「今年暫定MYBEST」パトリオット・デイ しゅんいちさんの映画レビュー(感想・評価)
今年暫定MYBEST
この映画は俳優も素晴らしいのですけど、誰か一人に焦点を当てるというよりも、群像劇なのでその場に居合わせるほどの没入感で鑑賞するといいかもしれない。
そして、撮り方も共感を呼ぶような作りになってるので、入り込みやすいのでとても、観やすかった。
実際は映画のようなわけにはいかない、もっといろいろ大変だった部分もあると思うし、映画ならではの誇張表現もあるだろうとは思うけど、途中途中に挟みこまれる実際の映像のおかげで、リアルさが増してくるため、その瞬間まで生きてた命がこの時のテロによって瞬時に破壊され、命を失う人もいて、容易く人生からいろんなものを奪っていく。
その事がいかに酷い事なのかということが心に染みわたってくる。
ボストンでの爆破テロは4年前の出来事でもあるし
記憶にも新しいとはいえ・・
単に、ニュース映像や報道で観ている僕らには。。やはり
対岸の火事という感覚は否めないし。。仕方ないと思う。
それを、群像劇にして丁寧に登場人物たちを描いてくれるので・・途中で何度か涙が溢れてくる。
「美女と野獣」「メッセージ」「インターステラー」でも泣かなかった母が・・この映画だけは感想を言おうとしたとたんに、泣きだしてしまい感想も言えなくなるほどであった。
エンディングでは、僕も涙が止まらず・・
嗚咽さえ出そうでした。
ほんとに、許せないのはテロを起こした犯人というよりも、テロに走らせてしまうような社会であり、環境だとも感じました。
最後に捕まったテロの主犯格の男の子はまだ・・若干19歳。
19歳の男の子が、銃を手にして誰かを殺さなければいけないと考えなくてはいけない世界について心底考えてしまいました。
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この映画の素晴らしいところは
単に問題提起をしてるだけではなく、全体のストーリの作りがうまくて、一瞬でも目を離せない極上のサスペンスに仕上がってる部分です。
音楽での煽り方もうまくて、よく各キャラクターの心情を表現できてました。
中盤の銃撃シーンは「ヒート」を凌駕する勢いの歴史に残りそうなほどの銃撃戦を展開してくれます。
最近は、ホントに完成度の高い作品が多くて。。
MY BEST映画を塗り替えられていきます。
今作も、間違いなくBEST入りです。
ひとまず・・
今年に入って観た映画で一番泣いた映画でした。