ではいかなかった。
冒頭、三隅(役所広司)が殺人を実行するところから始まるので、彼が犯人だということは疑いのない事実として提示される。
単純な事件と思われた本件、弁護にあたった重盛(福山雅治)は無期懲役に減刑することをめざす。
ところが、三隅の供述が要領をえない。
結論からいうと、三隅は相当頭をフル回転させて重盛との接見に臨んでいた。
弁護士たちの質問に答えるだけなのだが、どうすればいいか、常に考えて話している。
映画で示されたストーリーラインは、役所広司の芝居に対して相当浅いものになっている。むろん三隅はなにも認めていないので、このストーリーラインが真実かどうかはわからない。
それだけ役所広司はすごいということだ。
昔、「CURE」(黒沢清監督)で萩原聖人に翻弄されたそのリベンジを果たした格好だ。
。。。なにをどう言っても陳腐にしかならない。
やはり一筋縄ではいかない。
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