ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれたのレビュー・感想・評価
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呪文
足を失ったが、犯人らしき人物を目撃していたことで、ヒーロー的扱いを受けるようになった主人公の苦悩と葛藤を描いた本作。
お国柄なのか、はたまた自分が平和ボケしているのか、冷笑主義のつもりはないのですが、あまり感情が動かされることがありませんでした。
主人公の境遇には同情しますし、恋人の、主人公に対する負い目や苛立ちもわかります。母親の、足をなくした息子の将来を思う気持ちもわからないではありません。が、どうにも、周囲の、主人公に対する熱烈な反応というか、彼を、人それぞれが持つトラウマの象徴として見ているのには、違和感を覚えてなりませんでした。
悲劇の中で希望を見出す、というのが、やや胸やけするくらい、あからさまに表現されているように感じる作品でした。
あと、余談ですが、
日本はなぜこうも、邦題をつける際、作品の雰囲気を壊すようなダサい副題をつけたがるのでしょうね。
さすがのジェイク・ギレンホールです
この作品もジェイク・ギレンホールの演技はすごいの一言です
ジェフのその時の心情がとっても伝わってきたような感じがしました
犯人射殺のニュースを聞いた時の人々の反応、ジェフの始球式の後の人々の反応、とてもアメリカぽいなと思いました
ごく普通の人のジェフが困難から立ち直る強さと生きる勇気の連鎖に感動しました
上映してる映画館が少ないのは残念ですが、多くの方に観ていただきたい映画です
一人の男が、大人になるまでを描いた作品
実話に基づいた物語。
2013年4月15日のボストンマラソン爆弾テロ事件。この事件の解決に際し、爆発の影響で両足を失いながらも目撃者として犯人の特定に貢献し、テロリストに屈しない“ボストン ストロング”精神を象徴する存在として一人の男性を描いた作品。
順風満帆と言う訳でも無いですよねぇ。元々“ダメ男”的なジェフだったようですが、“ボストン ストロング”と言われ、戸惑いながらも、人々の期待に応えようと頑張っています。でもね、やっぱり破綻しますね。PTSDもあるでしょうし、能天気な家族もいるし・・・。「だれも自分を理解してくれない」と思うとき、唯一理解してくれたのが、『元カノ』のエリンな訳ですが・・・。
実際のジェフ・ボーマンは事件当時27歳なのですが、それを37歳のジェイク・ギレンホールが演じています。さすがに歳の違いを感じずにはいられませんが、それは、ジェフの実年齢を知っていたからで、そうでなければ、ジェイク・ギレンホールの演じる“ダメ男”ぶりを違和感なく受け入れていたと思います。
ボストンマラソンのシーン、アイスホッケーのシーン、メジャーでの始球式のシーン、すべてボストン市民のボランティアの協力があったそう。そうじゃないと、あんなシーン描けないですよね。
一人の男が、大人になるまでを描いた作品とも言えるかな。
立派じゃないヒーロー
事件発生から終盤近くにかけて、主人公を筆頭としたダメな人物たちのクズっぷりに、イライラしながら見ていた。けれど、見終わって振り返ってみれば、それは作り手の意図通りに感情を誘導された結果なのかもしれない。
主人公たちのダメさ加減……それは、「等身大」と言い換えてもいい。普通の人が普通じゃない状況に放り込まれれば、理想的な振る舞いなど、できなくても仕方がないのだから。
神輿
2013年のボストンマラソンゴール付近で起きた爆弾テロにより両脚を失った青年の話。
当然といっては失礼ながら自身や周辺にこの様な壮絶な経験をした人物がいる訳ではないが、母親の言い分もわかるところはあるし…とはいえ心の傷も癒えぬうちから英雄と担ぎ上げられたる苦悩とそこからの逃避が痛々し過ぎるし。
映画としては意外性が乏しかったり、序盤はやけにあっさり展開して行くのに中盤の逃避の描写が長くてダレたりとテンポの悪さはあるものの、苦悩しながら前を向いて行く主人公の姿と神対応過ぎる彼女の姿が熱かった。
ごめん
騒がしい周りと静かな主人公が印象的でした。ジェイクギレンホールの暗い笑顔しか後には残ってない気分。
それにしてもテンポが悪くてつまらなかった〜。良い題材なのに、すべてが浅い印象。もうちょっとどうにか出来なかったんだろうか。最後だけ無理やり泣かせようとしたのかね。脚本がダメなのかも。
彼女が良い子過ぎて
試写会にて観賞
ダメな僕~とあるけれど、ジェフが本当にダメすぎてちょっとイライラしました。
どうもエリンに感情移入してしまって「もういい加減別れちゃいなよ。アイツは変わらないよ。」と言いたくて仕方無かった。
大切な告白の時もヘタレだったし、すっぽかすし。エリンが良い子過ぎて可哀想過ぎてもらい泣き。(感動とは違う)
あのお母さんにも大概イラついたけど、今まで人から褒められたことなんてあんまり無かった息子が国民的ヒーローに祭り上げられたらああなってしまうのも分からなくもないかな。結構アメリカの田舎の(ボストンはそんなに田舎じゃないけど)典型的な家族像なんだと思う。地元の野球とアメフトとホッケーを応援しないと非国民だ!みたいな雰囲気は日本人にはちょっと理解しづらいかな。冒頭のマラソンを走るための寄付集めとか。
義足やケガの描写がリアルで凄かったです。
パトリオットディも観てみなくては。
本作の特徴は、ボストンで暮らす人間の気質がアリアリと出ている点。傍...
本作の特徴は、ボストンで暮らす人間の気質がアリアリと出ている点。傍目は粗暴ながら人情味があり頑固。そして人一倍愛国心が強い。
最も顕著なのが主人公ジェフの家族。大けがを負ったジェフを心配するあまり、労災の助言をしに来た仕事先の上司を頭ごなしに怒鳴り散らすあたりは、まさにボストン人。
また、そのジェフを溺愛しすぎて周りが見えなくなる母親も、いかにもボストン人。
同じボストンを舞台にした『ディパーテッド』や『ザ・タウン』等も併せて観るといいかも、
すっかりインディペンデント映画ご用達俳優となったジェイク・ギレンホール。どの出演作でものめり込み演技を披露するが、本作でもやっぱりクセのある人物を嬉々として演じる。
ただ、今回はちょっとトゥーマッチかな?と思わなくもなかった。
克服すべきは、弱い自分の心
タイトルからもわかるとおり、昨年公開の『パトリオット・デイ』と同じく、2013年のボストンマラソンで起こった爆破テロに関係した映画です。
ボストンでローストチキンをつくる工場で働いているジェフ・ボーマン(ジェイク・ギレンホール)。
彼女のエリン(タチアナ・マスラニー)とは、つい先ごろ別れたばかり。
だが、その彼女がボストンマラソンに出場するのを知ったジェフは、応援幕をつくってゴール付近に赴いたところ、爆破テロに巻き込まれてしまう。
結果、彼は両脚とも膝から下を切断せざるを得ない状態となってしまうが、偶然にも爆破犯とすれ違っており、その証言が犯人逮捕に役だったことから、ジェフは一躍、ヒーローに祭り上げられてしまう・・・
といったところから始まる物語で、実話を基にしている。
大きな外傷とともにPTSDを負った青年が再生していくさまに焦点を当て、テロ撲滅、強いアメリカを顕示するというのが主題でないあたりは共感が持てます。
けれども、主人公も含め、彼を取り巻く家族(特に母親)や友人たちが、自己顕示欲は強いにもかかわらず卑下感も強く、さらには個の境遇を利用するだけしてやろう的な欲どおしい感があって、なかなか共感できない。
とはいえ、強権的な母親に頭が上がらず身勝手でダメダメな主人公が克服すべきは、テロによる被害よりも、自分がそもそも持っていた弱さだったという落としどころは、クリント・イーストウッド監督の最新作よりは、ずっと共感できるところではあるが。
主役のジェイク・ギレンホールは『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』に続いての繊細な演技で好演。
戦争やテロに屈しないアメリカ人アピール
爆発のシーンなどショック効果を狙わずに、ボストン・マラソンの爆弾テロに巻き込まれて両脚を失った主人公の「その後」を真摯に描いているところは好感が持てた。主人公の家族が、いわゆるアメリカのワーキング・クラスのファミリーを上手く描写しているところが面白かった。主人公は、こういう家族がいるからこそ自分の身の上に起きた悲劇を笑い飛ばす強さはあっても、それに向き合って乗り越えて行く強さはなく、そこが課題になるところが興味深かった。アメリカ人は、実際に起こったテロや戦争を映画化し、「戦争やテロに屈しない俺たち」をアピールするのが好きだな、だから逆に戦争を続けるし、テロもなくならないのではないかと思わせられた。
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