「ひどい男に女が復讐をする話」オーシャンズ8 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
ひどい男に女が復讐をする話
映像はスタイリッシュかつ、編集もスピーディ。しかし、ホンはかなり雑。コメディとして見るならアリかも。
ネタバレになるが、全体的には、ある男にはめられ、服役囚となった犯罪者の女が、出所して天才的な腕を持つ犯罪者仲間7人を集め、警備が厳しいはずの美術館から、コソ泥をやってその男に罪を被せようとする話。コソ泥といっても、1億ドル以上の宝石。仲間に男はおらず、全員女性。
ラスト近くにちょいとしたサプライズ的な展開もあるが、それができるなら、わざわざ首飾りを狙わなくてもよくないかというような取ってつけたような付け足し的な展開。
首飾り紛失事件は、むしろ、警備を手薄にするための作戦だったというオチか。よく考えなくとも、美術館の池の底から首飾りが発見されるのはおかしいというか、そんな簡単に見つからないだろうと思ったが、けっこう強引に話を進めている箇所もいくつかある。天才ハッカー、天才宝石技術者、天才スリ、準備のための費用をもってくれる口の固い女、犯罪者リクルーター、主役をやってくれる美人女優、模擬宝石をつくれるファッションデザイナー、そして一切を怪しまれずに実行できる自分。あほな警備会社が、セキュリティの手の内をすべて見せなければ、この計画は無理だし、女性ガードマンがいたらダメだった。スピーディな編集で息つく暇もなく進むが、脚本はかなりラフだ。それでもわりと見入ってしまったのは、どこかで失敗しないかという緊張感のせい。
深く考えなければ面白い部類に入るが、男にはめられて服役し、刑務所でその男への復讐のみを考えていたということがもうひとつわかりづらかった。それとも、当初の計画には、復讐は入っていなかったのか。あと、オーシャンズシリーズがわかってないと納得できないところもあるのかもしれない。