ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれたのレビュー・感想・評価
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犯人よりも
アホな身内に腹が立つ。
両下肢を失った事が触れにくいのは分かるが、英雄とかで盛り上げるのもいい加減にしろ!と。
挙げ句は帰宅してもろくにフォローせず、ベッド、トイレからの転落を繰り返しており、英雄扱いした彼にタカっているようにしか見えない。
あまりに酷い親族を尻目に元彼女との関係が戻り始めるが、本人も彼女も将来の不安を抱えて判断をしかねる。
「ボストンよ強くあれ」と象徴に奉り上げるのは簡単だが、まったくの一般人である彼一人にそんな事を背負わせて、事あるごとにビールを飲みまくっている親族には、自身の不安も語れず、彼女に甘えるだけで散々な結果になる。
物語が締まってくるのは、同じ境遇の人間がどう生きているか?を知ってからで、一人一人の大切な人との強制的な死による別れを考えさせられる事で主人公が変わっていく。
映画のラストはそれなりにすっきりしているが、テロを考える作品としては一方的。
勿論、テロリズムによる殺戮は極悪非道であり、断じて許されないが、大国が仕掛けた戦闘行為はテロと呼ばれず、報復や経済制裁などから端を発した攻撃はテロと呼ばれる。
テロをなくすのにテロリストを逮捕、拘禁しても、無くなる事はないだろう。
どっちが先にやった…では解決しない。
被害者はいつも弱者。
感情の振り幅が広かった
逃れられない使命がある。
初めに、ダメな僕だから英雄になれた。
ってサブタイトルいるかな?
英雄になる。と言うのは主人公の意図と反してる
気がします。
結果的に周りの人を勇気付ける存在になり、
主人公にも自覚が芽生える様は感動したけど、
英雄になれた。とは思ってないはず。
ただ前を向いて生きる事が、何処かの誰かの勇気に
なるのかもしれないと考えを改めることに親近感を
覚えた。
アメリカ万歳的なテロで足を失ったけど、
紆余曲折を経て英雄になる。って話かと思ってたけど、
ただの被害者なのに、ボストンストロングの象徴と
される事に戸惑い、逃げて逃げて周りに迷惑んかけ、
俺は被害者だぞ!と捻くれて、
どうしようもない奴だけど、
そこがリアルで、作られたヒーローじゃないことに
応援出来るなぁと思えた。
主人公はラストこそ自覚が芽生えて成長を見せてくれた
けど、発言などは何かフニャフニャしてて好きなキャラではなかったな…
お母さんの自分大好き、周りのことなんて知らん。
と言うキャラはとても良かった。
ジェイクギレンホールは凄い。
時にはヒーロー、時に悪い奴、普通の旦那も出来て、
ムキムキの格闘家かと思えば、今回は
両足を失ったガリガリの卑屈な兄ちゃん。
毎回、今回はどんなキャラなんだろうと、
その変化にワクワクする。
人は互いに活かし活かされながらこの世界で生きている
テロには特別厳しく対峙する、元世界の警察と言った触れ込みをしていたアメリカならではの映画だと感じた。
2013年のボストンマラソン起きたテロ事件だけに、事件を今尚記憶している人も多い事だろうが、本国アメリカではこんな実話が有ったとは全く知らなかった。
しかし、私など日本人が訪米すると田舎町では今でも「リメンバーパールハーバー」と言われる事がある程テロには神経質な国民性がある。
それ故、テロ被害者で有り、テロの目撃者でもある人物がテロ逮捕に貢献したともなれば、誰もがヒーローに祭り上げたい気持ちは判らなくもない。
その一方で、突然イラク戦争へ行ったわけではないのに、両足を一瞬の出来事で失ってしまう青年の人生に起きた怒りや悔しさ等の葛藤は容易に想像出来る。
そして、そんな突然の不幸を強いられた息子を不憫な余り、ヒーロー扱いしていく両親の気持ちも何ともやるせない気持ちになる。
そしてその両者には何時しか心の壁が出来てしまうのも自然の流れなのだろう。
でも、この映画で一番心の痛みを抱えながら強く生きようと努力したのは元恋人のエリンではないだろうか?
ジェフも始めは、元カノがマラソンに出る事で応援に行ったのは自己責任。しかもテロに遭うのは予想外の運命の悪戯だと自覚しているが、やはり自分の怪我の苦しみから、何時しか、彼女に対しても恨み節を吐くようになるのも自然である。
登場人物の総て人達の気持ちが理解出来るような事だけに、本作は非常に観るのが辛かった。
しかし、終盤ジェフは家族を突然失い、その苦しみを乗り越えた人物と出会う事で生きる希望を見つける。イラク戦争で弟を亡くしたと言う野球選手である兄に出会い、更に生きる希望を得る。
この世の中には残酷で、他者には理解出来ないような冷酷な事件を引き起こす人が存在する一方でまた、様々な苦しみを乗り越える姿で、人に希望を運ぶ救世主となる人間も存在する。
人の人生には人知を超えた神の計画が存在しているのかも知れないと考えさせられる作品だった。
実話であるだけに説得力のある物語をジェクギレンホールが演じていて共感が持てる作品となっていると思う。何故かこう言う役は彼には凄くシックリとくる気がする。
実話だけにジェフとエリンの2人がハッピエンドである事がせめてものの慰めであった。
ストロンガー
脚喪失から自我の喪失
人間は弱く強い
ボストンマラソンの爆発事故で両脚を失ったジェフと恋人、家族、友人との交流や対立、立ち直るまでを描いている。PTSDや不自由な体で何度も挫折し、また立ち上がるジェフの心の葛藤が良く描かれている。
生きる勇気
感動作品!!
フォレスト・ガンプ
本当の強さとは・・・
下手な脚本だと人物の感情を台詞で説明してしまう。
主人公をテロの被害に巻き込んだ為、恋人は罪悪感を持っている。
下手な脚本なら「私のせいでこんなことに…」と説明してしまう。
恋人のボストンマラソンを応援に行って、主人公は爆弾テロに巻き込まれたのだ。
しかし本作では恋人は罪悪感と共に、いつもはルーズで約束を守らない癖にこんな時に限って応援しに来て爆弾に巻き込まれた主人公に対して、戸惑い、不条理、苛立ち、謝罪、割り切れなさを感じている。
複雑な感情はひとつの台詞にすることは不可能だし、それを表現するのがすぐれた俳優である。
「私のせいで」と説明するのは、作り手側が状況を伝達しているだけで人物の感情を表現することにはならない。
だから体全部を使って、言葉にならない複雑な感情を表現するのが良い演技といえよう。
家族が多い。これが主人公の苛立ちのひとつ。一人になりたくても中々なれない。家族は皆、彼を心配しているが理解の配慮が足りない。
朝、不自由なのでベッドから落ちて唸っても、男だからあんな体になっても「マスかいてる」と誤解される。トイレットぺーパーの距離が遠くて便器から転げ落ちるなど、バリアフリーへの配慮がなっていない。そんな苛立ちを喚きたくても四六時中家族が居るので、タオルで口を塞いで聞こえないよう配慮しながら喚く始末。配慮するのは家族の方だろう、主人公が不憫である。
被害に遭いながらも、犯人逮捕に尽力した主人公を市民は英雄視する。
母親は、息子が英雄ということで承認欲求が満たされて喜ぶ。
そんな彼らの無神経ぶりに主人公は心を痛め疲弊する。
本当はルーズでいい加減で臆病な自分と、外で英雄として振る舞わなければならない自分とのギャップに苦しむ。
夫に罪悪感を感じている妻(事故後結婚する)が、彼の弱さを指摘するのは中々勇気のいる行為だ。罪悪感からそこは目を瞑りがちだが、愛情があるなら指摘した方が良い。彼には元々、面倒なことを回避する癖があるのだ。
主人公も市民も家族もみな自分のことしか見えていない。唯一相手の事が見えていたのは、この妻だと思う。妻は夫の糞便の処理までしている。だからこそ言いにくいことまで言えるのだ。介護ストレスで逆切れして厳しいことを言ったのではない。
自分しか見えておらず被害者意識しかなかった主人公が、後半に変わる。
無神経に思えた市民も母親も爆弾テロで怯え傷ついているのだ。
主人公は足を失ったが、市民たちもそれぞれ何かを喪失している。家族を失った者も居るし、平穏な日常を喪失した者もある。
そのことに気づいてから、主人公は皆の勇気になることを受け入れる。
本当の強さは自分の弱さを認めた人間だ。
外に出て互いに勇気を分け合い、悲しみを共有する。影響し合うことが人間の社会生活には必要なのだ。自分の喪失したものにしか目を向けていなかった主人公が、他者とのふれあいの中に生きる力を見出すのだ。
#JakeGyllenhaal だから観た作品。素直に感動しました...
#JakeGyllenhaal だから観た作品。素直に感動しました。と言うか、号泣しちゃいました。邦題はダメダメだけど、内容はとても良かったです!(このダサいサブタイトル付ける必要あったんですかね?)
アメリカならではの感動
他人の痛みを知って人は強くなる
ほぼほぼ泣きっぱなしだったわー
実話の映画化。
2013年に起きたボストンマラソン爆破テロの被害に遭い、両足の膝から下を失ってしまったジェフ・ボーマン
彼がテロに遭った時から、肉体的も精神的にも立ち直っていく姿を描く
これは、ちょうど一年前に公開されたマーク・ウォルバーグ主演の「パトリオット・デイ」の後日談といったところか
テロについてはほとんど描かず、その後、ジェフと共に立ち直っていくボストンの街を背景に描いている
私が、この映画の中で一番感動したのは、ジェフが生きていることが、誰かの支えになっているというところ
爆破テロの犠牲者に限らず、アメリカには「テロとの戦い」で家族を失った人たちが大勢いて
そんな彼らも、ジェフのようにうまく社会復帰することができずにいて
でも、両足を失ったジェフが「生きている」というだけで、彼らのチカラになっている
そして、ジェフ自身も、そんな彼らの痛みを知ることで、苦しんでいるのは自分だけではないことを知る
また、ジェフの姿は、テロを目撃してしまったボストン市民を励ますことにもなっていた
そして、彼らボストン市民は、市の象徴であるボストン・レッドソックスを一体となって応援し、共に励まし合い、互いの痛みを共有することで、より強くなっていくことを描いている
苦しみに負けることなく生き続けることは、きっと誰かの力となり
互いの痛みを共有し、他人の痛みを知ることで、人はより強くなるのだ
それにしても、ジェフにはエリンがいて良かったと思う
もしかしたら、エリンがいなかったら、今でも酒に溺れていたかもしれない
人は一人では生きていけないからこそ、本当の自分を理解してくれる人の大切さを改めて感じた作品だった
2018-51
生きてるんじゃない、生かされてるんだ。
と言われた気がした。
犯人に辿り着くまでを描いたのが『パトリオット・デイ』。
事件に巻き込まれたことで、英雄にされた人の苦悩を描いたのが本作。
『パトリオット・デイ』のほうが、犯人の動機やら事件の凄惨さを見せているので、心が打たれました。
とてもいい題材なのに、いまいち盛り上がらなかったのは編集?テンポ?台本のせい?なんかわたしには、軽ーく流れていってしまいました。
ジェイク・ギレンホールほど泣き笑いが似合う俳優もいないと思います。
なんかちょっと小宮に似てきたような……違うか。
観て思ったのは、自分がたとえ自分で働いて、そのお金で好きなように暮らしてるからといって、決して自分一人で生きてるんじゃないってこと。
ジェフの周りにいてくれる人たちのように、変り者で完璧じゃなくて、自分を理解しようと努力したり、反発したり、自分のために怒ってくれる両親、友達、仕事仲間……。
そういう人たちが繋がって、繋がって、その中の一部が自分であって、きっと生かされてるんだなぁ、と思いました。
「英雄と、その英雄。」折れた心を繋いだ、多様な愛。
【賛否両論チェック】
賛:事件がきっかけで次第にすさんでしまう主人公が、様々な人々の愛によって、再び前向きに生きていくまでの姿に、絆の尊さを実感させられるよう。
否:メインは主人公の再生なので、事件そのものはあまり語られない。主人公の言動も、やや好き嫌いが分かれるところか。
突然不条理なテロ事件に巻き込まれ、望まない悲劇の英雄となってしまった主人公・ジェフ。本作ではそんな彼が、心身共に疲弊して、次第に人生に投げやりになっていく哀しい姿や、その失意のどん底から様々な人の愛によって、再び運命に立ち向かっていけるようになるまでの姿を、如実に描き出していきます。決して綺麗事だけでは済まされないテロ被害者の本当の姿が、そこにはあるような気がします。
そして、ジェフを取り巻く様々な「愛」も見逃せないところです。ジェフのことを常に案じてきた恋人のエリンや、息子を愛するがゆえに他人を傷つけてしまう母・パティ、さらには事件の現場でジェフを助けた英雄・カルロス等、本当に沢山の人の愛情によって1つの命が支えられているということを、改めて痛感させられます。
テロ事件そのものを描いた作品ではないので、その辺りの緊迫感はあまり期待しない方が良いと思いますが、1人の人間の挫折と再生の物語を、是非ご覧になってみて下さい。
全53件中、21~40件目を表示