「火薬使えば良いってもんじゃない」HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION もりさんの映画レビュー(感想・評価)
火薬使えば良いってもんじゃない
2を観てハイローにハマった新参者です。ハマってからはドラマや前作の映画2つも見ました。
2の圧倒的なアクションや、ドラマシリーズから描かれていた魅力的なキャラクターたちが、このFAINALMISSIONでどうなるのかずっとワクワクして心待ちにしてました。
特別興行のライブビューイングで一足早く鑑賞しましたが、ちょっとショックを隠せません。
前作まではクサいセリフなどは演出やアクションと相乗効果でとてもカッコよく決まってたのですが、今作は空回りしすぎ。全くカッコ良くなんかなくて、ただただサムいだけ。
(「コブラ、死ぬな!」とかみんなが言いながら奔走する表情アップのシーンとか、カッコ悪すぎて引きました。いつからそんなコブラのこと好きになったの?それより自分たちの仲間もボロボロにされてるでしょ?そっち優先じゃないの??しかも、必死に走って探してたわりに、見つけるのは琥珀たちっていう……)
登場人物が多くなりすぎて、焦点の当て方が雑になりすぎてます。挙句、回想シーンをやたら入れ、心情独白セリフのオンパレード。とくにコブラとスモーキー。今までの映画を観てない人に対するフォローなのかもしれませんがやりすぎてテンポが悪い。変な演出のお陰で全く泣けなかった。
最初から最後までぐだぐだ。意味のないシーンが多すぎる。それもこれも家村会の仕事が雑なせいかな??(スモーキーの死体放置で大丈夫?処理するんじゃなかったの?死体から汚染物質見つからない?)
最後らへんの九十九たちが爆弾を見つけたシーンだって線の一本でも切ってみればいいのに結局手に持ってるだけ。
九龍サイドにもあそこまで焦点あてる必要あったんですか?九龍の内部崩壊の様子より、SWORDの子達のアクションが見たかった。
今作、ラスカルズと鬼邪高と達磨が空気すぎて……前作までの熱量はどこへ?
変に政治家とか出すから、ファンタジーだった世界観が一気にチープな勧善懲悪ものに。
なんか、ストーリーを上手くまとめようとして、カッコよさが削ぎ落とされちゃったなと思いました。
大人になれない男たちがわちゃわちゃやってるファンタジーな世界が好きだったのに、政治家とか公害とか現実的なものを出してくるから台無しに。その政治家も頭の中がお花畑。一体なんなの??とぽかーんとしてしまいます。ファンタジーにもリアルにもならないどっちつかずな半端な世界観。
火薬大量に使って爆破すれば良いってもんじゃないですよ。