ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれたのレビュー・感想・評価
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皮肉な邦題をどう評価するか
邦題からイメージするものとは程遠い作品だ。本作は、テロ事件で生き残った青年が、望んでいないにもかかわらずヒーローに祭り上げられてしまう物語だ。PTSD的な症状に苦しみ、母親さえもメディアやイベントに売り込もうとやっきになる。その孤独から人生に絶望する青年の姿を描いている。
しかし、駄目な邦題なのかというとそうではないかもしれない。非常時にヒーローを求めてしまう気持ちは誰にでもある。こういう映画を見に来る観客はまさにそれを期待するかもしれないし、邦題はそれを煽っているのかもしれない。観客が映画に求めているものが主人公を苦しめていることになる。その意味で、この邦題は強烈な皮肉になっている。まさにヒーローを期待して見に来た観客自身が、主人公を苦しめているようなものなのだから。
少なくとも自分はこの邦題だからこそ、自分の中のヒーローを求める気持ちについてより深く考えることになったと思う。
より強く。
『パトリオット・デイ』と同じボストンマラソンでの爆破テロの話だけど、むしろテロに遭った個人と元恋人の物語で、意外や『ビッグ・シック』と印象が近い。
邦題の「ボストン・ストロング」は、ボストン市民同士がテロに負けずに団結しようと呼びかけあうスローガンだが、実際に映画がフォーカスしているのは、「ボストン・ストロング」の象徴として英雄に祭り上げられてしまった主人公の葛藤だ。
原題は「Stronger」。「ボストン・ストロング」という標語でも「英雄」でもなく、ひとりの個人として悲劇を乗り越えるための「より強く」。その等身大な視点がこの映画の魅力だと感じているので、もし自分みたいに「感動を呼ぶテロの実録もの」という先入観を持っていたとしたら、その印象は一旦捨ててプレーンに観てほしいところです。
また君と2人で歩きたい
過去に、レンタルで観ました💿
両足を失うことになるジェフを演じたジェイク・ギレンホールの演技に、見入ってしまいます🙂
まだ精神的に立ち直っていない状態で、周りからはヒーロー扱いされる彼。
しかし段々と、現実を受け入れつつ前に進む勇気を持っていく。
少しずつ立ち直っていく過程が、わりと丁寧に書かれていたと思います。
エリンを演じたタチアナ・マズラニーも、途中途中ではっきり物を言いながらも最後までジェフを支える女性を好演しています🙂
良質なヒューマンドラマを求めている方は是非🖐️
人は誰かに支えられて人となっている。
辛いときは自暴自棄になり、「もうどうになってもいい」
「自分なんて大切じゃない」 となる気持ちは痛いほど分かる。
どうになってもいいと思っているから、周りの人を大切にすることもできない‥
そうなった時に自分を正してくれるもの、自分を導いてくれるものは「こんな自分でも誰かにとって価値がある」と知ること。
僕自身、格闘家でありながら試合前の身体の痛みや減量の苦しみに何度も心が折れそうになる‥
さらに追い討ちをかけるように首が難病を発症し恐怖が常につきまとい、さらにさらには嫁に子供を連れて出ていかれて離婚するハメに‥
こんなに沢山の人がいるのに、とても孤独を感じる
全てを掘り投げて「いっそ楽になりたい」と何度思ったことか
それでも前に進めているのは、懸命に生きようと、懸命に自分の使命を全うしようと思えるのは、僕の姿勢をみて希望を感じてくれる人達がいるから
誰かが僕を見て希望を感じてくれることが、僕の希望にもなっている。
僕はこうして救われている。
救われた僕だから、誰かを救いたい。
誰かの、仲間の、子供の希望になりたい。
懸命に前に進むだけでいい。
進んだ距離ではなく、"前に進む姿勢"に人は希望を感じるのだから。
人の最良
ボストンマラソンで実際に起きた爆弾テロの被害者の苦悩を描く。
人の本質は分からないもんだなと感じさせられた映画だった。テロが起きる前の主人公(テロ被害)は約束は守らない様な、また仕事に対する責任感も希薄な気質を見せていたが、テロに遭遇した際の本人は、他人を気遣い、優先することができる愛に満ちた人間性であった。
苦しいときこそ本当の性格が出るというが、日頃から他人の良いところを見れる様になりたいと思った。また、自分も日頃から自分の最良を出せる様になりたいと思った。
人の気持ちは難しい
自分がマラソンに出場しなければ、彼はそこにはいなかった。だから自分のせいだから支えないと。
彼女の応援のためにそこにいたんだから、彼女が自分を支えるのは当たり前。
みたいな考えがチラチラ感じられるので、なんだか気持ち悪い。
飲んだくれでも仲間が周りにいることは悪いことではない。
でも、彼の気持ちを前向きにしたのは、その場にたまたま居合わせた他人だった。
人の気持ちは難しい。
「安心して見れる映画」だと思って見たら‥
ポスターとあらすじを見ると、内容を予想してしまう。
主人公も、それを支える家族、友人、恋人もみんなイイ奴らばかりで、
足を失った主人公を献身的に支え、それに主人公が応えて、回復する‥
みたいな話かと
でも違った。
主人公はダメ人間だし、家族も友人もイイ奴とは言えない。むしろイヤな奴だ。特に母親。
(唯一、恋人だけがイイ奴かな)
主人公の逆境に負けない強い心、みたいなモノより、
たまたま現場にいて、運悪く事件に巻き込まれただけで「英雄扱い」されることの違和感がメインになっている。
その違和感が強すぎて、他のテーマ(主人公の強さ)がボヤけちゃった印象。
でもそういう意味では、最初に書いたみたいな「ありがちなストーリー」にしなかった製作者側の強い意思を感じられる。
突然凡人から英雄になった男の話
Amazonプライムビデオにて視聴。
ボストンマラソンで起きたテロにより、両足を失った主人公(ジェイク・ジレンホール)がそれを乗り越え、成長する話。
本編の序中盤で見られる主人公の空元気や、家族や親戚による囃し立てなどが主人公に感情移入して観ていると、イライラや倦怠感がひしひしと伝わってくる…
また、序盤と終盤合わせて2回ある沢山の人に 囲まれるシーンで、一回目のリンクのシーンではPTSDの様な症状が出るが、2回目の球場では克服をし、始球式を無事終えるというのも象徴的なシーンだと思う。
レッドソックスの試合が終わり、帰り際に沢山の人から「あなたは偉大だ」「あなたのおかげで自分も頑張れる」など自分の思わぬ所で自分の克服がもたらした影響を知るシーンは、彼にとってもやはりポジティブな影響があったように思える。
原題であるSTRONGER、直訳すると"よりつよくなる"という意味だが、自分は、"困難を乗り越え強くなる"というニュアンスで捉えた。
何よりも、これは現実に基づく話であると言うのが肝である気がする。エンドロールで流れた彼の奥さんのボストンマラソン完走の際の写真は本編より泣いたかもしれない…
次は同じボストンマラソンのテロが題材の「パトリオット・デイ」を観ようと思う。
【ボストンマラソンの爆弾テロで両足を失った青年が、深い喪失感から再生していく姿を描き出す】
被害にあったジェフ・ボーマン(実在の人物である)を演じるジェイク・ギレンホールの姿が心に残る。
絶望、葛藤(何故、自分だけがこのような仕打ちを受けなければいけないのか)に打ちひしがれるジェフの心をジェイクが抑制した演技で見せる。
それにしても、「パトリオット・デイ」でも扱われていたこの事件はアメリカにとっては衝撃的な出来事だったということを再認識した作品。
<2018年5月12日 劇場にて鑑賞>
葛藤
ボストンのテロに巻き込まれ、両足を失った主人公。
犯人を見たことで英雄扱いを受け、家族も便乗し、そんな気分ではない主人公の葛藤がうまく表現されていました。
ジェフを救ったカルロスとの対話は感動しました。
また、終盤に起きる前向きに何事にも取り組む姿に勇気をもらいました。
最後の最後で成長できた
この人の被害は大変なものだったと思うけど、この人自身も家族もクズで酒浸り、脳天気、無責任、足がないのに無茶な運転をする、などなど見ていてストレスが溜まる登場人物ばかりで
優しい彼女が一人で汚物の世話など引き受けているところを見るのもまた苦痛で、
なのに避妊もせず妊娠をした彼女の倫理観も謎でいつ視聴をやめようかと思いながら見ていましたが
ラスト数分、主人公が改心するあたりからは良かったです。
でも周りの環境が悪すぎて実際は映画みたいに美談にはなってなさそうだなぁ。
パトリオットデイを観た後で
病室で目覚めた後にダン中尉とかそんなジョークが出てくるなんてと驚きましたが、前半は辛いですね。ジェフの母親がちょっとイラッとくる人でねそれに反して、責任を感じているとは思いますが、献身的な彼女エリンには感動しました。そしてジェフが前向きになれるところが良かった。
ドラッグもやるダメなジェフボーマンだからPG12
祭り上げられた英雄
それで辛い思いをしたのにまた実写映画化することに同意するなんて
ほんとに足が無いようにみえる
足が無いと踏ん張れずウンコも上手にできないってのは目の当たりにして気づく。ちょっと考えれば分かるはずなのに、人の気持ちになるっていうのが如何に難しいかがよく分かる
それにしてもエリンが天使というか菩薩様
えてしてこういう人がダメ男の犠牲になるのは洋の東西を問わないのか
ボストンの事件はリアルタイムで知っているので、冒頭のマラソンゴールシーンが辛い、何が起こるか知っているだけに。極力惨劇の描写を抑えめにしているのはやはり配慮か
ウンコとゲロ
コストコのイメージアップに貢献
ゲータレードはイメージダウン
レッドソックス野球とブルーインズアイスホッケーはボストン
生きる力
ごくごく普通の人間だったジェフリーが、爆弾テロに巻き込まれ、両脚をひざ下から失ってしまう
しかし、犯人の目撃証言など、犯人逮捕に貢献する過程で、いつの間にか人々の英雄になってしまう
英雄的要素が彼の中にもともとあったわけではない
事故の記憶もまだ癒せず、両脚を失った現実は待ってくれず、そんな中、英雄として祭り上げられることにたえきれなくなっていくジェフリー
そんなとき、自分が助けられたと思っていたのに、
実は助けてくれた本人を救う力になっていたことを知る
そんな風に、見えない力が、たくさんの人びとを、また明日へと進ませる力になっていくことに気づく
プレッシャーに押し潰されきる前に、自分を介して、バトンのような力と救いが、人々に伝わっていっていることに気づく
それこそが、彼自身にも力を与える源のようにも見えた
誰かの差し伸べた手から、いつの間にか彼に伝わる力、
そして知らぬ間に誰かに差し伸べた手から、その知らぬ誰かに伝わる力
まるでバトンのように、ジェフリーのところにやってきて、彼からまた誰かに託される力
心に、やるせない気持ちと、優しい何かが残る
コストコの宣伝かと思った序盤・・・
痛みが伝わってくる作品。テロの被害者が立ち直り、成長していく物語かと思ってもみたが、そんな単純なものじゃなかったようだ。『パトリオット・デイ』は未見なので、緊迫感ある爆破や怖さ、犯人逮捕までの道のりはよくわかってないのですが、TVの「アンビリバボー」でカウボーイハットのカルロス・アレドンドのストーリーは記憶にありました。
元恋人がボストンマラソンに参加するためにゴール近くで応援に向かったジェフ・ボーマン。事件に巻き込まれ両脚を失うことになったが、この辺りの描写は序盤だけで片付けて、その後のジェフの過酷なリハビリ、トラウマ、そして再び恋人として真摯に看護するエリンの姿を中心に描いてあった。思い切った編集により、トラウマ部分となる事故直後の凄惨な地獄絵図は小出しにしていて、PTSDによる痛みが切実に伝わってくるのだ。さらに、綺麗な場面ばかりじゃなく、風呂場でウンコしたり、酔って風呂場の中でクソまみれになるところなど、汚さも平気で映画いているのです。また、彼の母親や叔母など、酔っ払ってばかりで決して平穏じゃない家族をも描いた英断。
こうした“その後”のリアリティを追求し、マスコミによる取材を頑なに断るようになったエピソードや、挫けそうになるダメ男ぶり、決して英雄じゃないんだという本人の意志まで伝わってくる。よって、この放題はおかしすぎる。ただ、人々に勇気を与える平凡な男なんだ思う。
さらに、命の恩人カルロスと会おうとしないジェフ。会えばまたトラウマによってずたずたにされるからだ。ところがエリンの妊娠のこともあり、会ってみることになるのだが、カルロスの身の上話を聞かされることによって・・・。カルロス自身もジェフによって勇気づけられ、レッドソックスの始球式に出られるまで心も回復に向かう。
「テロには屈しない」というテーマじゃないと感じた。それはこのカルロスの背負った宿命のようなもの。息子を戦争で失い、下の息子も自殺したという事実。明らかにすべての戦争に反対するようになった彼の生きざまが伝わってくる。史実とは時間の経緯も違うだろうし、笑えるエピソードも付け加えたことは賛否両論あるでしょうけど、笑える部分があるからこそ、このカルロスとの再会シーンが感動を呼ぶのだと思う。
ボストン ストロング
ボストンマラソンテロの被害者の映画
初めは、ボストンの人の気質なのか周りの人達が利己的に見えた。
リハビリに嫌気がさし腐っていく主人公。
主人公のクズさに事故に遭った事を差し引いても腹が立ってきた。親や友達は結局どこまで主人公の事を考えていたのかはよく分からないが、みんなの根っこには優しさがあったかなと思わせるラストだった。
カウボーイハットの人の話は観ててとても心を打たれた。
自分は意外と思っても観ない所で人を救ってるのかもしれないなぁと観終わった後前向きになれる映画でした。
全53件中、1~20件目を表示