「恐ろしいくらいに主張が…」スイス・アーミー・マン SHさんの映画レビュー(感想・評価)
恐ろしいくらいに主張が…
ただただ笑う映画だけでしかない。
作中で語られる意味深な主張などは全くといっていいほどに頭の中に入ってこない。主張が皆無だとは思わないし、実際、何だか含みを持たせた人生観みないなものも語られているのだけれど、ダニエル・ラドクリフの絵力があまりにも強すぎて、思い返してみても何を語っていたのか全く覚えていない。だから残念という思いもないし、訳分からない設定の奇妙奇天烈な展開そのものだけで楽しめた。
結局何だったのか、物語の背景なども不明のまま。多少の不満がないわけではないけれど、おバカと笑い飛ばしてしまえばそれで済む。
劇中歌が何気に良かった。その切なくて美しい響きは思いの外、お下劣な設定や展開に効果的で、どーでもいい話に不思議な含みを与えてくれるような印象。ああいい話、などという錯覚を覚えてしまうくらいに幻惑的なしらべを感じてしまった。
何事も考えすぎてはいけないのかな
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