怪物はささやくのレビュー・感想・評価
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考える隙間のある映画はイイですな
【内気で孤独な少年が、”真実”から目を背けず、哀しみを乗越えていくまでに心が成長していく姿を、ダークファンタジー要素を見事に絡めて描き出した作品。】
コナーは夜な夜な近くの墓地に聳え立つ”イチイの大木の怪物”の悪夢を見る。そして、時折大好きな母リジー(フィリシティ・ジョーンズ)のベッドに潜り込む。
彼は、絵を一人で書くのが好きな内気な少年。学校では苛められているようだ。
ーそれにしても、怪物の声を担当した”リーアム・ニーソン”の少しエコーがかかった低音ヴォイスがとても良い。あれは、怖いなあ・・。-
ーコナーのおばあさん(シガニー・ウィーバー)のコナーへの接し方から、母親の病状が仄かに分かる。上手い・・。ー
ー又、離婚して、今はLAに住む父親が、息子を心配しつつも、その存在感の希薄さに、”コナーの内向的だが、母親をとても大切に想う性格形成に影響しているんだろうな、成程”と思う。-
怪物は少年に言う。
”今から私はお前に”3つの真実の物語”を話す。4つ目の物語はお前が話せ、そして”真実”を語れ・・・。
ーこの設定が大変に秀逸。更に2つ目までの物語(寓話)も秀逸。(”真実”を見る事の大切さ、未来を信じる事の大切さが暗喩で語られている。-
3つ目の物語は”怪物と少年”が語り・・
少年は、イチイの大木の怪物から”お前の真実を話せ”と迫られ、涙ながらに語った言葉が心に哀しく沁みる。
<コナー君、独りで気丈に頑張ってきたんだね・・・。
”リジイ・クレイトン”と書かれた画集に描かれていた数々の画にも涙してしまった・・。>
ー未観賞の方はここから少しネタバレです。ー
<誰が”コナーに哀しみを乗越える勇気を与えたか”が、明らかになるから・・・。>
過酷過ぎる
レビュー
リーアム・ニーソンの威厳ある温かい声
後半、観てられん
後半、観てられん。これだけ正面から観てられん映画もめずらしい。かんべんしてくれと。涙をただの物理現象として感じることで、モロ泣き回避するのだが、それに神経を使うので、まったくもってなにを観てんだか。
この世界観を映像にできているところはすごい。途中、あのアニメーションを見せたいがために制作した映画かと思うくらい。
実はストーリーとしては、消化不良(省略?)な部分があるのだが、後半とりあえずそれどころではなくなる。そして、母親の作品集の締めくくりで全部飲み込んでしまう。
良作だが、少年にとっての母親との死別でしょ、その点ちょっと距離おきたい映画かな。
原作の世界観をそのまま維持
原作が大好きで、映画化されたらどんな感じなのかとワクワクしてみました。原作をそのまま忠実に再現してくれていてとても嬉しかったです。
ただ、最後のシーンが納得いかないというか、蛇足じゃないかなと思ったので、☆マイナス1です。
子供ではなく大人でもない
難病の母親(フェリシティ・ジョーンズ)の面倒を見ながら、イジメに遭いながらも学校に通う少年が主人公(ルイス・マクドゥーガル)。
そんな主人公の前に怪物があらわれ、これから三つの話をするが四つ目はお前がするのだ、という。
この年代は誰もが怪物を飼っているような気がする。
辛い事を乗り越えて人は成長するんだね!
ずっと観たかった映画の一つ。
大好きな母親の死に直面する少年の悲しみと成長の物語。
夜中に現れる家の前のイチイの木の怪物から、3つの物語を聞かされることになった少年。
母親のことで頭がいっぱいの少年の前に、なぜ怪物は現れたのでしょうか?
少年の気持ちが少しずつ整理されつつ、情緒不安定になる様子に、見ていてゾワゾワさせられました。
大好きな母親の死があまりに悲しすぎで受け止めきれない少年…。
悲しい気持ちが抑えられない状況に、怪物の語る物語はどんな影響を与えたのか?
悲しいことも辛いことも受け止めつつ、これから先の人生は、勇気を手にして生きてほしいです!
フェリシティジョーンズさんの素敵なお母さん姿に心奪われました。
まるで本当の親子のように素敵な関係。
病気でやつれる姿は本当に大丈夫?と心配したくなるほど、圧巻の演技でした!
彼女の今後の活躍に期待したいです!
怪物は内なる自分か、はたまた母の守り木なのか?
内容はあまり把握しないで観た。巻頭、少年がトースターでパンを焼き、洗濯している姿を見て、ネグレクトの話かと思った。しかし、映画が進むにつれ、同居する母親がガンだろうか、重病だということがわかってくる。学校では、病気の母親と同居しているかわいそうな少年と腫れ物に触るように扱われ、自分の気持ちを吐露できる相手はいない。母は調子が良い時は一緒にビデオを見たりして、楽しいひと時を過ごすこともあるが、ベッドに横になっていることが多い。少年は絵を描くことで、自分の気持ちを整理しようとしている。口うるさい義母とはそりが合わず、離婚した父親は遊びに来いとは言ってくれるが、同居しようとは言ってくれない。八方ふさがりの少年の元に怪物が現れる。最初は恐れおののく少年だったが、次第に心待ちするようになる。少年の見る悪夢は? 母親はどうなるのか? どんどん引き込まれていった。怪物の話は、勧善懲悪の内容ではなく、善にも裏の顔があり、一見悪と思われるものにも善の面が見られる。一筋縄ではいかない話だ。何を示唆しているのだろうか? よくわからなかった。少年を演じる俳優は新人か、目力が強い子で彼の苦難にハラハラしながら、魅入っていた。ラストは原作にはないそうだが、何となく救われた気がして鑑賞後感も悪くなかった。少年がこの先幸せに暮らしてくれることを願うばかりだ。
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